
強気すぎた併願戦略 3回連続不合格の顛末
「娘は持ち偏差値(6年生後期の平均偏差値)に対して4~6ポイント高い学校を2月1日~3日午前中で3つ受験することになりました。
第1志望の女子校は、2回受けることで繰り上がり合格の候補者になれるため、挑戦することに。そのためこのラインナップになりました。
しかしこれは終わってみれば相当なリスクがあったと思っています。合格率70%の子が、3回受けて全部落ちる可能性はさほど高くありません。
ところが、我が家のように合格率20%~40%の子が3回受けると、運が良ければ合格しますが、3回連続不合格になる可能性も低くありません。残念ながらうちはこのパターンでした……。
第1志望、第2志望に連続して3回落ちるショックは、どんなに事前に予想していてもそれを超えてくると思います。
もちろんそうなった場合に備えて午後に1日受験する学校は10ポイント近く落としていました。そこは合格をいただけたのでほっとしたのですが、午前中にずっと強気な分、午後はだいぶ安全に組むことになり、結果的に進学したのは持ち偏差値よりも8低い学校でした。
入試問題もとても簡単に感じられたそうで、この学校はもしかして夏休みに受けても合格したかも……と親として、思ってはいけないことが頭のなかをぐるぐると……。
私の戦略が強気すぎたのだと後悔しています。3日間の午前中のどこかは、実力適正校を受けるべきだったのでは、と。
でも娘はもう前を向いているし、残り少ない小学校生活を楽しんでいて、その姿にとても勇気をもらいました。私も今から進学先のいいところをたくさん見つけるつもりです」(2025年大手塾卒業生保護者)
お母様の率直な胸の内に、伺っていて胸が痛みました。戦略は一般的なセオリーに照らし合わせても無謀すぎることはなく、紙一重だったと思います。長い間憧れていた学校に複数回挑戦するチャンスがあれば、挑みたい気持ちは痛いほどわかります。
情熱と、冷静を両方持ち合わせる必要があるのが中学受験の保護者ということでしょうか。苦い経験をしながらも前を向き始めていらっしゃいます。進学先でたくさんの素敵なところが見つかるでしょう。