「はいどうぞ 開いた手には ゴミほこり」 子育て川柳に共感の嵐!

3000を超える力作が殺到! ~犬山紙子撰★第1回げんき子育て川柳~

木下 千寿

短期集中連載#1~犬山紙子撰★第1回げんき子育て川柳~

第1回げんき子育て川柳
日々、子育てに奮闘する中でさまざまなお悩みに直面しているパパ&ママ。

子育てにまつわる悲喜こもごもの感情を詠んだ“子育て川柳”を『おかあさんといっしょ』『いないいないばあっ!』『げんき』にて募集したところ、3000通以上の応募がありました。

第1回は、テレビや雑誌などで広く活躍しつつ、5歳の娘さんの子育て真っ最中というイラストエッセイスト、コラムニストの犬山紙子さんを選者にお迎えし、届いた秀作の数々をご紹介していきます。

犬山さんは実は、人気番組「プレバト!」の俳句タイトル戦でも活躍されていますよ!
【犬山紙子Profile】

イラストエッセイスト、コラムニスト。2011年、マガジンハウスからブログ本を出版しデビュー。2014年に結婚、2017年に第一子となる女児を出産後は、児童虐待問題に声を上げるタレントチーム「こどものいのちはこどものもの」を立ち上げ、社会的養護を必要とするこどもたちへのクラウドファンディング「こどもギフト」メンバーとしても活動中。

子育て川柳テーマ①「#ぎゃーーーーー!!」

「ブロックが 突き刺す足ツボ 健康に」
犬山さん:2歳の男の子を育てている親御さんの「ブロックが 突き刺す足ツボ 健康に」(ペンネーム:?)、「健康に」と締めくくっている親の強がりがいいですね~! 「突き刺す」だから絶対痛いはずなのに、「健康に」と思わないととてもやっていられない、という親御さんの切ない気持ちが伝わってきます。
「知らぬ間に クロスにアート ピカソかな」
犬山さん:「知らぬ間に クロスにアート ピカソかな」(ペンネーム:さなゆのママ)も、本当に「ぎゃーーーーー‼」という気持ちなんだけど、「ピカソかな」とどうにかオチをつけようとしている親の悲哀という感じがして笑っちゃいました。
「はいどうぞ 開いた手には ゴミほこり」
「はいどうぞ 開いた手には ゴミほこり」(ペンネーム:りんママ)は赤ちゃんあるある! 赤ちゃんってなぜかほこりを握りしめていて、それがなんだかかわいらしいんですよね。ウチの娘は、もうほこりを握ってはいないな~。あぁ、またあの光景が見たくなりました!
「靴に砂 中敷めくると さらに砂」
犬山さん:「靴に砂 中敷めくると さらに砂」(ペンネーム:とみー)も情景が浮かんできて、いいなぁと思います。
「靴に砂 中敷めくると さらに砂」

子育て川柳テーマ②「#ごめんね」

「寝顔見て 怒ってごめんと 母反省」
犬山さん:「寝顔見て 怒ってごめんと 母反省」(ペンネーム:?)なんて、まさに今日の私。夫が保育園に娘を連れて行ったあと、ガランとした部屋の中でコーヒーを淹れながら、娘に怒ったことを思い出して、「あぁ、もうちょっと優しく言えたよな……」とへこんでいました。
「待ちなさい 急ぎなさいと どっちなの」
犬山さん:「待ちなさい 急ぎなさいと どっちなの」(ペンネーム:?)の句は、私自身が娘によく言っている言葉! 「待ちなさい」「急ぎなさい」と怒っては「ごめん」と反省している、子育てってその繰り返しです(笑)。
「待ちなさい 急ぎなさいと どっちなの」

子育て川柳テーマ③「#いつの間にかマネされてる……!?」

「気づいたら 広告スキップ 覚えてる」
犬山さん:「気づいたら 広告スキップ 覚えてる」(ペンネーム:しらたま)はわかります! 娘も、テレビでCMをスキップできないことを怒るんですよ。「なんでこれ、飛ばせないの!?」って。彼女は完全にスマホ世代なんだなと実感します。
「弟に 怒る姿が 母に似る」
犬山さん:「弟に 怒る姿が 母に似る」(ペンネーム:うなぎのおすし)もそうですが、私の口癖がいつの間にか娘にうつっていて。私がいつも夫に言っている「もう!」「×××しておいてよ」と怒るのと同じ感じで、娘が夫に対して言っているんですよ。「夫、ごめん」と思いました(笑)。
「ままごとで 聞こえる言葉に ぞっとする」
犬山さん:「ままごとで 聞こえる言葉に ぞっとする」(ペンネーム:ジョージ)は身に覚えがある人も多いんじゃないかな。子どものマネで、自分のクセを自覚させられるという……。ちなみに我が家は夫がごはんを作ることが多く、娘のおままごとでは「ママは仕事に行ってきます」みたいな感じになっているんですよね。おままごとに家庭の様子が直に反映されていて、面白いなと思います。

子育て川柳テーマ④「#ジジババあるある」

「足で戸を 孫が見ている 手で閉めた」
犬山さん:育児にはおじいちゃん、おばあちゃんの協力も欠かせませんが、「足で戸を 孫が見ている 手で閉めた」(ペンネーム:パークシティハンター)もあるあるでしょうね(笑)。

子どもって、目に映ったモノをなんでもマネしますから。ちなみにウチの娘が『げんき』を読んでいたぐらいの年頃は、私がバッグを肩にかける仕草がカッコよく映ったみたいで、おもちゃのカバンを肩にかけてルンルン♪としたり、私のハイヒールを履こうとしたりしていました。
メイクも興味があるようだったので、子ども用の化粧セットを買ってあげたら、子どもだからもう際限なく色をのせるので、すごい顔になっちゃって(笑)。でも、メイクを落とそうとするとギャン泣きされること間違いなしなので、もう諦めてその顔のまま出かけていました。
「童謡が 少し違うな 祖父の詩」
犬山さん:句に戻って……、「童謡が 少し違うな 祖父の詩」(ペンネーム:しゃも。)は好きだなぁ。情景がパッと浮かんで、ほっこり愛しい気持ちになります。
「童謡が 少し違うな 祖父の詩」
力作ぞろいのげんき子育て川柳が続々……!
やはり、一句読みたくなるような出来事が日々あるのが、育児ですよね!

次回以降も、さまざまな切り口から犬山さんの心をつかんだ川柳をピックアップしていきます。
第2回の記事もお楽しみに!
写真/岩田えり イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/木下千寿
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きのした ちず

木下 千寿

ライター

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。

げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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