「一人っ子をほめすぎる」はNG? 甘やかしにならない「ほめ方」のコツ

一人っ子のしつけ「ウワサの真相」#2

明治大学文学部教授:諸富 祥彦

子どもをほめるときに基準となる考え方とは。  写真:アフロ
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「子どもがやった行為をなんでもほめてしまうと、子どもが天狗になるのでは?」

「子どもからほめてほしいとおねだりするようになるのは、いいことなのでしょうか?」

一人っ子を持つ親から、このような悩みを耳にすることがしばしばあります。意外とさじ加減が難しいのが「ほめる」という行為です。

明治大学文学部教授で教育学博士の諸富祥彦先生に、一人っ子のしつけについて教えてもらう本連載。全4回の第2回目は、「一人っ子のほめ方」のコツを伺いました。


(全4回の2回目。#1を読む)

ほめるってどんな行為だと思いますか?

子どもを「ほめる」という行為を、諸富先生はこのように語ります。

「私はほめる上で大切なことは、一緒に喜ぶ姿勢だと考えています。ですから、子どもをほめるときは一緒に喜べるかどうかがひとつの基準になるでしょう。

喜ぶという行為は、子どもを勇気づけることにつながります。親が一緒に自分の行為を喜んでくれることで、子どもは自信を持つことができるのです。

その自信は次への挑戦につながっていくでしょう。子育てはポジティブな姿勢が大切ですから、一緒に喜んで子どもを応援していきましょう。

喜ぶべきことであれば、何回ほめてもいいですし、子どもを甘やかすことにはなりません。

一人っ子家庭で、子どもの行為をなんでもほめてしまって、子どもが自惚れてしまうのではと心配していたり、甘やかしではと思っている方は、まずはこの考え方を試してみてはいかがでしょうか」(諸富先生)

一緒に喜べるのであれば、それが子どもをほめるポイントだと言えます。親の喜びは子どもの成長を後押しします。

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