2021.04.28

ウィズコロナ時代 我が子を「国産バイリンガル」に育てる方法とは?

バイリンガル育児のカリスマ主婦・タエさんに学ぶ

寄稿家:小和野 薫子

日本国内にいながら自力でバイリンガルレベルまで英語(外国語)を身につけた人のことを「国産バイリンガル」とよぶそうです。今は、海外に行くこともままならず、英語教室の向かうことさえはばかられる、そんなウィズコロナ時代だからこそ高まるニーズにこたえ、「おうち英語」が注目されています。「おうち英語」で「国産バイリンガル」。
夢のような本当の話に8歳と6歳目前の子どもを持つライターが迫ります。

目指したい「バイリンガル」 おうち学習でできることって?
写真:アフロ

世界的に重要なことは全て英語で発信されている!?

私はメキシコに住んでいます。主人の仕事の関係で数年だけ滞在の予定ですが、身近な人とちゃんとコミュニケーションをとって欲しいと思い、2人の子どもは現地の、スペイン語の教育を受けています。

しかし、新型コロナウイルスの流行が世界的に広まった2020年の春、刻一刻と変化する状況をスピーディーに、しかもきちんと俯瞰で知るには、日本語やスペイン語で得る情報だけでは足りないと感じ、とても不安になりました。なんのフィルターも通さず、タイムラグなく世界の状況を知るには、英語が必要だと痛感。世界的に重要なことは全て英語で発信されているとさえ思えました。そして、

あれ? うちの子どもたち、今英語を勉強しなくて大丈夫!? と、急に焦り始めたのです。

子どもの英語教育に関して興味がなかったわけではありませんが、本人が英語の必要性を感じた時に留学でもすればなんとかなるだろう、と楽観的に考えていました。私自身が必要性を感じたのは記憶力が下降し始めた頃で、以後、いっこうに英語力は伸びていないのに……。

子どもが小さくて手がかかる時期に、さらに英語教育に取り組むのは面倒だし、まずは日本語を!などと理由をつけては、課題を先延ばしにしていただけだと、今になって思い始めました。

「国産バイリンガル」という言葉をご存知ですか?

私が「国産バイリンガル」ということばを知ったのはInstagramで、ご両親は英語が話せるわけでもない、お子さんはインターに通っているわけでもないのに、小学校低学年で流暢に英語を話す、とある男の子を目撃したときです。

海外生活も留学もせずに、日本国内にいながら自力でバイリンガルレベルまで英語を身につけた人のことを国産バイリンガルと呼ぶそうです。実は、昨今珍しい話ではなく、両親は英語を話せなくても子どもがまるで英語ネイティブのように育っている例が他にもたくさんあることを知りました。

「国産バイリンガル」へのはじめの一歩

そして、焦った私が検索の末たどり着いたのが、ハッシュタグ#国産バイリンガル 内で最も有名な1冊。タエさんという大阪の主婦の方の著作『お金・学歴・海外経験 3ナイ主婦が息子を小6で英検1級に合格させた話』(2014年刊行)でした。

コロナ禍で英語育児に興味を持った私は、8歳と6歳目前まで大きくなった子どもたちを横目に、「もう手遅れ」と実感することにおびえながら、この本を読んでみることにしました。結果、「手遅れ」とは感じなかったものの、「やっぱり私には無理だ」と英語だけに限らず自分の育児全般を反省することに。

『お金・学歴・海外経験 3ナイ主婦が息子を小6で英検1級に合格させた話』


タエさんとは?

1969年生まれ。大阪府出身。高校卒(美術科)。大阪一ポジティブな専業主婦(自称)。たまにパート。日常生活で英語を話す機会も必要もなし。世帯年収は500万円くらい。英語は嫌いではなかったけれど、とにかく勉強をしなかったので、高校時代にはテストで3点をとってしまったほど英語ができない。「とにかく賢い子に育てたい」「英語が話せたら将来の可能性が広がるかもしれない」との考えから、日本語の理解が深まってきた3歳直前に英語育児をスタート。

読み聞かせ、語りかけ、かけ流し、フラッシュカード!怒涛の英語漬け

この本には、タエさんの息子さんが2歳10ヵ月のときに始めて、小学校5年生でTOEIC920点、6年生で英検1級を取得するまでの間に、家庭内で取り組んだことが年齢を追って細かく説明されています。

日本語のように英語を習得させたいと思って、まず目指したのがネイティブの子どもと同じ環境。とにかく英語の量が必要と考え、読み聞かせに始まり、語りかけ、テレビ番組、かけ流し、フラッシュカードを同時進行でスタートしたそうです。

自身がアメリカ人のお母さんになりきって、飽きずに長く続けるコツを模索し、英語育児に慣れてきたら、高額英語教材を吟味し、英会話教室、WEBレッスン、英検などにもチャレンジ。その取り組みの多さにも驚きますが、常に息子さんをよく観察し、その時々に合った手法を試行錯誤されている姿勢に驚き、感服しました。この姿勢こそが、国産バイリンガルに到達できたコツなのだと思います。

例えば、あるとき、息子さんに英作文の力がついていないと感じたタエさんは、
マンツーマン対面レッスンをしている先生とのメール交換を思いつく。

それをただ「書こう!」と言っても乗ってこないからとパソコンに打ち込ませてみる。

キーボードを打つだけで喜ぶ。さらにプリントアウトしてあげる。

別の日には、絵の具遊びが好きだから、絵を描かせて、そこに英語でお話をつけさせる。

そうやって書いた紙を2つに折って、本のようにまとめる。
と言った具合です。
もう拍手。何も言えない。

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