
「おばけずかん」累計200万部突破 「人気シリーズ41巻」から「3冊」を編集者が選んだ! 超オススメは「ゆうえんち」「ふゆ」「いちにちじゅう」
おばけずかん担当編集者直撃インタビュー 後編
2025.08.22
ライター:中村 美奈子
③『いちにちじゅうおばけずかん まよなかのパーティートイレ』

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ポイント:わかりやすい!
シンプルに、朝から晩まで「おばけ」というわかりやすいタイトルがお気に入りです。
怖いまま終わらずに、最後はホッとひと安心させてくれるので、おもしろかったという読後感しか残りません。斉藤先生のおはなしは、すごく子どもに優しいなと、しみじみ思う一冊です。
そして38冊目にして、初めて「ひとだま」が「おばけ」として登場しています! それまで、当たり前のように絵の中にいたので、意識していませんでしたが、やっぱり「おばけ」だったんですね(笑)。

ポイント:大人が見ても楽しいさし絵
宮本先生は映画が大好き。遠景から始まって、だんだんとおばけにフォーカスしていくという映画のワンシーンを意識した絵は、大人が見てもワクワクさせられます。
ポイント:おばけじゃないかも……!?

「ひるやすみのランチー」は、見た目はふつうのおねえさんです。「ふつうの人間に見えるけど、実はおばけだった」美女おばけシリーズのひとりです。
『がっこうのおばけずかん』で初登場して、最新刊『がっこうのおばけずかん トイレのみらこさん』にも出てくる「スーパーてつぼうじいさん」も、てつぼうのわざを教えてくれる親切なおじいさんです(笑)。今後も「ふつうの人に見えるけど、実はおばけだった」シリーズが続くかもしれません。

斉藤洋先生の教養主義
前編の「美女おばけ」で少しふれましたが、「おばけずかん」シリーズのおはなしには、「こういうことをすると危ないよ」「ズルをしたら、痛い目にあうよ」といった教訓がふくまれています。
それは斉藤先生から子どもたちに向けた、「人生は大変なことがいっぱいあるけれど、知識があれば助かる場合が多いよ」というメッセージでもあります。
斉藤先生のメッセージを子どもたちがしっかりと受け取ってくれていると実感したのは、「おばけずかん」を読んだ後に子どもに変化があったという、親御さんたちからのお手紙でした。
乗ると一生試験をしなくてもいいけれど、強制的にあの世に連れていかれてしまう「むしけんエスカレーター」(『がっこうのおばけずかん おばけいいんかい』に登場)のおはなしのように、「やるべきことをせずに楽をしようとすると、オソロシイことが起きるんだ。だからちゃんとやろう」と、子ども自身が感じ取っているものがあるからだと思いますね。

おばけたちが「電話」で子どもたちに語りかける! 「おばけ電話」
そしてなんと、「おばけずかん」のあるサービスが誕生しました!
おばけの言うことなら聞くというお子さんへ。ぜひかけてみてくださいね。
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場所と時間にかかわらず出まくるユニークな「おばけ」たち、いかがでしたか?ぜひ親子で一緒に読んで、おばけの感想を語り合ってみてくださいね!
取材・文/中村美奈子
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中村 美奈子
絵本サイトの運営に関わり、絵本作家への取材も多数。また漫画、アニメ、映画、ゲーム、アイドルなど幅広いエンターテインメントジャンルで記事を執筆。漫画家や声優、役者、監督、クリエイターなど、これまでに200名以上へのインタビューを経験している。
絵本サイトの運営に関わり、絵本作家への取材も多数。また漫画、アニメ、映画、ゲーム、アイドルなど幅広いエンターテインメントジャンルで記事を執筆。漫画家や声優、役者、監督、クリエイターなど、これまでに200名以上へのインタビューを経験している。