「死にたいなら死ねばいいじゃん!」不登校の姉に浴びせてしまった言葉【番外編・後編】

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姉との関係性に訪れた変化

夏休みの終盤、母がパートで働いている保育園のイベントに、姉がボランティアで参加することになりました。母は私にも「一緒に行こう」と誘ってきましたが、あの夜の一件以来、私は姉とまともに目を合わせることもできず、行く気になれずにいました。

しかし、母は懲りずに私を誘ってきます。その熱意に根負けし、私は渋々保育園でのイベントについていくことにしたのです。

そこで目にしたのは、子どもたちと無邪気に戯れる姉の姿でした。小さな子どもたちに囲まれ、優しく語りかける姉は、私が大好きだった、あの「スーパーマンのお姉ちゃん」そのものでした。やっと本当の姉が戻ってきてくれた……。

その夜、姉が珍しく私の部屋にやってきました。そして「ごめんね。私のせいで、たくさん我慢させたよね」と謝ってきたのです。姉に、ずっと謝ってほしかったはずでした。なのに、いざ謝られると、なんともいえない苦しい気持ちが込み上げてきました。

あの日、自分が浴びせたひどい言葉への後悔が押し寄せ、「私こそ、ごめん……」と言うのがやっとでした。

母として、あの夏を振り返って

あの夏休みをきっかけに、私たち家族の在り方は大きく変わりました。私たち夫婦が長女にかかりきりになることをやめ、意識的に次女と過ごす時間も作るようにしたのです。

子どもが不登校になると、親としてはどうしてもその子のことで手いっぱいになってしまいます。なんとかして元気を取り戻してほしい、学校に行けるようになってほしいと思うあまり、視野が狭くなってしまうのかもしれません。

でもその陰で、きょうだいが我慢を重ねていることがある。特に「手がかからない子」「いつも大丈夫そうに見える子」ほど、実は親を困らせまいとSOSを隠しています。

家族のなかで何か問題が起きたとき、きょうだいがいれば、すべてを平等にケアするのは難しいかもしれません。しかし短い時間でもいいから、「その子だけ」と向き合う時間を作ること。「あなたのことをちゃんと見てるよ、大好きだよ」と言葉や態度で伝えること。それだけで、子どもは「自分もここにいていいんだ」「大切にされているんだ」と感じられるのではないでしょうか。

長女の不登校、そして次女が抱えていた不安や不満。子どもたちの葛藤を通して、私たち親もまた育ててもらっている気がします。

文/構成・橘サチ

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