
東京発「探究活動」をする幼稚園・保育園は約3300に! 小学校にもつながる学びの本質とは?
乳幼児からの探究 東京都の実践 #3 探究活動の「質」を高めるために (3/3) 1ページ目に戻る
2026.03.29
家庭でできる探究 子どもとの会話のコツ
──「子どもの知性を信じる」という面は、保護者もあまり意識できていないかもしれません。日々の生活の中で探究的な視点を取り入れ、子どもの発見を大切にするためには、どのようなことを心がけるとよいでしょうか。
浅井:子どもと一緒に、いろいろな会話をしてほしいですね。その中で、もし子どもが「事実と異なることをいっている」と思う場面に出会ったら、どうしてそう思ったのか、ぜひ聴いてみてください。その発言の裏には、ものすごくロジカルな考えが潜んでいるかもしれません。
私たち大人は、小学校や中学校で「正解」を知ったと思っているかもしれませんが、今使われている教科書を見たら、驚くかもしれません。当時から変わっている部分がたくさんありますから。
「正解」は変わっていきますが、推論して仮説を立てるという「考えるプロセス」は変わりません。歴史や科学、生物などの学問の世界でも日々探究が進み、正解が変わっているわけですから、子どもたちもその中に参加して学びを深めていくといったイメージで、「知識」を広くとらえられるといいのではないかと思います。
鳥井:実は大人こそ、探究が必要なのかもしれませんね。
浅井:そうですね。子どもと一緒に探究すると、いつもと違った景色が見えてくるでしょう。「何かを教えなければ」という思いを手放して、子どもと同じ目線でおもしろがる。子どもは大人とは異なるフレッシュな感性を持っていますから、その世界を一緒にのぞいてみてください。
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今後は、「すくわくプログラム」の支援を受けて実際に探究活動を行う園を紹介予定。子どもや先生がわくわくしながら「新しい発見」をする、じっくり観察するプロセスを楽しむ取り組みをレポートします。
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【浅井幸子プロフィール】
東京大学大学院教育学研究科教授、CEDEPセンター長。著書に『アトリエからはじまる「探究」─日本におけるレッジョ・インスパイアの乳幼児教育』(共編著)中央法規出版2023年、『「保育の質」を超えて─「評価」のオルタナティブを探る』(監訳)ミネルヴァ書房2022年、等。
取材・文 川崎ちづる
【乳幼児からの探究 東京都の実践】の連載は、全3回。
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川崎 ちづる
ライター。東京都内で2人の子育て中(2014年生まれ、2019年生まれ)。環境や地域活性化関連の業務に長く携わり、その後ライターへ転身。経験を活かし、環境教育や各種オルタナティブ関連の記事などを執筆している。WEBコラムの他、環境系企業や教育機関などのPR記事も担当。
ライター。東京都内で2人の子育て中(2014年生まれ、2019年生まれ)。環境や地域活性化関連の業務に長く携わり、その後ライターへ転身。経験を活かし、環境教育や各種オルタナティブ関連の記事などを執筆している。WEBコラムの他、環境系企業や教育機関などのPR記事も担当。