「かわいい」「かっこいい」って褒めてもいい?
子どもを褒めるときについつい、「かわいいね!」「かっこいい!」と言ってしまいますよね。他の子と比べているつもりはないけど、つい「一番かっこよかったよ!」と声をかけてしまうことも。
「かわいい」「かっこいい」をどこまで使っていいのか、褒めたいときはどう伝えるべきなのでしょうか。
Episode1:子どもに自己肯定感を高めてほしくて、お出かけ前にヘアセットをして「かわいいね!」、お気に入りの洋服を着て「かわいい!」と、朝から晩まで「かわいい」と褒めてしまう。
Episode2:娘はプリンセスが大好き。ドレスを着て、「かわいい?」と何度も聞いてきます。私もつい、「世界一かわいいよ」と答えています。
Answer「せめて親だけは別の褒め方をしよう!」
南谷則子先生(以下、南谷先生):褒め言葉として、「かわいい」や「かっこいい」を連発するのは、実は好ましくありません。子どもからすると「かわいくない自分」「かっこよくない自分」は、たとえ「親であっても受け入れてもらえない」という誤った考え方を強めることになりかねないからです。
子どものテンションを上げるために「今日もかわいいね!」などの褒め言葉を濫用するのでは、自己肯定感を育むといった側面においても逆効果。
ファッションに関しても「かわいい」という単一的な表現ではなく「似合っているよ」や「色合わせがいいね」「着心地がよさそうだね」など、さまざまな視点から言葉を使って子どもを褒めてあげるように心がけましょう。
一方で、子ども、特に女の子が「かわいい」と言ってほしい気持ちはよく分かります。アイドルやプリンセスに憧れる気持ちも、心の発達段階ではおかしなことではありません。「かわいい?」と聞かれて、「かわいいよ」と答えるのは、親子の会話の自然な流れでもあります。
「かわいい」だけに留まらず、「世界一大事に思っているよ」「誰よりも好きだよ」という言葉で、世界で唯一無為のありのままのあなたこそが大事、かけがえのない存在であることを伝えていけるといいですね。
「背の高い人」「太めの人」他人の外見的特徴を話すのはダメ?
他人について話すとき、つい外見に絡めて説明してしまうことも。身体的特徴を絡めた説明は、どこまで許容範囲なのでしょうか。
子どもが悪意なく「太ったおばさん」などと他の人の外見を話したときの親の対応の仕方は?
Episode1:「あの背の高いお兄ちゃんの後ろに並ぼう」「メガネをかけたおばさんに聞いてみよう」など、子どもに人を説明するとき、外見的特徴を手がかりにすることは問題ないのでしょうか? それとも、評価につながる表現との間には線引きがあるのでしょうか?
Answer「親子で言語表現を推し拡げるチャンス!」
南谷先生:「あらゆる差別的な考えをなくしていこう」という概念の「ポリティカルコレクトネス」という言葉があります。差別の是正や多様性の尊重を強力に推し進めた一方で、「普通に話しているのに差別主義者と捉えられる」「建て前ばかりが強調される」とされ、アメリカなどでは社会の対立や反発を招き、問題になっています。
子どもとの会話の中で、他人の身体的特徴や外見について話題になることはあるでしょう。しかし、大人の考える判断基準において即座に「正しさ」だけを押し付けられるのは、息苦しいもの。
子どもの言い方が、外見的な「評価」につながる表現かどうかについては、子どもが口にしたときのニュアンスが気になったときに、「その言い方はどう?」と考えを聞くのはどうでしょうか。
その場合でも、親として教え諭すのではなく、個人としての子どもの考えや意見を聞く機会とするほうがよいと思われます。悪意のない言語表現を、事細かに指摘することは止めましょう。
ただ、気になる表現が出てくるときは、親子の間でも「どこまでが許容範囲で、どこからが許されないのか」というコミュニケーションを取る良い機会。伝え方の言語表現を広げていくチャンスでもありますよ。

































