パパママ自身の発言や人への接し方を振り返ろう

最後は、子どもの気になる発言に関する質問です。

Q4:「◯ちゃんはこんなこともできないんだよ」「△ちゃんってダメな子なの」「■君は汚いんだよ」などのお友達を否定、または差別するような発言を子どもがした場合、その発言がいけないことだとどのように伝えればいいですか。

A4:子どもの発言は、周りの大人やきょうだいなど、誰かが発した言葉をマネしていることがほとんどです。子どもは親が言っていることは自分も言っていいことだと認識するため、まずは親御さんに普段のご自身の発言や人への接し方を振り返っていただきたいです。

子どもの年齢によっては、誰かの発言を聞いて、意味もわからずマネをしている可能性もあります。たとえば、「キモい」「ヤバい」などのような言葉は、おもしろいフレーズだからと前後の文脈に関係なく使う子もいます。

5歳くらいになると、よくない言葉だとわかっていながら、大人の注目を集めたくて言ってしまうことも。「そんな言葉を使ってはいけません!」と感情的に対応せず、「そういう言葉を使うなら、お話したくないな」「◯くんがそういう言葉を使うと、パパ(ママ)は悲しくなるよ」と、子どもの言葉で親御さんがどういう気持ちになるのかを冷静に伝えましょう。

「そんなことを言われたら、お友達はすごく悲しい気持ちになっちゃうんじゃないかな」と言われた相手の気持ちを一緒に考えるのもいいですね。

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全3回のインタビューを通じて、「子どもの人間関係」がどのように変化していくか、乳幼児期の遊びの概念や見守り方のコツなどを伺いました。最後に、西坂先生から心強いメッセージがあります。

「今回のような話をすると、親御さんからは『もっと早くに知っておけばよかった』と言われることがあります。ただ、人間は感情で動くときがあるため、知識があってもなかなかうまく対応できないもの。それは2児の母である私も同じです。

知識を得られれば、『あのとき、うちの子はこういう気持ちだったのか』『次に同じことがあったらこうしようかな』とご自身の言動を振り返ることができます。子育ては、そうやって親が常に試行錯誤していくものではないかと思います」(西坂先生)

完璧な子育てを目指すよりも、自身の言動を振り返りながら、子どもと一緒に親も成長していけばいい。そう考えて少し肩の荷を下ろせれば、子どもの見守り方にも変化が訪れそうです。

西坂先生が監修した保育者向けの書籍。子どもの発達ごとの保育のポイントをイラストとともにわかりやすく解説しています。『0〜6歳 わかりやすい 子どもの発達と保育のコツ』(監修・西坂小百合/ナツメ社)

※西坂小百合先生のインタビューは全3回です。
#1 0歳〜3歳 「子どもの人間関係」お友達とケンカで親が優先すべきこと
#2 子どもの人間関係 4〜6歳の「アナ雪ごっこ」で理解する友達との遊び

14 件
にしざか さゆり

西坂 小百合

共立女子大学家政学部児童学科教授

共立女子大学家政学部児童学科教授。幼稚園教員免許。専門は、発達心理学、幼児教育学、保育学。幼稚園教員免許、保育士資格、小学校教員免許の...

はた なおこ

畑 菜穂子

ライター

1979年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーに。主にWEBメディアで活動中。子育て、性教育、グルメ、企業の採用案件などの取材・...

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