【初の子連れ海外】台湾を選んだワケ 事前準備や現地のハプニング ありのままをママがレポート

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コクリコサポートエディターズ:北林 日菜

現実は厳しかった! 旅先で外国語とのふれあい

さて今回の宿泊先「スターホステル台北駅」には自由に使えるキッチンや本のある共有スペースがあります。せっかくの海外なので外国からの旅行者と交流する機会を作りたい、と夫が考えたのです。

スターホステル台北の共有スペース。左奥のキッチンにはティーパックもあり自由にお茶も飲めて、朝はブレックファストサービスがある。

小6(当時)の息子は英語アレルギー。1歳のころから英語絵本の読み聞かせや英語ソングをかけていた結果「もう! ひらがなでよんでよ~!」と逆に英語嫌いになってしまい、猛省した母はそこから10年以上英語学習に関してはノータッチでいたのです。しかし中学からは本格的に英語の学習が始まります。

せめて旅行先で異国の言葉に触れて、苦手意識を克服してほしいというのが、今回の母の裏テーマでした。

事前にイミグレーションでの会話や旅先での簡単な会話パターンを練習。英文の型を覚えることには成功し、本人も少し自信がついたようでした。しかし……

昨今のイミグレーションではオンラインチェックインが浸透しており、昔のような入国審査官との会話はなし。一言もかわすことなく自動改札感覚であっさり入国できてしまいました。

また、ホステルの共有スペースでは、多くの外国人がイヤホンをしてスマホを見ているか、ラップトップの画面の中の人と会話中。

現実は予想とは大きく違いました。結局、共有スペースでの異文化交流はかないませんでした。

ただ、収穫はありました。

バスの行き先を確認するために、私と夫が「瑞芳(ずいほう)」と言ったのですが、これは日本語読みだったので運転手さんに伝わりませんでした。すると台湾現地の発音を覚えていた息子が「ルイファン(瑞芳の台湾語読み)」と言ってくれたのです。運転手さんは大きくうなずきながら、にっこり息子に微笑んでくれました。

またあるときは屋台で注文したあとに「多謝(トーシャー)」(台湾語でありがとうの意)と言い、とても喜ばれて嬉しかったようです。多くの人が「Thank you」や「謝謝」と言うところ、台湾語を使ったことから相手が喜ぶ顔を見て、本人なりに、日本語以外の言語でコミュニケーションする楽しさを感じとったようでした。

息子がこんなふうにコミュニケーションをとれたのは、じつはしおり作りのときに、挨拶や地名、簡単な屋台での注文方法を英語、中国語、台湾語で調べていたからです。

英語を使った経験ではなかったものの、結果的に言語学習へのモチベーションが爆上がりし、帰国後は英語学習に開眼! 中学入学後の今は成績も順調です。「英語じゃなくてコミュニケーションする喜びにフォーカスすべきだったのか」と、母は再び反省しています。

ふらりと立ち寄った現地の図書館にて。中国語の本を見て「漢字と絵だからわかる!」と喜んでいる息子。

屋台の食事や夜市の喧噪…… 敏感で潔癖な娘の反応は?

においや食感に敏感でちょっと潔癖気味な娘。台湾の食文化に触れてほしいものの、夜市の喧噪や屋台文化が気に入るかは母から見て五分五分……。

娘は新しい文化にぱっと飛び込むより、まずは様子をうかがうタイプです。夫が旅行の下調べで見ていたYouTubeの台湾の食べ歩き動画で、屋台や食事の雰囲気を予習していきました(私はリアルな体験のインパクトが薄まるのでは? と懐疑的な立場)。

さらに「頭で理解すること」も大切だと考え、食べたい食事に使われている材料を調べ、台湾の文化的な背景、地理などを結びつけて学びました。

台北の町の雰囲気は予習済み。すっかりリラックスして歩く子どもたち。

実際に行ってみた反応ですが、到着した日は少し顔もこわばっていましたが、2日目からは予習の甲斐もあり屋台料理をぱくぱくと食べていて驚きました。慎重派のお子さんは事前に動画でチェックする作戦、おすすめです。

唯一本や動画では予習できない匂い問題は、市場などで苦手なにおい(五香粉や臭豆腐)が流れてくるとさすがにウッとなるも、笑いながら避難する余裕がありました。

超ビッグな胡椒餅(辛くない)を頰張る娘。心配は杞憂でした。
娘は台湾スイーツにどハマり。豆花(トーファー)はトッピングにハトムギや甘いお豆、タピオカ、芋圓(さつまいもだんご)などが数種類選べて毎日飽きません。

行ってよかった子連れ海外

初めての子連れ海外でしたが、誰も体調を崩さず全員が楽しめました。息子は食から文化に興味が高まり、語学学習へのモチベーションがあがりました。娘は好き嫌いが減ったり自分に自信がついたようで、行ってよかったなと思います。

子連れ海外旅行に行くなら、子どもの性格や興味に合わせて旅行のテーマを決め、子どもと一緒に事前準備をするのがおすすめです。予定から外れたハプニングも楽しむ気持ちがあれば、すべての体験がポジティブなものになると思います。

さて、中学に入学した息子は予想どおり部活やテストで忙しいものの、日程を調整すればまだまだ家族旅行はできそうです。私の住む茨城県はラーケーションを推進しているので、次回はもう少し遠い海外にチャレンジし新たな体験をしたいです。

コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。

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きたばやし ひな

北林 日菜

Hina Kitabayashi
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

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コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して立ち上げました。子育てをしながら、ほかのお仕事をしながら……など、さまざまな立場で、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。 AnyMaMa公式HP:https://anymama.jp/  X:https://twitter.com/AnyMaMaJP Instagram:https://www.instagram.com/anymama_official/

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