2021.07.08

寿司と寿司の真剣勝負! 『どすこい すしずもう』読み聞かせのコツ

「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」隊長がお教えします

著者:本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

読み手 ━━おはなし隊隊長 吉田詳子隊長

※この記事は、講談社絵本通信に掲載の記事を再構成したものです。
 

キャラバンカーに本をたくさん積んで、全国47都道府県におはなしを届ける「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。
幼稚園や保育所、小学校や図書館、書店など様々な訪問先で、おはなし会を重ねてきたおはなし隊の隊長さんが、子どもたちに人気の絵本の読み聞かせのコツをお教えします!

この絵本は、おすしとおすしが、なんと、すもう対決をする楽しいおはなしです。子どもたちは、どちらの力士が勝つかドキドキワクワクしながら、楽しんでおはなしをきいてくれます。

『どすこいすしずもう』
作:アンマサコ 講談社

最初のページでは、これから始まるすしずもうの力士たちが土俵入りをしています。子どもたちにすし力士たちの絵をじっくりと見せてあげながら、元気よく読みましょう!

呼び上げの場面では、実際の呼び上げのように読んでみましょう。
「東(ひが~し~)」「西(にい~し~)」
と大きな声で、そして少し間をあけて、力士たちの名前を読みあげます。実況中継している感じで読むと臨場感も伝わりますね。

いかのしん対たこのつぼ 『どすこいすしずもう』より

そして、すばやくページをめくって「はっけよーい のこった!」と勢いよく力強く読んでください。

ここからは徐々にスピードをあげながら読んでいきましょう。
「おっと、すばやく くるっと まわった たこのつぼ。いったい どうするつもりだ~?」

さらに、すばやくページをめくって……、びっくりしたように大きな声で、「なんということだぁ~。」ここは少し伸ばし気味に読んでみましょう!

「ペタッ!」
いかのしんのせなかが、たこのつぼのきゅうばんにぴったりくっついた様子を、擬態語で楽しく読みます。

「いやぁ、たこの おもうつぼでしたぁ~。」
ここは、落語のオチのように少し間をおいてから読むとおもしろいですね!

たこのつぼのきゅうばんにぴったり! 『どすこいすしずもう』より

続いて、サーモンざくらとイクラまるの海をへだてた親戚どうしの取り組みです。さきほどと同様に実況中継風に楽しく読んでみましょう。

「ハロー!」は、外国生まれの力士っぽく、少し声のトーンをあげて読んでもいいですね。「おがったねえ~」は東北弁らしく読んでみてください。

ここもすばやくページをめくって、
「はっけよーい のこった のこ……」
「はっけよーい のこった」までは勢いよく読み、そのあとの「のこ……」は驚いて声がでなくなったような感じでよんでみましょう。そして、「おお……」につなげていきます。

「ポン! ポン! ポン!」
イクラまるの頭から本当にイクラが踊りだすような感じで、だんだんと大きくリズムよく読んでみましょう。

そして、次のページへ「ポロ ポロ ポロ ポロ……。」
だんだん小さくなっていく文字と同じように、イクラのつぶがゆっくりとこぼれるように、こんどはだんだんと声を小さく弱々しくなっていくように読むといいですね。

イクラのつぶにころんでしまったサーモンざくらの「Oh~! NO~!」は、外国人らしいパフォーマンスになるように読んでみましょう! 子どもたちからくすくすと笑いもおこりますよ。

続いて、東・うなぎのまき、西・たまごのさとの対決。これまでと同様に実況中継をしているような感じで読みながら、すばやくページをめくって、力強く「はっけいよーい のこった!」

「おっと いきなりのハプニング!」
びっくりしたように大きな声で、そして少し間をあけて「いきおいあまって りょうしゃ チューしてしまいました!」
少し照れくさそうに読んでみましょう。ここでも絵をじっくりと見せてあげてください。子どもたちも恥ずかしそう、でも予想外の展開に大よろこび!!

そして、ページをめくって勢いよく、「どぉ~ん!」
ずっしりとひとつになった力士の存在感を知らしめるように、大きな声で読みます。まさかまさかのあたらしい力士の誕生に子どもたちはまたまた大喜び。あたらしい力士のお披露目です。ゆっくりと見せてあげてください。

うなぎのまき対たまごのさと いきなりのハプニング 『どすこいすしずもう』より

最後は横綱たいけつ。はげしいたたいかいになりそうです。力のこもった実況中継を届けるつもりで読んでみましょう。横綱たいけつは、これまで以上に勢いよく、そして興奮を伝えるように、少し早口で読んでもいいかもしれませんね。「はっけよーい のこったー!」もこれまで以上に力強く読んでみましょう。

そして、次のページへ
「おーとろっとっと…… おーとろっとっと……」は、目がまわっているかいせんちらしのリアルな動きを表現するように読んでみましょう。

「かいせんちらし、ぐっと ふんばるが……、」ここは少し間をもたせて……、そして、勢いよく次のページへ!

「どっこいしょ~!」「きまりましたぁ~!! なげわざぐるんぐるん!」
かいせんちらしの中のすし力士たちが、み~んな投げだされたようすを元気よく表現してみましょう。おおとろやまの勝利に子どもたちも大興奮です。

おおとろやま対かいせんちらし 『どすこいすしずもう』より

優勝したおおところやまの「ごっつぁんです!」は優勝した力士の力強さを表すように、少し低めの大きな声で元気よく読みます。そして、おおとろやまを祝福する力士たちの表情をゆっくり子どもたちに見せてあげてください。

最後は、実況と解説を担当した、がりアナウンサーとおちゃかいせつしゃ、そして、わさびぎょうじとかんぴょうなわの、のんびりとほんわかした場面。

すべてのたいけつがおわってほっと一息ついている様子を、ゆっくり読んであげましょう。がりを知らない子どもたちには、しょうがを薄く切って甘酢漬けにしたものだよ、お寿司屋さんでおすしの脇に添えてあるピンク色したものだよ、と教えてあげてもいいですね。
後ろ見返しには、「どすこい すしりきし しゅっしんず」があります。子どもたちの住んでいる地域の力士を探してもらうのも楽しいですよ。

●今回読んだ本

『どすこいすしずもう』
作:アンマサコ 講談社

●プラス1冊

アニメ化決定! みんなのアイドル「たまごのさと」は、いかにしてすし力士になったのか? その裏には強くなるための必死の努力が!

『どすこいすしずもう たまごのさとの ひみつ』
作:アンマサコ 講談社

⬇︎ 他にはどんなすし力士がいるかな? ⬇︎

全国53のすし力士キャラクターの、身長・得意技・性格・趣味・好きな食べものなど、秘密のプロフィールを大公開! ↑

著者紹介

本とあそぼう 全国訪問おはなし隊

たくさんの絵本を積んだ2台のキャラバンカーで各都道府県を巡回し、幼稚園、保育所、小学校や図書館、書店などを訪問している、「本とあそぼう 全国訪問おはなし隊」。1999年7月に、講談社90周年記念事業として、スタートしました。
2007年には第55回菊池寛賞、2018年には、メセナ大賞にも選ばれました。
スタートして以来、通算2万2000回以上の訪問、190万人を超える参加者のみなさん、ありがとうございます。次はあなたの町でお会いできるかもしれませんね!

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Twitter:@ohanashitai55