広島は路面電車がいっぱい サンフレッチェ電車やカープ電車 子どもが大喜びするワクワク車両満載

広島の路面電車はこんなにも種類がある! お気に入りを見つけよう

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エニママライターの垣内千夏です。今回は私が住む広島の路面電車について紹介します。

我が家は、夫の転勤に同行している転勤族。2人の子どもとともに、各地を転々としながら、その土地ならではの暮らしを楽しんでいます。

現在は、広島県広島市に住んでいます。広島の暮らしで驚いたことは、路面電車の種類が多いこと。種類豊富な広島の路面電車の中から、我が家のお気に入り車両をピックアップしましたので、ぜひご覧ください。

広島市を中心に広がる路面電車は、日本最大規模。広島電鉄が運営しており、「広電(ひろでん)」の愛称で地元の人々に親しまれています。

広島駅を起点とし、平和記念公園にも、原爆ドームにも、宮島にも行けるため、観光客の足にもなっています。

広島市内の移動に欠かせない路面電車、車両やラッピングのバリエーションがすごく豊富なのをごぞんじでしょうか。

種類豊富な路面電車の中から、今回は7歳の息子と私が選んだ、見るだけでも楽しい車両・ラッピングを7つを紹介します。

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みんな大好き、最新型

都会的なデザインがかっこいい!

路面電車の中でもっとも新しい車両「5200形グリーンムーバーエイペックス」。

路面電車はレトロなものだと思いこんでいた私。この車両をはじめて見たときには、レトロさを微塵も感じないスタイリッシュなデザインに驚きました。

それもそのはず、この車両の基本コンセプトは「未来×スピード」。“新しい広島のシンボル”となるようにデザインされたそうです。

路面電車の座席は、窓を背にして座るロングシートが主流なのですが、この車両には対面で座れるクロスシートもあります。短距離移動でも「旅行してるみたい!」と、息子のお気に入り車両です。

レトロで歴史のある650形

これぞ路面電車! 昭和レトロなデザイン。

「被爆電車」として有名な650形。1945年に原爆の被害に遭いましたが、その後復帰し、いまもなお現役車両として活躍しています。

子どもに大人気のミニカー「トミカ」の「広島電鉄650形」は、まさにこの車両。トミカには「651」と記されているため、まったく同じ路面電車は650形の651号です。

遊びすぎて傷だらけな、我が家の「広島電鉄650形」。

広島市に住みはじめた当初、トミカ好きな息子に650形を見せたいと思い、最寄りの駅で待ちました。が、全然こない……。

それもそのはず、650形は全部で3両しかありません。651号と652号の2両は定期運行、653号はイベント電車のため、見られる確率が圧倒的に低いんです。

はじめて651号を目撃したときには、「きたぁーーーーーーーーっ!」と息子以上に私が喜んでしまいました。

651号と652号は、主に朝のラッシュ時に運行しているとのことなので、午前中が狙い目です!

飲食可能なトラン・ルージュ

写真撮影時は「ビール列車」として運行していました。

こちらは、車内で飲食ができる「TRAIN ROUGE(トラン・ルージュ)」。

「ビール電車」や「おでん&日本酒電車」など、イベント電車や貸切電車として運行しています(要事前予約)。

車内は黒を基調としたインテリアでまとめてあり、大人な雰囲気。車窓からの景色が見やすいよう、高さのあるテーブルやイスが設置されています。

移動する車内で、広島の景色と飲食を同時に楽しめるなんて……。想像しただけでワクワクします。

残念ながら7歳の息子にはその魅力がまだわからないようで、特に反応がありませんでしたが、個人的に一度は乗車してみたい憧れの車両です(できれば大人だけで)。

ドイツ生まれのハノーバー電車

製造年は1928年のヴィンテージ車両。ライトアップされた「クリスマス電車」は、クリスマスシーズン限定です。

レトロな雰囲気漂う200形は、広島市と姉妹都市を提携しているドイツのハノーバー市から寄贈された車両です。通称「ハノーバー電車」として親しまれています。

IC乗車券が使えない、冷房設備がないといったレトロな車両ならではの理由から、定期運行は2018年に廃止されています。

現在は、毎年12月に「クリスマス電車」として期間限定で運行中。車体がイルミネーション装飾され、クリスマス気分を盛りあげてくれるので、子どもに大人気です。

ラッピング電車

広島の路面電車は、車両だけでなく、ラッピングの種類も豊富なんです。

カープ電車

真っ赤なボディが目立ちます。

広島のプロ野球チームといえば、「広島東洋カープ」。チームカラーである赤色を、車両全面に使用したフルラッピング電車です。

真っ赤でとにかく目立つため、遠くからでもカープ電車がきたことがわかります。

路面電車が動くと、マスコットキャラクター“カープ坊や”が、街中を駆け抜けているように見えるのが面白い!

インパクトあるカープ電車は子どもにウケがよく、見かけるたびに「走ってる走ってるー!」とゲラゲラ笑っています。

サンフレッチェ電車

車体の色は、クラブの伝統カラー「広島バイオレット」。

広島市のプロサッカークラブ「サンフレッチェ広島」のフルラッピング電車も、広島ならではです。クラブマスコット“サンチェ”と“フレッチェ”が大きくデザインされています。

息子はこのサンフレッチェ電車がお気に入りなのですが、その理由を聞いてみると「紫色の電車ってめずらしいから」とのことです。いわれてみれば、確かに……。

カープ電車の赤色も目立ちますが、こちらの紫色も目立つので見つけやすいです。

段ボールラッピング電車

広島市内の段ボール製造メーカー「桐原容器工業所」の広告電車。

クラフト色やマットな質感、断面のなみなみまで、段ボールを忠実に再現したラッピング電車です。

ところどころ破れていたり、中の機械が見えていたりと遊び心が満載。よく見ると、「取扱注意」や「水濡れ防止」といったやケアマークまであり、見れば見るほどそのクオリティの高さに驚きます。

段ボールは、子どもにとって身近な工作アイテムのひとつ。工作好きな息子は「ぼくもつくれると思う」と、つぶやいていました。大きな段ボールが手に入ったら、段ボール列車づくりにチャレンジさせてみようと思います。

【番外編】路面電車が集結する車庫

バラエティ豊かなラインナップ。

広島の路面電車をいっぺんに見るなら千田車庫にある、常設の見学スペース「電車見望台(でんしゃみほうだい)」がおすすめです。

車庫内に入ることはできませんが、専用のウッドデッキからフェンス越しに、車庫内の様子を見学できます。

たくさんの車両が並んでいるので「あの電車には乗ったことがある」「この電車ははじめて見た」と、会話が盛りあがります。

千田車庫は広電本社前駅から歩いてすぐなので、アクセス抜群。予約不要、無料なのも子連れには嬉しいポイントです。

見学スペースはコンパクトなので、残念ながら長時間の滞在はできません。近くに大きな公園「千田公園」があるので、車庫を見学した後は公園で遊ぶのもおすすめです。

イベントなどで利用を休止・制限している場合もあるため、お出かけ前に広島電鉄のHPなどの確認を。

広島電鉄HP お知らせページ

子どもも大人もハマる広島の路面電車

広島市内を走る、多種多様な路面電車を紹介しました。今回ご紹介した路面電車は、ほんの一部です。

「次は何の車両が来るかな?」と電車を待つ時間を楽しみ、見たことがない電車が来たら「おー!」と親子で盛りあがる……。

「わざわざ出かけなくでも、身近でこんなに電車を楽しめる地域は広島だけでは?」と思い、広島の路面電車に魅力を感じています。

電車マニアではない私も、いまではついつい車両をチェックするようになり、新たな車両やラッピング車が登場するのを密かに楽しみにしています。

電車大好きっこは、広島に遊びにきてみてはいかがでしょうか。ぜひお気に入りの車両を見つけてください。

▼記事内でご紹介した車両について詳しく知りたい方はこちら
5200形グリーンムーバーエイペックス
650形/トラン・ルージュ/ハノーバー電車
カープ電車
サンフレッチェ電車
段ボール電車

取材・文・写真/垣内千夏(AnyMaMa エニママ)

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コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して立ち上げました。子育てをしながら、ほかのお仕事をしながら……など、さまざまな立場で、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。

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