YouTuberシオリーヌと夫が実践! 夫婦円満のための会話術とは

シリーズ「賢人に学ぶ『家族のごはんがしんどい』から解放されるヒント」#1‐3 性教育YouTuberシオリーヌさんパートナー・つくしさんインタビュー ~パートナーとの価値観のすり合わせ方~

ライター:畑 菜穂子

要望や不満は「前置き」してから伝える

パートナーと価値観が似ている人もいれば、まったく異なる人もいるでしょう。つくしさんとシオリーヌさんのすり合わせポイントは、日常的に行われている話し合いにあると言います。

「詩織も自分も話し合うことを大切にしています。目の前に問題があるときに話し合いを避けて放置することで、お互いにとってつらい状況が長引いたり、解決しないことでどんどん関係性が悪くなったりすることが嫌だったからです」(つくしさん)

こうしたやりとりを経て、「どちらかが困ったときや相手がしんどそうにしているときなどに話し合える土壌ができている」と感じているそうです。

「最近はじっくり話し合う機会は少なくなりましたが、子どもが保育園に行っている間や子どもが寝た後などに、その日のできごとを共有するようにしています。

最近のホットトピックスは『子どもが保育園から帰ってからの夕寝のタイミングについて』。子どもが夕方ごろに保育園から帰ってきて夜まで起きていると、眠くてぐずってしまうんです。

親としては、夕飯前に一度寝てほしいと思っていて。そのためには、帰宅後にどういうリズムで過ごせばいいのかを話し合っています」(つくしさん)

キャンプが好きなつくしさんとシオリーヌさん。いつかお子さんと3人でキャンプをする動画がアップされるかもしれません。  写真提供:つくしさん

たくさん話し合うからこそ、伝え方は大切です。つくしさんは、相手に不満や要望があるときに、押さえているポイントがあると言います。

「前置きをしてから伝えるようにしています。たとえば、相手に対して要望があるときは『もし、できそうだったらでいいんだけど』、家事などの不満を伝えたいときは『これは何か意図があってやっているのかな?』など。話ができるタイミングかどうかを確認するために『今忙しい?』と聞くこともあります。

この前置きは、詩織の影響で始めたことなんです。相手が嫌な気持ちにならない伝え方を考えたときに、詩織から言われたフレーズを思い出しました」(つくしさん)

いきなり否定したり、不満や要望を伝えたりするのでなく、相手の意向や考えを聞いてから話をする。ワンクッションを挟むことで、相手にも話を聞く準備ができるのかもしれません。

つくしさんとシオリーヌさんのやりとりから、互いへの気づかいを感じます。しかし、ここに至るまでには、ケンカもありました。

「最初のころは、思っていることをガーッと言って、それに対して相手がガーッと言い返すような大ゲンカもしました。ただ、ケンカの最中はお互いつらいので、できる限りケンカにならないような方法を探り、あれこれ繰り返して今に至っています」(つくしさん)

今も冷静に話し合える状況ではないときは、距離や時間を置くこともあるそうです。そこでもつくしさんが大切にしていることがあると言います。

「黙ってその場を離れるのでなく、『今は冷静に話せないから後で話そう』と伝えるようにしています。言葉でうまく伝えられないときは、手紙やLINEなどを活用するのもオススメです。

実は、結婚したばかりのころに数日にわたるケンカをしたことがあって。詩織から手紙をもらって冷静になれたことがあったんです。

手紙ですべてを伝える必要はなく、『自分としてはこういうふうに思っているから、もう一度ちゃんと話し合いたい』と書くだけでいいと思います」(つくしさん)

たとえケンカをしても「落ち着いたら話し合う」という共通認識があれば、互いに歩み寄れる方向に向かっていけます。

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シリーズ「賢人に学ぶ『家族のごはんがしんどい』から解放されるヒント」の1人目となるつくしさんに、料理との向き合い方を全3回にわたり伺いました。

毎日のごはん作りをしんどいと感じるママパパに、つくしさんからメッセージがあります。

「『しんどければ作らなくていい』と言いたいけど、家庭の状況によって、そうできないこともあると思う。

ただ、過去の自分のように『絶対に料理をしなきゃ!』という思いにとらわれている人には、『冷凍食品、おいしいですよ。後片付けも少なくて楽ですよ』と伝えたいです。

自分にもさまざまな葛藤がありましたが、ようやく手を抜くことはサボりじゃないと考えられるようになりました。ネガティブにとらえられがちだけど、『アイテムを活用しながら自分の時間をうまく使えている』とポジティブに考えてもらえたらうれしいです。

抜けるところの手を抜いて、自分がつらくならない生活の回し方が見つかるといいなと思います」(つくしさん)

「タスクが増えすぎてしまったから料理をやめる」「家族となごやかに過ごしたいから料理をやめる」「でも、気持ちや時間に余裕があって作りたくなったら作る」。つくしさんの料理との向き合い方は、状況に応じてフレキシブルに変化しています。

「スーパーで冷凍食品やレトルト食品を買ってみる」「疲れている日は作らない」など、一度自炊から離れてみると、料理に対する考え方も変わるかもしれません。

13 件

つくし

兼業主夫

1997年生まれ、北海道室蘭市出身。助産師で性教育YouTuberのシオリーヌさんのパートナーで、医療系企業に勤務。2022年、第一子の誕生を機に約1年間の育休を取得。現在はパートナーと協力しながら育児に奮闘している。苦手な家事は枕カバーの交換。 YouTubeチャンネル「【性教育YouTuber】シオリーヌ」と、「つくしおりーぬ【仮】」では子育てやパートナーシップに関する動画へ出演している。 ●【性教育YouTuber】シオリーヌ ●YouTube つくしおりーぬ【仮】

1997年生まれ、北海道室蘭市出身。助産師で性教育YouTuberのシオリーヌさんのパートナーで、医療系企業に勤務。2022年、第一子の誕生を機に約1年間の育休を取得。現在はパートナーと協力しながら育児に奮闘している。苦手な家事は枕カバーの交換。 YouTubeチャンネル「【性教育YouTuber】シオリーヌ」と、「つくしおりーぬ【仮】」では子育てやパートナーシップに関する動画へ出演している。 ●【性教育YouTuber】シオリーヌ ●YouTube つくしおりーぬ【仮】

はた なおこ

畑 菜穂子

ライター

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・執筆を行う。多摩地域で、小学生の娘(2012年生まれ)、夫と暮らす。 Twitter @haricona

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・執筆を行う。多摩地域で、小学生の娘(2012年生まれ)、夫と暮らす。 Twitter @haricona