ランドセル一択からの脱却を
これまでのランドセルの常識を変える製品を世に打ち出しながら、両社ともに、従来の革製ランドセルの文化や歴史を否定しているわけではありません。ファミリアでは定番の革製やクラリーノ製のランドセルも根強い人気です。
小学生の荷物の重さが課題となるなか「今後、少しずつair ran.のような軽量ランドセルの割合が増えていくと考えている」とファミリアの佐々木さん。
「タブレットによる学習が増え、学習法がさらに進化するなど、小学生の荷物自体が変化し始めています。そうなると、そもそものランドセル自体の在り方も変わっていくのではないでしょうか。
air ran.がランドセルの固定概念を取り払い、いろんな選択肢から選べることをプラスにとらえてもらえるようになればと思っております」(ファミリア・佐々木さん)
「わんパックのような製品が出ることで、通学用バックパック選びの選択肢が増えればよいと思います」と、モンベルの大塚さんも話します。
わんパックへの反響の声のなかには、ランドセル選びに選択肢が増えることへの支持も多くあった、と話していました。
親子でラン活の入り口に立ったとき、多くの選択肢が並んでいるなかからベストなものが見つけてもらえたら。そう考えるブランドが増えてきているということでしょう。
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次回は、子どものこと、環境のことを考えた新素材ランドセル。ランドセルの作り手の想いを伺います。
取材・文/遠藤るりこ
※1=一般社団法人日本鞄協会ランドセル工業会「ランドセル購入に関する調査2022年」
【取材協力】
●株式会社ファミリア
air ran./全12色、各69,300円(税込)
※受注期間:2023年3月1日から10月31日。お渡し:2023年9月9月上旬から2024年3月上旬頃ごろを予定
●株式会社モンベル
通学用バックパック「わんパック」/全3色、各14,850円(税込)
※2022年12月より発売開始。現在、2023年春お届け分までの予約は受付終了。2023年夏頃夏ごろに受注再開予定。
遠藤 るりこ
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe
ライター/編集者。東京都世田谷区在住、三兄弟の母。子育てメディアにて、妊娠・出産・子育て・子どもを取り巻く社会問題についての取材・執筆を行っている。歌人・河野裕子さんの「しつかりと 飯を食はせて 陽にあてし ふとんにくるみて寝かす仕合せ」という一首が、子育てのモットー。 https://lit.link/ruricoe