2014年に絵本作家デビューをして『あめふりさんぽ』や『あきぞらさんぽ』などの「おさんぽ」シリーズや『ねんねのうた』『なきごえバス』『せんそうしない』などの絵本を出版しています。
2018年10月、今住んでいる静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」を作ることにしました。
こんな、書店がどんどん閉店しているご時世に……と自分でも、この決断にびっくりなのですが、書店について何も知らない私が奮闘している様子をレポートできたら、絵本や書店について関心のある方の参考になるかしらと思い、書かせていただくことになりました。
人生でいちばんけたたましい夏
絵本の制作作業、講演会・ワークショップなどのお問い合わせメールの返信、各出版社の編集者さんとのやりとり、これからのイベント告知や新刊の紹介などなど、いつもの絵本作家としての仕事に加え
そして、その種ができたのは、もっと前からなのです。
「えほんやさん」の種 -赤ちゃんを抱えて知らない土地へ-
私は九州で生まれ育ちましたが、2012年に娘を出産し、主人の仕事の関係で縁もゆかりもない三島に引っ越してきました。
オムツはどこに売っているのか、病院はどこがいいのか、土地勘もなく、アドバイスしてくれる知り合いもいないなか、ふらふらとさまよい、とりあえず近くの食器屋さんに入ってお皿を探していたときのことです。普段使いのお皿を探している様子から察したのか、レジでお会計をしているとき、お店のおばちゃんが「越してきたの? また遊びにおいで」と、さらっと声をかけてくれました。それがとっても嬉しくて、泣きそうで、産後やアウェー感で弱っていた気持ちにじんわり沁みていくようでした。
「頻繁に会うわけではないけれど、同級生が近くに住んでいる」とか、「同じ九州出身の人が近くにいる」など、その気になればいつでも寄り添うことのできる場所があるというのは、とても心強いものです。このことをきっかけに、子育て中のお母さんお父さんやその子どもが気軽に立ち寄れるような、拠りどころとなる場所がもっとあったらいいのになぁ、と思うようになりました。
えがしら みちこ
1978年、福岡県生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。絵本に『あめふりさんぽ』『さんさんさんぽ』『ゆきみちさんぽ』『はるかぜさんぽ』『ねんねのうた』『クリスマスのおとしもの』、『いちねんせいの1年間 わたし、もうすぐ2ねんせい!』(文・くすのきしげのり)『せんそうしない』『ありがとう』(ともに文・谷川俊太郎)『はこちゃん』(文・かんのゆうこ 以上すべて講談社)、『おたんじょうケーキをつくりましょ』(教育画劇)、『なきごえバス』(白泉社)、『いろいろおてがみ』(小学館)、『しいちゃんおひめさまになる』(アリス館)、『あのね あのね』(あかね書房)、『あなたのことが だいすき』(原案・西原理恵子 KADOKAWA)など、装画と挿絵に『あかりさん、どこへ行くの?』(フレーベル館)、『さくら 原発被災地にのこされた犬たち』(金の星社)などがある。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。2018年、子育てママパパの居場所にと、静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」をオープン。代表もつとめている。 http://www.tenkiame.com/
1978年、福岡県生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。絵本に『あめふりさんぽ』『さんさんさんぽ』『ゆきみちさんぽ』『はるかぜさんぽ』『ねんねのうた』『クリスマスのおとしもの』、『いちねんせいの1年間 わたし、もうすぐ2ねんせい!』(文・くすのきしげのり)『せんそうしない』『ありがとう』(ともに文・谷川俊太郎)『はこちゃん』(文・かんのゆうこ 以上すべて講談社)、『おたんじょうケーキをつくりましょ』(教育画劇)、『なきごえバス』(白泉社)、『いろいろおてがみ』(小学館)、『しいちゃんおひめさまになる』(アリス館)、『あのね あのね』(あかね書房)、『あなたのことが だいすき』(原案・西原理恵子 KADOKAWA)など、装画と挿絵に『あかりさん、どこへ行くの?』(フレーベル館)、『さくら 原発被災地にのこされた犬たち』(金の星社)などがある。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。2018年、子育てママパパの居場所にと、静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」をオープン。代表もつとめている。 http://www.tenkiame.com/