
生成AIで「読書感想文」はダメ? 子どもを伸ばす親のサポートとプロンプト「3技」〔元小学校教諭が公開〕
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2026.06.13
札幌国際大学准教授、文部科学省学校DX戦略アドバイザー、デジタル庁デジタル推進委員:安井 政樹
保護者の皆さんに必ず確認していただきたいことは、使おうとしているAIが、小学生が使ってよいものなのかという点です。
AIサービスには、それぞれ利用できる年齢や条件があります。原稿執筆時点で、ChatGPTは13歳未満の使用ができません。親のアカウントを子どもが勝手に使うことも、認められている使い方ではありません。これは単なる家庭内のちょっとした貸し借りではなく、他人のアカウントを使っているのと同じ問題を含みます。
一方で、ファミリーリンクなどで保護者が許可した環境でGoogleのGeminiを使える場合や、学校から持ち帰っている端末では、自治体や学校の設定によって教育用のAIが使えるようになっている地域もあります。
つまり、まず大前提として、子どもが使ってよいAI環境なのかを確認する必要があります。
もし子どもが自分で使える環境を整えられない場合には、保護者の方が入力役になるという方法もあります。その場合も、保護者が一人でAIに文章を作らせるのではなく、親子で画面を一緒に見ながら使うことが大切です。
「AIに書いてもらう」のではなく、「AIに手伝ってもらいながら考える」。
この姿勢を家庭で共有してほしいと思います。
家庭でもできるよりよいAIの使い方
では、具体的にAIをどのように使えばよいのでしょうか? 読書感想文の書き方順に沿って説明しましょう、
①本を選ぶ相談をする
まず、本を選ぶ段階でAIを使うことができます。
たとえば、次のようにAIに聞いてみましょう。
【プロンプト例】
私は小学校○年生です。夏休みの読書感想文で読む本を探しています。
私は[動物/友達/冒険/スポーツ/家族/少し感動する話]に興味があります。
小学生でも読みやすく、読書感想文を書きやすそうな本をいくつか紹介してください。
ただし、最後は図書館や書店で実物を見て、保護者と一緒に内容を確認して決めます。
AIに本の候補を出してもらうこと自体は悪いことではありません。ただし、最後は図書館や書店で実物を見て、子ども自身が「読んでみたい」と思えるかを確認することが大切です。また、保護者が年齢や内容に合っているかを確認することも必要です。
AIがすすめたから読むのではありません。AIをきっかけにして、子ども自身が本と出会うのです。
②感想を整理するインタビューをしてもらう
読書感想文で最も有効な使い方は、AIにインタビュアーになってもらうことです。
【プロンプト例】
私は小学校○年生です。読書感想文を書くために、本を読み終わりました。私の考えを整理するために、次のようなことを一つずつ質問してください。
・一番心に残った場面はどこか?
・登場人物と自分が似ているところはあるか?
・自分と違うと思ったところはあるか?
・こんなふうになりたいと思ったところはあるか?
・読む前と読んだ後で考えが変わったことはあるか?
ただし、読書感想文を勝手に書かないでください。私の考えを整理するだけにしてください。
この使い方であれば、AIは子どもの考えを奪う存在ではなく、考えを引き出す存在になります。
特に、子どもは「何を書けばいいかわからない」と言うことがあります。しかし、実際には何も感じていないのではなく、自分の中にある思いを言葉にする入り口が見つかっていないだけの場合があります。
AIの質問によって、「そういえば、あの場面が心に残った」「あの登場人物の行動が自分と似ていた」「自分だったらできないと思った」など、自分の考えに気づくことがあります。
この段階では、きれいな文章にする必要はありません。まずは、子ども自身の言葉で、感じたことを出すことが大事です。
③書き出しに困ったとき
書き出し例を丸写しするのではなく、書き始める方向を見つけるために使います。
【プロンプト例】
読書感想文の書き出しに困っています。
ただし、文章をそのまま書いてほしいわけではありません。
私が自分で書き始められるように、書き出しの考え方を3つ教えてください。
例文を出す場合も、そのまま使う文章ではなく、どんな内容から書き始めるとよいかを教えてください。
④自分の感想が浅い気がするとき
「おもしろかった」「感動した」で止まっているときに使えます。
【プロンプト例】
私の感想が少し浅い気がします。
でも、読書感想文を代わりに書かないでください。
私の考えを深めるために、追加で考えるとよさそうな質問を5つ出してください。
特に、「自分の経験」「これからの自分」「登場人物との違い」について考えられる質問にしてください。
⑤自分の経験とつなげたいとき
読書感想文を、単なる本の紹介ではなく、自分を見つめる文章にするためのプロンプトです。
【プロンプト例】
この本を読んで、私の経験とつなげて考えたいです。
読書感想文を代わりに書かずに、私が思い出せそうな経験を考えるための質問をしてください。
「似た経験」「反対の経験」「これからやってみたいこと」に分けて質問してください。
⑥誤字脱字を確認してもらう
読書感想文を書き終えたあとに、AIに誤字脱字を確認してもらうこともできます。
ただし、このときにも注意が必要です。AIに「文章をきれいに直して」と頼むと、子どもの言葉が大人っぽい文章に変わってしまうことがあります。そうなると、その子らしさが失われてしまいます。
おすすめは、次のような頼み方です。


































