あさのあつこが語る『NO.6再会#4』紫苑とネズミの新たな境地 どこまでが愛で、どこからが依存なのか

『NO.6[ナンバーシックス]再会#4』2026年9月30日発売 (2/2) 1ページ目に戻る

ライター:山口 真央

「NO.6の世界展」には「あるモノ」を置いてほしいとリクエストしました

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──前作で登場したシャラメが、今作ではイヌカシと対等に口論していて、とってもかわいらしくて魅力的なシーンでした。

あさの シャラメを登場させたとき、じつは頭の片隅に沙布(さふ)のことが浮かんでいました。でも書きすすめるうちに、沙布よりもたくましくて、現実をちゃんと生きられる子だと感じました。

シャラメは大きくなっても、好きな人のために死んだりすることはないんじゃないかしら。イヌカシと意外と息があって、「ボス」なんて呼んで主従関係を結んだところは微笑ましかったですね。

──NO.6を取り巻く他の都市との戦いが少しずつ明らかになってきました。ここから終盤に向けて、あさの先生が描き切りたいと考えていることを教えてください。

あさの 「NO.6」を脅かす「NO.4」、そして紫苑の父である来懼(らいく)が登場しましたけれど、彼らを紫苑とネズミの対照的な「悪役」としては書きたくないんです。悪とみなされる側にもいろんな想いや、背負っているものがありますから。正義と悪ではっきり線引きするような、単純な物語にはしたくないと思っています。

何巻まで続くでしょうね……。6で終わったら綺麗だなと思いますけれど、あと2巻で終わるってことは、さすがにないと思います(笑)。

──「NO.6」の執筆に影響がありそうな、気になるニュースはありますか。

あさの 戦争のニュースからは、やはり目を逸らすことはできません。特にガザ地区の問題。イスラエル軍は過去にユダヤの民として親や祖父母がされてきた惨忍な攻撃を、ガザの人にしているんです。どうしてこんなにも酷い歴史が繰り返されるのでしょうか。

「NO.6」は国家と個人を書きたいという想いから始まっている物語なので、やはりそういうニュースを見ると、考え込んでしまいます。解決策が出るわけではないけれど、考えることから逃げると、書けなくなってしまうので。これからも、目を背けずにいたいと思います。

──2026年10月2日から「NO.6の世界展」が銀座でおこなわれますが、どのような想いですか。

あさの 私の文章を具現化してくださるのは、いままで体験したことのないことなので、とても楽しみにしています! 紫苑やネズミの部屋、火藍のパン屋さんも見ることができるみたいです。

スタッフさんからいただいた資料を拝見して、ネズミの部屋にはマグカップやシャツを置いてくださいとか、いくつかリクエストさせてもらいました。ぜひ会場で探してもらえたらと思います。

作品の世界を再現! 「NO.6の世界展」が銀座で開催

2026年10月2日(金)から10月26日(月)までのあいだ、松屋銀座 並木通り館のギンザミライミュージアムで「NO.6の世界展─紫苑とネズミの軌跡をたどる旅─」を開催します。会場では作品の世界を再現した空間演出や、展覧会限定のオリジナルグッズを販売予定。詳細は公式サイトをチェック!

少年たちの絆が胸を打つ、いま読みたいディストピア小説

NO.6[ナンバーシックス]再会#4

NO.6[ナンバーシックス]再会#4

あさの あつこ(著) toi8(絵)

発売日:2026/09/30

価格:定価:本体1835円(税別)

NO.6[ナンバーシックス]再会#3

NO.6[ナンバーシックス]再会#3

あさの あつこ(著) toi8(絵)

発売日:2026/05/28

価格:定価:本体1835円(税別)

NO.6[ナンバーシックス]再会#2

NO.6[ナンバーシックス]再会#2

あさの あつこ(著) toi8(絵)

発売日:2025/09/03

価格:定価:本体1835円(税別)

NO.6[ナンバーシックス]再会#1

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あさの あつこ(著) toi8(絵)

発売日:2025/05/28

価格:定価:本体1835円(税別)

シリーズ累計230万部超え、2人の少年の友情を超えたディストピア小説の傑作

・『NO.6再会#1』発売告知後、即Xでトレンド1位!
・『NO.6再会#1』Amazon1位(SF・ホラー・ファンタジー2025年6月6日調べ)
・『NO.6再会#1』ジュンク堂池袋本店総合1位(2025年6月2日調べ)
・『NO.6再会#1』トーハン週間ベストセラー文芸書2位(2025年6月3日調べ)

崩壊した理想都市の瓦礫から新都市をつくる、真っ直ぐな少年たちの熱い戦いの物語! 過酷な荒野を生き抜くネズミと、新国家の再建に挑む若きリーダー・紫苑。NO.6を狙う陰謀とともに荒野の圧倒的な美しさと、人間の業の恐ろしさが描かれる本作。2人が選択した道とは? 少年たちの友情を超えたディストピア小説の傑作。

●「NO.6」シリーズ読者からの感想
「たくさん本は読んできたけれど、これ以上面白い本に出会ったことがない」
「呼吸を楽にしてくれた本」
「死にたくなったらネズミの言葉を思い出します。逃げずに前へ進め! 現実を見ろ!
どんなに現実が辛くても光を見いだせる人になりたいと思います」
「泣きたくなった夜に読みます。おまえはどうありたいんだ? いつでも自分にできることを問いかけ、動きつづけたいと思います」

●あさのあつこさんからのメッセージ
声を聞きました。ネズミの声です。
「生きる場所も死ぬ場所も自分で決める。あんたじゃなくおれが決める。余計なお節介は止めてもらおうか」と。
そうか、彼らはすでに出逢い、運命を紡ぎ始めているのか。
だとしたら、わたしも、もう一度だけ、本当にもう一度だけ、彼らに手を伸ばそう。この手で彼らの生に触れてみよう。
『NO.6』の作者として戦ってみよう。あれほど恋い焦がれた少年たちに挑んでみよう。
今はただ、それだけを考えています。
14年の時を経て、あなたに再び『NO.6』を届けます。

描きおろしのキャラクター帯が好評! 「NO.6」シリーズを振り返りたいあなたへ

「NO.6」シリーズを読みたいなら、toi8さんの描きおろしイラストのフル帯(キャラクターのカバー絵)を巻いた文庫本が好評発売中です。さらに、「NO.6」シリーズのコミックスも1~9巻が発売中! 小説でも漫画でも、「NO.6」の世界をご堪能ください。

撮影/安田光優(講談社写真映像部)

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山口 真央
やまぐち まお

山口 真央

編集者・ライター

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「おともだち」「たのしい幼稚園」「テレビマガジン」の編集者兼ライター。2018年生まれの男子を育てる母。趣味はドラマとお笑いを観ること。