
夏休みのプレゼントに! 夏の“ワクワク”がぎゅっと詰まった絵本3選[絵本専門店の書店員が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #21~夏休みの絵本~ (4/4) 1ページ目に戻る
2026.07.27
ブックハウスカフェ店長:茅野 由紀
自分だけの文明を作る!? 特別な才能の素晴らしさ
最後にご紹介するのは、夏休みの絵本で欠かせない一冊『ウエズレーの国』(あすなろ書房)。日本では1999年に発行されたロングセラー絵本です。
もう25年以上前のことですが、初めて読んだときの感動は今も忘れられません。それほど心に残っている大好きな一冊です。
主人公は、ちょっとユニークな男の子・ウエズレー。ウエズレーは、町のほかの子とは違っていました。ピザもコーラもサッカーも大嫌い。男の子はモヒカン頭にするのが常識なのに、髪型だってヘンテコ。お父さんとお母さんは「あの子はういてるな」と、いつも心配していました。
そんなウエズレーは、あるとき、夏休みの自由研究として、あるアイデアがひらめきます。
「じぶんだけの作物をそだてて、じぶんだけの文明をつくるんだ!」。
すると翌日、ウエズレーの庭の畑に、不思議な作物の種が風で飛んできて──。
発行当時は、今より子どもの特性について情報が少なかった時代。明確には書かれていませんが、ウエズレーには特別な才能があるかのように思わせる記述があちこちにあります。その特性を生かして夢中になれるものを探し、好奇心と創造力でさまざまなものを発明していくウエズレー。
新種の作物を育てて食べ、作物の繊維は編んで衣服や帽子に。新しい数の数え方を決めて日時計を作り、遊び、家、空中ベッド、ついには「ウエズレー語」という言語まで。ウエズレーは自分の庭を「ウエズランディア」と名付け、自分の国を作り上げたのです。
文明の成り立ち、国の成り立ちまでを感じさせるような壮大な夏休みの物語。次第にウエズレーにちょっかいを出していたいじめっ子たちも巻き込まれていき、ラストはさわやかな読後感が広がります。ファンタジーにあふれているけれど、どこか現実としても受け入れられるような夏らしい一冊、ぜひ親子で楽しんでいただきたいです。
*読み聞かせ 4・5さいくらいから
*ひとり読み 小学1年生くらいから
取材・文/星野早百合
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星野 早百合
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。





































茅野 由紀
1万冊を超える絵本を取り揃えた、子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」(東京・神保町)店長。2005年から絵本の世界に携わり、20年。新聞などのメディアで書評やコラムを連載するほか、教育機関で講師も務める。2児の母。 ●ブックハウスカフェ
1万冊を超える絵本を取り揃えた、子どもの本専門店「ブックハウスカフェ」(東京・神保町)店長。2005年から絵本の世界に携わり、20年。新聞などのメディアで書評やコラムを連載するほか、教育機関で講師も務める。2児の母。 ●ブックハウスカフェ