【中学受験】のミス対策は「お手伝い」にあり? 集中力と学力を上げる家庭の習慣

【ケアレスミス】「中学受験」までに家庭でできる対策と親のサポート術 #3 (2/3) 1ページ目に戻る

忘れ物をなくす注意力の育て方

テストでのケアレスミスは、日常のうっかりミスと同じところから起きています。つまり、忘れ物をする子どもは見直しを忘れたり、問題文を読み飛ばして自分の都合のいいように解釈したりする傾向があります

「注意力が足りないお子さんは、ぱっと問題を見て、ささっと解いてそれで終わりにしてしまいます。見直しをしていれば、写し間違えなどにも気づけるのに、もうひと押しの確認が足りないのです。

そんなお子さんは忘れ物にも特徴が出ます。たとえば、筆箱は持ってきているのに消しゴムだけ入っていない、といった非常に惜しい状況が見受けられます。

私の塾ではこのタイプのお子さんには、学校や塾へ行く前日に、ご家庭で持ち物チェックをする習慣をつけてもらいました

加えて塾の授業では、出した答えが本当に合っているか、必ず確認するトレーニングをしました。すると忘れ物がなくなり、テストの見直しも自分でできるようになって、ケアレスミスが激減したのです」(野先生)

授業の様子。ケアレスミスをなくすために、日ごろ気をつけるポイントを指導することも。  写真:野英利香氏提供
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持ち物確認は、答えを見直す学習行動と同じ思考プロセスです。生活の中で確認の習慣が身につくと、テストでも最後まで注意を向けられるようになります。勉強以外の場面でも確認を習慣化することが、テストでのケアレスミスを減らすことにつながります。

「忘れ物の多いお子さんはカバンの中がグチャグチャで、必要なものを探すのに時間がかかることもよくあります。そういったお子さんはテストでも、問題文の中から大事な情報を見つけるのが苦手です。頭が混乱して他のものが気になり、集中できずに計算の手順を抜かしたり、書き間違えたりします。

一方で、整理整頓された環境は注意を向ける対象が少なくなり、テスト中の集中力もぐっと高まります」(野先生)

「片づける力」は集中力や注意力とも深くつながっています。空間を整理することは、頭の中の情報を整理する練習にもなり、ケアレスミスを防ぐ土台づくりになるのです。

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