難関小学校受験に「お絵かき」が課される意味 「児童絵画指導」のカリスマが解説!
あきやま かぜさぶろう先生「正解が1つではない絵画を学ぶことは社会に出てから役に立ちます」
2023.09.29
画家・作家:あきやま かぜさぶろう
小学校受験にはつきもののお絵描き。苦手なお子さんにはどうやって指導したらいいのか悩まれている方も多いのでは。
この10月に『決定版 1日10分で難関小学校に合格する絵のかきかた』を出版したばかりのあきやま かぜさぶろう先生は、そんな悩める保護者の救世主的存在です。
手がけた本、「1日10分」「1日5分」シリーズは、シリーズ累計発行部数は175万部を突破。基本の絵のかきかたがぐんぐん身につくと大評判! テレビ出演でも話題になりました。
あきやま かぜさぶろう先生は、定期的にワークショップを開催したり、幼稚園・保育園での絵画教室など数多くの現場で、子どもたちを直接指導しつづけており、お絵描きのコツを子どもにわかりやすく説明し、楽しく体験させる「あきやまメソッド」は、圧倒的な支持を得ています。
そんな「児童絵画指導のカリスマ」に、「なぜ小学校の受験ではお絵描きが課せられるのか」を伺ってみました。
小学校受験ではなぜ絵を描くテストが課されるのか
あきやま かぜさぶろう先生
「お絵描きの試験は、暗記テストと根本的に違います。
暗記テストでは、正解は1つ。
どれだけ物の知識を覚えているかを答える試験です。知識の試験はどれだけ時間をかけて覚えたかでどうにかなりますが、お絵かきは時間をかけたから、どうにかなるということにはなりません。正解があいまいだからです。
お絵描きの試験には、課題の想像力、アイデアの創造力、形の観察力(模写)、手の器用さの巧緻性と4つの要素が含まれています。
世の中の発明、アイデアは、絵画の創造力、想像力が役に立ちます。」
絵のテストで求められていること
あきやま かぜさぶろう先生
「お絵描きは、正しい答えはないだけに保護者の方もお子さんが絵を描き上げたとき、これで良いのだろうかと迷うかと思います。
お絵描きの試験は、次のことをチェックしています。
1 しっかりした線で描かれているか(巧緻性)
2 色がきれいに塗られているか(巧緻性)
3 課題のテーマにあったものが描かれているか(想像力の高さ)
4 見たことないものを描けるか、丸など形を利用して何か形あるものを描けるか(創造力、アイデアの高さ)
ですから、お絵描きお受験対策としては、線、色、形、創意工夫を1から練習すれば良いと思います。
保護者の方やお子さんの個人の自由な感覚だけでは、何が良いのか、何がいけないかの、絵画としての知識がないので、学ぶ必要があります。
それを『決定版 1日10分で難関小学校に合格する絵のかきかた』にまとめました。
小学校受験だけでなく、社会に出て、良い企画を出したり、他社にない商品作ったり、世界にないものを作ったりすることなど、『良いアイデアを出して』というときにきっと役に立つと思っています。」
あきやま かぜさぶろう
画家・作家。1948年長崎県生まれ。日本美術家連盟会員。『1日10分でえがじょうずにかけるほん』(講談社)をはじめ、「1日10分」「1日5分」シリーズは発行累計175万部を突破。定期的なワークショップの開催、幼稚園・保育園での絵画教室など数多くの現場で指導。お絵描きのコツを子どもにわかりやすく説明し、楽しく体験させる「あきやまメソッド」で圧倒的な支持を得ている「児童絵画指導のカリスマ」。手がけた本に「1日5分でじがかけるほん」シリーズ、『1日10分でせかいちずをおぼえる絵本』(ともに講談社)、『1日10分でちずをおぼえる絵本』(白泉社)などがある。