2022.04.06

ブックマーク

スケールの大きい想像の世界に誘う『ぼくのくれよん』読み聞かせのコツ

「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」隊長がお教えします

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

読み手 ーーおはなし隊隊長 堤 暢子

※この記事は、講談社絵本通信に掲載の記事を再構成したものです。
 

キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!

青、赤、黄色…たくさんの色や、みんながよく知っている動物たちが登場して、親しみやすく、スケールの大きな想像の世界に誘います。擬音が楽しく、小さな子どもたちにも、おとなにもおすすめの絵本です。

『ぼくのくれよん』
作・絵:長新太 講談社

表紙いっぱいに描かれたクレヨンの箱。子どもたちには、身近な道具ですね。何が始まるのかしら? 表紙をしっかり見せます。

オレンジのくれよんで、何か描いたみたい? 扉の絵に、ワクワク感がアップします。

「これは くれよんです。 でもね このくれよんは」
“くれよん”だよ、とわかるようにはっきりと。なんだろう? の期待感に応えて、ゆっくりページをめくります。

「こんなにおおきいのです。」
大きな文字に合わせて「おおきい」をはっきり読みます。子どもたちは、一気に想像の世界へ。

「ごろ ごろ ごろ ごろ」
大きなくれよんがたくさん出てきました。ねこが逃げていますよ。太いものが転がるスピードをイメージして、読みます。どのくらいの「ごろ」がぴったりでしょうか。

大きいくれよん 『ぼくのくれよん』より

「にゅー」
何かが伸びてきましたね。何でしょう? 間をとって次のページへ。

「これは ぞうの くれよんなのです。」
”ぞうさん”です。子どもたちはぞうが大好きみたいですね。

「ぞうが あおい くれよんで びゅー びゅー かくと」
のびのびと気持ちのよい場面。「 びゅー 」は、長い鼻で描くスピード感とちから強さを感じながら読みます。

ぞうさんが青いくれよんで描きます。『ぼくのくれよん』より

「こんなに すごいのだ。」
大きな池です。すごいぞ! という感じで。白い背景に青い池が鮮やかですね。

「かえるは いけだと おもって とびこみました。」
みんながかえるを見つけられるように、ゆっくり絵を見せましょう。

「いけでは なかったのて かえるは びっくりしてしまいました。」
そう、絵の池だったのですね。びっくり? がっかり? 子ども達の反応を受け止める気持ちで、次のページへ。

「こんどは あかい くれよんで びゅー びゅー」
またまた「 びゅー 」です。元気よく読みます。

「どうぶつたちは かじだと おもって にげだして しまいました。」
画面いっぱいの赤。火事? 子どもたちは少し心配そう。たくさんの動物の絵も見てもらいます。

「こんどは  きいろの くれよんで びゅー びゅー」
子どもたちは、繰り返しのリズムと展開を楽しんでくれます。読み手も楽しんで読みましょう。

今度は画面いっぱいの黄色。『ぼくのくれよん』より

「くれよんで かいた ばななは たべられません。」
「たべられないよ」「らいおんがきた」子ども達は、よく絵を見てくれています。

「でもね」
「ぞうは まだ まだ かきたりない みたいで くれよんを もって かけだしました。」

走り出すぞうさん。描きたい気持ちが伝わるように読みます。

”にじだー”どこまでも続く絵に、勢いと余韻が残るページです。間をおいてページをめくります。見返しを見せて、裏表紙へ。くれよんで描いた動物たちが歩いていますよ。

大きな版型で白い背景なので、遠くからもよく見えます。おはなし会にもぴったり。じっくり絵を見せて、物語とお絵描きのわくわくを味わってほしい絵本です。

●今回読んだ本

『ぼくのくれよん』
作・絵:長新太 講談社
www.amazon.co.jp

●プラス1冊

イカがラーメンを食べてたら、足とラーメンがつるつるまざって、さあ、たいへん!そしてタコも……。つるつるくねくね、さあ、みんなもいっしょにこんがらかっちゃおう。

『イカタコつるつる』
文・絵:長新太 講談社

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう...

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