もみじの葉っぱも赤くなって、だんだん冬に近づいていますね。
セーターはまだまだかな……と、思っていたのに急に寒くなったりするので慌てて冬支度をしています。
イベントいっぱいの秋
それに加え私自身のワークショップ・講演会など、ちょっとイベント疲れしてきた今日この頃です。
でも、絵本に関心のある方たちが、お話しを聞いて「たのしかった~」「良かった!」と、満足そうな表情で帰られる様子を見ていると、また色々な企画をやりたいなぁという気持ちがムクムク出てきます。(なにより、私がトークを聞くのが好きなのです)
早めに告知をして定員いっぱいに埋まっても当日キャンセルが続出し、かと言って1ヶ月前の告知だと少し遠方の方が予定を組みにくい……。
親子対象のワークショップでは、インフルエンザやノロウイルスなどの感染系の病気が流行ると一気にアウトになってしまいます。
ちなみに、三島市には家庭文庫やよみきかせボランティアの団体がいくつかあるのですが、「えほんやさん」のトークイベントには来ていただけていないようで……。
最初は「告知が伝わっていない?」と思い、チラシを作成して手渡してみたのですが、いまのところ効果はなく。
幼稚園や小学校の先生方も関心を持ってくれるかしらと大量のチラシをお渡ししてもなかなかご参加いただけず……みなさん、いろいろ忙しいのかな。ご興味と合わないのかな……。
日程が悪いのか、告知のタイミングが悪いのか、原因を調べていくつもりです。
それと同時に、最初に考えていた「絵本に関心を持ってくれているだろう」層が大きく外れている可能性もあるので、ちょっと宣伝の対象を考え直そうかなー。
合理性と豊かさ
私の新刊『きょうもうれしい』(理論社)は、主人公の「ぼく」が、「おはよう」から「おやすみ」までのあたりまえの日常や、いつもどおりの生活のなかから「うれしい」を探していく絵本です。つい大人が見落としがちな「うれしい」を、子どもは全身でキャッチして味わっています。
それができるのは、時間や合理性にとらわれていないからだと思うのです。
先にある予定を心配したり、明日のために急ぐこともなく、いま目の前にあるものたちと深く付き合うことができる。
大人になってしまうと、毎日がタスクの連続です。小さなの頃のように……なんて言ってられないかもしれないですが、少しだけでも立ち止まって何かを味わう時間を持てたらいいなと思います。
合理的で便利な生活になったけど、果たして私たちの心はその分豊かなのか……と疑問が浮かびます。
お店の人との会話や商品を手にとった時の高揚感、ラッピングしてもらっている間の時間、それらの「無駄」と排除されることにこそ「豊かさ」が隠れていて、それを手にできる人とできない人がいるんじゃないかなと思うのです。
えがしら みちこ
1978年、福岡県生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。絵本に『あめふりさんぽ』『さんさんさんぽ』『ゆきみちさんぽ』『はるかぜさんぽ』『ねんねのうた』『クリスマスのおとしもの』、『いちねんせいの1年間 わたし、もうすぐ2ねんせい!』(文・くすのきしげのり)『せんそうしない』『ありがとう』(ともに文・谷川俊太郎)『はこちゃん』(文・かんのゆうこ 以上すべて講談社)、『おたんじょうケーキをつくりましょ』(教育画劇)、『なきごえバス』(白泉社)、『いろいろおてがみ』(小学館)、『しいちゃんおひめさまになる』(アリス館)、『あのね あのね』(あかね書房)、『あなたのことが だいすき』(原案・西原理恵子 KADOKAWA)など、装画と挿絵に『あかりさん、どこへ行くの?』(フレーベル館)、『さくら 原発被災地にのこされた犬たち』(金の星社)などがある。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。2018年、子育てママパパの居場所にと、静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」をオープン。代表もつとめている。 http://www.tenkiame.com/
1978年、福岡県生まれ。熊本大学教育学部卒業。水彩を使用した透明感のある画風が特徴。絵本に『あめふりさんぽ』『さんさんさんぽ』『ゆきみちさんぽ』『はるかぜさんぽ』『ねんねのうた』『クリスマスのおとしもの』、『いちねんせいの1年間 わたし、もうすぐ2ねんせい!』(文・くすのきしげのり)『せんそうしない』『ありがとう』(ともに文・谷川俊太郎)『はこちゃん』(文・かんのゆうこ 以上すべて講談社)、『おたんじょうケーキをつくりましょ』(教育画劇)、『なきごえバス』(白泉社)、『いろいろおてがみ』(小学館)、『しいちゃんおひめさまになる』(アリス館)、『あのね あのね』(あかね書房)、『あなたのことが だいすき』(原案・西原理恵子 KADOKAWA)など、装画と挿絵に『あかりさん、どこへ行くの?』(フレーベル館)、『さくら 原発被災地にのこされた犬たち』(金の星社)などがある。雑誌や教科書などの挿絵も多く手がけている。2018年、子育てママパパの居場所にと、静岡県三島市に絵本専門店「えほんやさん」をオープン。代表もつとめている。 http://www.tenkiame.com/