北海道で子どもとホーストレッキングしてみた 大自然と馬に癒やされる90分をママがレポート

ホースセラピー効果や情操教育にもおすすめ 子連れで注意する点もご紹介

写真:Adobe Stock

10歳の男の子&7歳の女の子を育てているエニママのライター・北林日菜です。2023年9月に北海道に家族旅行に行きました。

12年前、夫婦で北海道に来たときにホーストレッキング体験をしてとても楽しかったのですが、子どもが小さいうちは引き馬の乗馬体験しかできませんでした。このたび下の子も大きくなったので念願の場外トレッキングを体験。様子をレポートします。

大人も子どもも、馬に乗ればこんな景色を見られるんです 写真提供:MY STABLE

近年「ホースセラピー」のように馬とのふれあいを通した経験に注目が集まっています。2023年9月に北海道に家族旅行へ行き、子どもたちとホーストレッキングを体験してきました。子連れで体験するにあたって、注意したほうがいいと感じた点なども含め、お伝えします。

どんな馬? 乗り方は? 北海道の大自然のなか初めての「ホーストレッキング」体験

「MY STABLE」の入り口には薪がたくさん! かわいい外観です

私たちが訪れたのは、鹿追町(しかおいちょう)にある「MY STABLE(マイステーブル)」さん。到着すると、オーナー兼ガイドの安永美登里(やすながみどり)さんがちょうど前の時間帯のツアーから馬に乗って戻ってきたところでした。

さわやかな笑顔で迎えられ、同意書等を記入したら子どもたちはヘルメット、軍手などの装備を整えて準備完了です。貴重品やスマートフォンは外乗り中に落とすと大変なので持ち込めません。写真撮影用に1台預かってくれました。
(今回の馬に乗っている写真はすべて安永さんに撮っていただいたものです)

きれいな屋内馬場。ここにお世話になる馬がつながれていました

屋内馬場で、さっそく今日お世話になる馬を紹介してもらいました。「のんびり屋さんだよ」「虫に刺されてかゆがると動かなくなることがあるけれど、待っててあげてね」など性格や特徴を説明されます。

それぞれの馬に乗ったら、手綱の持ち方や合図の仕方を習います。お腹の横を足でトントンと叩く、右側に曲がるときは手綱を右に開くなどです。(あとでわかりますが、馬が賢すぎて合図ができなくてもばっちりなペースで歩いて、曲がって、止まってくれました!)

ガイドさんの後ろに7歳娘、その後ろに10歳息子、ママ、パパと続いて、さっそく出発です。

雄大な自然のなかを馬にゆられて歩く豊かな時間

トレッキングの舞台は、関東では信じられないくらいの、どこまでも続く広~い十勝平野! まずは、そのなかにある牛の飼料用とうもろこし畑の横を歩いて行きます。

前日大雨が降ったので少しぬかるんでいたのですが、上手に歩いてくれました。ここは日を遮るものがないので、北海道といえどじりじりと暑く、少し馬に申し訳ない気持ちでした。

突然見慣れない体育館のようながらんとした大きな建物があらわれました。中にはたくさんの扇風機が回っており、よく見るとたくさんの牛! 牛! 牛! がのんびりとくつろいでいました。さすが北海道……ファームの大きさの違いに驚きです。

しばらく行くと桜並木に入ります。ここは然別川(しかりべつがわ)沿いの道。ときおり涼しい風が吹き抜け、一気に気持ちのよいトレッキングに。馬もなんだか元気が出てきたみたい。

桜並木沿いの道では、木の合間から然別川の渓流が望めます

最初は緊張気味だった娘も、だんだんリラックスしてガイドさんとおしゃべりしている様子。私も夫も馬に乗っているので、声は聞こえませんが堂々と一人で馬に乗り、初めて会った人と会話している後ろ姿に成長を感じました。

娘の乗った馬のグレースは途中で本当の「道草」を食べて動かなくなってしまうことがしばしば。ガイドさんが馬に乗りながら紐をひっぱってくれたそうです。娘はそんな馬を見ながら「ちょっと自分と似てるな」と思ったそう。

出発してから30分。娘は眠くなってうつらうつら……。そのマイペースさ、確かに似ているかも。

息子の乗った馬のサチは最年長27歳。人間の年ではおばあちゃんです。手綱を操作しなくても歩いてくれる賢さに驚いていました。十勝平野の広さ、大雪山系や日高山脈などの雄大な山の風景を見たことを嬉しそうに話していました。普段と違う高さからは、木の実や葉がよく見え、ガイドさんの説明も楽しかったそうです。馬のしっぽがハエたたきの役割をしていることに気づいて感動していました。

馬が道草を食い、馬上の娘は眠くなっているとき

坂道では人間が体を倒したり引いたりするように言われたのですが、馬に協力しながら一緒に坂道を登り下りする一体感も印象的だったよう。また夏なので虫が多かったのですが、子どもたちはかゆそうなところをかいてあげたとのこと。馬へ寄り添う気持ちが自然と湧いたのが嬉しかったです。人への思いやりにもつながりそうです。

私はコース内での乗馬と違ってどんどん景色が変わったり、風を感じたり、匂いが変わったり、五感すべてが刺激されるところが魅力的だと感じました。

馬が歩いて踏むたびにあがってくる草の匂いはリラックス効果があり、パッカパッカというリズムは瞑想効果があるのか、自然と無心になれる感覚。

馬に慣れているパパが「すごく賢くて何もしなくても動いてくれることにびっくりした」と言うように、リラックスして乗っていられたのが素晴らしかったです。まさにホースセラピー。馬に癒やされストレスが吹き飛んだ90分でした。

これを準備 子連れホーストレッキングに便利なグッズ

今回お借りしたヘルメット&軍手

北海道で子どもとホーストレッキングをする際の注意点を経験からまとめました。

・服装
下はデニムなど厚手の生地のズボンがおすすめです。お尻を載せる「鞍」は結構固くてしっかりしているので、痩せ型の娘は少しお尻が痛くなってしまったそう。厚手のものを持参すればよかったです。靴はサンダル系はNGです。

・持ちもの
ほぼ手ぶらでOKなところがほとんどですが、あまり小さい軍手は置いていないことがあるので準備していくと安心。

・子連れで行った場合の注意点
対象年齢や条件は予約前に確認しておきましょう。またトイレは和式だったり外にあったりする場合も少なくありません。

ここに注意しよう! 馬乗りパパからのワンポイントアドバイス

広~い大自然のなかにたたずむMY STABLEさん

最後に、普段馬に乗る仕事をしている我が家のパパに、子どもの体験乗馬で大切な心構えを聞いてみました。

・担当してくれる人のお話をしっかり聞こう!

乗馬体験の施設によって、いろいろな方針があり、馬への調教もさまざまです。

僕のように馬に慣れていても、体験乗馬では勝手な乗り方は絶対にせず、担当者の話をしっかり聞いています。わからなかったらきちんと質問しましょう。

・急な動き、ヘンな動き、大きな声は絶対にだめ!

馬が危険を察知したときにとる行動はさまざまです。なかには人間の命に関わる行動につながったり、馬自身がけがをしてしまうことも。

走らないことや急な動きをしないことはもちろんですが、寝転ぶなどの変な動きにも馬はびっくりしてしまいます。大きな声もNGです。

まとめ:北海道ならではの体験、ぜひチャレンジしてみて

一口に「北海道で乗馬」といっても形態はさまざま。今回は子どもたちがかなり大きくなってきたこともあり、北海道ならではのホーストレッキングを楽しむことができました。

この体験を通して、自然や生きものに対するやさしい気持ちがより深くなり、一回り成長したように感じています。大人にとっても無心になりストレスから解放される時間になりました。

MY STABLEさんは馬がしっかりと訓練されているのでおすすめです。ぜひ近くの方や北海道旅行に行かれる方は体験してみてください。

MY STABLE(マイステーブル)
住所:〒081‐0204 北海道河東郡鹿追町笹川北7線11‐3
アクセス:千歳空港から約3時間、帯広空港から約1時間30分。
料金:(初心者90分コースの場合) 1名12,000円(税込)
申込・詳細はHP:https://www.mystable-hokkaido.com/

※この記事は2023年9月の情報です。実際にお出かけの際は、公式サイト等で最新の情報をご確認ください。

きたばやし ひな

北林 日菜

Hina Kitabayashi
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

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コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して立ち上げました。子育てをしながら、ほかのお仕事をしながら……など、さまざまな立場で、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。

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