4男4女10人家族のパパ・小児科医ゆび先生「朝ごはんも学校準備も子どもにやらせる」失敗から自立させる子育て
8児のパパ小児科医・ゆび先生インタビュー#2~10人家族の暮らし~
2024.11.25
小児科専門医・インフルエンサー:ゆび先生
ゆび先生:それがそうでもないんです。朝、まず1番に起きるのが小5の次女で、小1の三女を起こしてくれます。小学生組の出発が一番早いので、小学生2人で勝手に準備して勝手に登校しますね。
妻は起きたり起きてなかったりで、僕も寝ぼけながら「いってらっしゃーい」って声をかけるような感じです。朝ごはんは食べても食べなくても自由です。
おなかが減ってなかったら食べなくていいし、減っていたら買ってあるパンを食べてから行きます。どうしても焼いたパンや作ってほしいおかずがあればママに頼んでいます。ママ一人だけが早朝から起きて家事をする……という朝ではないんです。
このやり方が子どもたちの自立につながっています。朝ごはんを食べていかないと、午前中からおなかが空いてつらかった、頭が働かなかったという体験をすることになります。すると自分から朝ごはんを食べるようになるんです。寝坊して遅刻しても、困るのは自分です。べつにパパやママが遅刻するわけではないですから。
嫌な思いをしたり、怒られたり、授業についていけなくなるのは子ども自身なので、きちんと自分で起きるようになります。持ち物も基本的には自分でそろえます。忘れ物をしたらどうなるかを経験して学んでいます。トライ&エラーですね。
中高生の2人はその次に出発します。高校生はお弁当が必要ですが、ママが10分くらいの早技でちゃちゃっと作っています。2人は公立中、県立高です。中学受験はしませんでした。
保育園組は0歳、1歳、3歳、5歳と4人いるので、僕がいるときは夫婦そろって連れていきます。
寝る時間も各自で決める
──家族それぞれが忙しそうですが、みんながそろう時間はありますか。
ゆび先生:基本的には夕飯は「家族みんなで食べようぜ」というスタンスです。バラバラに食べることはありません。だからどうしても、食事の時間帯は遅くなります。
うちの子どもたちは水泳を習っていて、毎日夜まで練習があるので、午後9時半~午後10時の間に夕食ですね。ごはん作りはママ担当ですが、作る時間がなくて「よし、今日はピザをとるか」という日もそこそこあります。
夕飯は一家団らんの平和な時間です。録画していたテレビを見て一緒に笑いながら過ごします。小さい子は早い時間に食べて早く寝ないとだめ! なんて縛りはないです。
自分たちに合う生活スタイルで楽しく過ごすことが大事だと思っていて。食後もすぐテレビを消そうとか、何時までに寝ようなんてルールもなく、それぞれが自分で考えて調整しています。
僕が金曜の夜にNetflixを見たくて「誰か一緒に見よーよ」と声をかけても、「もう疲れたから寝るわ」「明日大会があるから」って子どもに断られることもあります(笑)。
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ゆび家の楽しそうな団らんの様子は、YouTubeやTikTokでも配信されています。厳しいルールは作らず、子ども自身を尊重しつつも自分のことは自分でやらせ自立に導くゆび家の方針も人気の理由なのかもしれません。次回はたくさんの子どもを育てるゆび先生ならではの、究極の子育てスタイルについて話をうかがいます。
取材・文/大楽眞衣子
※記事内の年齢は2024年11月21日時点のものです
大楽 眞衣子
社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーに。3人の育児で培った生活者目線を活かし、現在は雑誌やWEBで子育てや女性の生き方に関わる社会派記事を執筆している。大学で児童学を専攻中で、保育士資格を取得。2歳差3兄弟の母。昆虫好き。イラストは三男による「ママ」 ●公式HP「my luck」
社会派子育てライター。全国紙記者を経てフリーに。3人の育児で培った生活者目線を活かし、現在は雑誌やWEBで子育てや女性の生き方に関わる社会派記事を執筆している。大学で児童学を専攻中で、保育士資格を取得。2歳差3兄弟の母。昆虫好き。イラストは三男による「ママ」 ●公式HP「my luck」
ゆび先生
田本 直弘(たもと・なおひろ) 。鳥取県米子市生まれ。2012年「医療法人田本会 米子こどもクリニック」開院。加えて内科や美容クリニック、訪問看護ステーション、保育園、介護事業、エステティックサロン運営にも携わり、全国を飛び回る。 YouTubeチャンネル「ゆび先生&ひかちゃんねる」は登録者数7万7000人、TikTokのフォロワーは17万人超え(2024年11月現在)。 8児のパパ。長女(2008年生まれ)、長男(2011年生まれ)、次女(2013年生まれ)、三女(2017年生まれ)、四女(2019年生まれ)、次男(2021年生まれ)、三男(2022年生まれ)、四男(2024年生まれ)。 ●米子こどもクリニック
田本 直弘(たもと・なおひろ) 。鳥取県米子市生まれ。2012年「医療法人田本会 米子こどもクリニック」開院。加えて内科や美容クリニック、訪問看護ステーション、保育園、介護事業、エステティックサロン運営にも携わり、全国を飛び回る。 YouTubeチャンネル「ゆび先生&ひかちゃんねる」は登録者数7万7000人、TikTokのフォロワーは17万人超え(2024年11月現在)。 8児のパパ。長女(2008年生まれ)、長男(2011年生まれ)、次女(2013年生まれ)、三女(2017年生まれ)、四女(2019年生まれ)、次男(2021年生まれ)、三男(2022年生まれ)、四男(2024年生まれ)。 ●米子こどもクリニック