ママ友ができない! コロナ禍や人見知りで悩む親にコミュ力“ゼロ”の漫画家が助言

漫画家・おやまさん「コミュ力0(ゼロ)ママ」#1 ~コミュ力のチェック~

漫画家・イラストレーター:おやま

出産から、児童館デビュー、保育園、パパとの関係まで、“人見知りママ専用”のおもしろ役立ちコミックエッセイだ。  引用:『コミュ力0(ゼロ)ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)

親になった途端に直面する、子どもを介した新しい出会いの数々。子ども関連のイベントなどでひとりぼっちは嫌だけれど、なかなかすぐに“ママ友”はできそうにない……。

そんな経験があるパパママは少なくないと思いますが、漫画家のおやまさんが、ママになってからの人間関係を綴ったコミックエッセイ『コミュ力0(ゼロ)ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)が、全国の人見知りママたちからの共感を呼んでいます。

人見知りでコミュニケーション能力は低めと自称する3児のママ、おやまさんに、ママ友づくりや人間関係に悩む親たちへ「なんとかなるよ」のヒントを聞きました。

※全4回の1回目。

コロナ禍でママ友ゼロという結果も

2020年、アプリの運営会社が330人のママを対象に「コロナ禍のママ友づくり」に関する調査(※1)を実施したところ、ママたちのママ友に対する思いと現実のギャップが明らかになりました。
※1=コロナ禍の“ママ友づくり”に関する実態調査(ROLLCAKE株式会社)

1歳未満の長子を持つ“新米ママ”の72.1%が、「ママ友が欲しい」と回答。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大によるママ友づくりへの影響で、80%が「ママ友がつくりにくい」と答えています。

同じアンケートで、新米ママたちに現在のママ友数を聞いたところ、平均ママ友数は約1.4人。なんと、「ママ友は0人」と答えた人が最多の63%という結果が出ました。

これは、コロナ禍前に出産をした“先輩ママ”たちに比べて少ない結果となりました。コロナ禍でママ友づくりやママ友付き合いがより難しくなっていることがわかります。

妊娠中からおびえていたママ友の世界

現在6歳の長子を妊娠したときから、“ママ友”について不安を抱いてきていたという漫画家のおやまさん。

「マウンティングや仲間外れ、子どもの成長の比べ合い、金銭感覚の違いによるトラブルなどなど……、ママ友界隈にはいろいろと面倒なことが待ち受けているんだろうなぁという不安がありました」(おやまさん)

そんなママ友という未知の世界におびえながらも、やっぱり「ママ友が欲しい、ママ友はいなくちゃいけないものなんだ、と思っていた」とおやまさん。

「人付き合いがもともと苦手だったので、人見知りを克服するため、雑談力を高める本などを読んでママ友づくりに向き合った時期もありました。一切身につかなかったですが(笑)」(おやまさん)

そんなおやまさんは2022年5月、ママになってからの人間関係や育児経験を赤裸々に綴ったコミックエッセイ『コミュ力0(ゼロ)ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)を出版。

「ママ友づくりのアドバイスや、役に立つことはいっさい書いていないのですが、当時の自分のような人見知りママさんたちに共感をしてもらえるエピソードがたくさんあると思います!

『人見知りママでもいいんだ』、『私にもママ友できるかも?』と思ってもらえたら嬉しいです」(おやまさん

どれだけコミュ力ありますか?

おやまさんのエピソードを聞く前に、まずはコミュニケーション能力(以下:コミュ力)を確かめるチェック項目をご紹介。

同著にはママ友付き合いについて、「あるある」と大きくうなずける20項目が挙げられていますが、今回はそのなかでも特に人見知りママたちから共感を得る5つの項目をご紹介。

自分に該当するかどうか、チェックしてみましょう。

①複数人での会話で空気になりがち

②保育園の懇親会などでの自己紹介に手応えを感じたことがない

③送迎の時間、他の保護者がいないとホッとする

④お迎えが園のお友達とかぶったとき、「○○ちゃんと一緒に帰るから待ってる!」と子どもから言われるとめちゃくちゃあせる

⑤グループLINEというワードをみただけで漠然と不安になる

おやまさんの著書では20項目もの「コミュ力」チェックが掲げられている。  引用:『コミュ力0ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)

大人数での飲み会などが特に苦手で、独身時代はそれらを避けてきたと言う、おやまさん。でも、子どもを産んでからはそうも言っていられなくなったと続けます。

「私はいつも①複数人での会話で空気になりがちです。平常心で話せる人数は多くても4人くらいまで。それ以上になると、『私、この場にいなくてもいいんじゃないかな……』と隅のほうで発言を控えてしまうんです」(おやまさん)

会話に入れずいたたまれない気持ちになったときには「お先に失礼します」とサッと退席する、というおやまさん。

確かに空気のように意識されない雰囲気になっていたら我慢して長居するより、切り替えて笑顔で退席したほうが相手に心証もよく、自分もストレスにならずにすむかもしれません。

親の懇親会など、たくさんの人が集まる場での発言も苦手分野だと言います。

「私は②自己紹介に手応えを感じたことがないのですが、すらすらとカンペも見ずに上手な自己紹介をするママさんっていますよね。

『最近の悩みはトイトレです』、『うちの子は今○○にハマっています』など、育児の悩みや子育ての近況を添える人が多い気がします。

私がいいなぁと思ったのは、『10年ぶりにパートを始めたのですが、家に帰るとクタクタです』など、ママ自身の具体的なエピソードがある自己紹介。そのママの人となりが分かって、ぐっと親近感がわくなぁと思います」(おやまさん)

自分の話をするのが苦手なママさんたちは、他の方の自己紹介を聞いて微笑みながらウンウンと相槌を打って“聞き役”に徹するのもアリ、とおやまさんは言います。

「私自身、話すのがとても苦手。あせって早口になったり、帰宅してから『もっと別の話をすればよかったなぁ~』とひとり反省したり、うまくいったことがありません(笑)」(おやまさん)

人前で話すのが苦手なおやまさん。コミュ力低めのママたちから共感される、自己紹介あるある。  引用:『コミュ力0ママでも育児の人間関係なんとかなるよBOOK』(ワニブックス刊)
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