子育ては自分のイヤな面に直面することが多かった
そんなわけで自分の親が、僕の人生の反面教師です。子どものころ、「親の言うことを聞け」と押し付けられるのが嫌いやったから、「子どもにはそういうことをしないようにしよう」と思っていました。でもいざとなると、同じようなことをしてしまうときがあるんですよ。それで自分のことをすごく嫌になったり、「俺、親として最悪やな」と思ったりしたことは、多々あります。「(息子が)すごく傷ついているやろうな。俺も子どものとき、つらかったもんな……」と苦しい気持ちになる。子育てというと、自分のイヤな面に直面することのほうが多かったんちゃうかな。
海外で見た教育の歴史と日本の教育の違い
子どもの“好き”を否定しない
だから余計なことはせず、子どもの“好き”を否定しないのがええんでしょうね。僕は息子に「音楽を聞きなさい」「本を読みなさい」と言うたことはないですけど、自分でキーボードを買うてきて、打ち込んで、曲作りみたいなことをやっていますよ。ゲームが好きで、ジュニアが言うてたけど、哲学も好きみたい。完全、オタク気質です。俺もオタク気質やから、「あぁ、似てんねんな」と思います。そうやって子どもが自分でいろいろ“好き”を見つければ、それでええかなと思っています。
親も自分を知ることが大切
言葉の呪縛っちゅうんはヤバいですよ。僕自身、子どものころに親から言われたことが、今も頭に鮮明に残っていますから。この間、ある人と喋っているときに、「呪いって、誰でも簡単にかけられるんですよ」って言われたんです。「何をいうてんのや?」と思って聞いていたんですが、人間って基本的に物事を悪いほうに考えるから、人から言われた否定的な言葉には縛られてしまうんですって。それが“呪い”やって。
僕はこれまで好きなように発言してきているので、僕の過去の発言に縛られている人がいるかもわからないと思ったら、申し訳なさと共に怖さが出てきました。自分が誰かに呪縛をかけている可能性があるし、かけられている可能性もある。親から子どもに対しても、そういうことってきっとあるでしょう。その怖さを、自覚しないとね
千原せいじ
芸人。1970年1月25日生まれ。京都府出身。1989年に、弟である千原ジュニアとコンビ「千原兄弟」を結成。テレビ番組の企画などでこれまでに70ヵ国以上を訪問し、卓越したコミュニケーション能力が話題となる。2018年にメンタルケアカウンセラーの資格を取得。2021年、貧困・就学困難者への支援や国際協力の推進などを主な事業とする一般社団法人ギブアウェイを設立、代表理事となる。
木下 千寿
福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。
福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。
げんき編集部
幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki
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