「子どものおちんちん触りやシモネタは止めなくてOK!」泌尿器科医が教える注意すべき規準

ママ泌尿器科医・岡田百合香先生「おちんちんの教科書」#3 ~トラブルや病気~

泌尿器科医:岡田 百合香

我が子が嫌いと思う母親だって苦しい

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男児を持つママから寄せられる悩みのなかには、子どもが「おちんちん」でのおふざけに困っているという声もあります。

「おちんちんがおもしろいコンテンツじゃないということを、どうやって今から教えていけばいいのでしょう、とよく質問されます。これは正直、わたし自身も摸索中です。

『プライベートゾーンで、大事なものだから人に見せない・触らせない』のは大前提。人が嫌がることをしたり言ったりするのもダメです。

でも、子どもがおもしろおかしくおちんちんの話をしたとき、あからさまに聞きたくないという態度をとるのは間違いです」(泌尿器科医・岡田百合香先生)

岡田先生は、子育てしやすい国としても有名なスウェーデンで保育士をしている日本人の方にインタビューしたときの話をこう語ります。

「スウェーデンでは女の子も男の子も、性器の名前を連呼してふざけまくっているんですって! そしてそれを、誰も注意しない。保育者や保護者は、ただ見守っているだけだと言います。もちろん、おちんちんについて誰かをからかったり、嫌な気持ちになっている子がいたら声はかけるそうですが。

子どもたちはただ、ふざけているだけ。『性器をおもしろいコンテンツとして扱うこと自体』は、ダメなことではないんです」(岡田先生)

子どものおふざけを「今すぐやめさせないと!」と考えすぎている保護者が多い、と岡田先生。

「そこまでやめさせないと、とどうして思うんでしょう? 下品だから? 恥ずかしいから? それって大人の規準や常識ですよね。子どもたちって興味があるからたくさん言うし、みんなで盛り上がるものなんです」(岡田先生)

おちんちんをタブー視することで、ネガティブなイメージを持ってほしくないと岡田先生は言います。

「だから『どうしたらおふざけをやめさせられますか?』については、やめる必要のないことなんじゃないかなというのが、私の今のスタンスとして思っていることです」(岡田先生)

おちんちんをよく触るんだけど大丈夫?

おふざけと同じように「おちんちんをよく触るからやめさせたい」というのも、ママたちのよくあるお悩みです。これについても「どうしてやめさせないと、と思うんでしょう?」と不思議がる岡田先生。

「親としては周りの目が気になると思いますが、前提として『自分のおちんちんを自分で触ること』は、まったく問題ないことです」(岡田先生)

「プライベートゾーンだから、人前で触らないよ」や、「バイ菌がつくといけないから、キレイな手で触ろうね」などの声かけはあってもいいと言いますが、触ること自体にはもっと寛容になっていい、と岡田先生は続けます。

「我が家の1歳の娘は、お風呂でお兄ちゃん(長男)のおちんちんを触るんです。おもしろいから、気になるんでしょうね(笑)。パパとお風呂に入っても、パパのおちんちんを気にしているんですって。

おちんちんって、身体のまんなかからピロンって出ている、ユニークな臓器。とっても気になるし、触ってくださいといわんばかりの形状をしています。子どもがおちんちんを気にしてしまうのは、当たり前のことです」(岡田先生)

大人が過剰に「触るのをやめなさい!」とキツい口調で言い続けると「おちんちん=汚い」というネガティブなイメージを持つようになってしまいます。

「もちろん他人の性器を触るのはプライベートゾーンのルールに反しているので、1歳の娘にも『お兄ちゃんのおちんちんはお兄ちゃんのプライベートゾーンだよ』と伝えます。

娘はまだ理解できませんが、お兄ちゃんの手前、しっかりと伝えることが重要です。そして、息子が嫌がるようならすぐに止めさせます。

ただ、大人の行為と子どもの行為とを過剰にリンクをさせないことも大切。大人の方が勝手におちんちんに対して抱いているタブー感を、子どもにも押し付けないようにすることが大事です」(岡田先生)

就寝前などリラックスした状態で触っている子が多いよう。「安心できる自然の行為。公衆の面前でもないし問題ありません」(岡田先生)  引用:『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書』(誠文堂新光社刊)©こしいみほ
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