「時間かけ 作ったものほど 残される」子育て川柳に共感の嵐!

3000を超える力作が殺到! ~横澤夏子撰★げんき子育て川柳第2弾~パート4

編集者・ライター:木下 千寿

~横澤夏子撰★げんき子育て川柳第2弾~パート4

第2回げんき子育て川柳
日々、子育てに奮闘する中でさまざまなお悩みに直面しているパパ&ママ。

子育てにまつわる悲喜こもごもの感情を詠んだ“子育て川柳”を『おかあさんといっしょ』『いないいないばあっ!』『げんき』にて募集したところ、3000通以上の応募がありました。

第2回はバラエティ番組で引っ張りだこ、私生活では3歳と2歳の娘さんを育て、第3子を妊娠中と、公私ともに多忙な日々を送る芸人、横澤夏子さんを選者にお迎えし、横澤さんのツボに刺さった句をご紹介していきます。
【横澤夏子Profile】

1990年7月20日生まれ。新潟県出身。高校卒業後、NSC東京校に15期生として入学する。一人コントで頭角を現し、、『R‐1ぐらんぷり』では2016年から2年連続で決勝に進出、2018年には『女芸人No.1 決定戦 THE W』準優勝。プライベートでは2017年に結婚し、2020年に第1子、2021年に第2子の女児を出産した。現在、第3子を妊娠中。

子育て川柳テーマ⑪「#がーん」

「何しよう♪ 意気込む夜こそ 寝落ちする」
横澤さん:「何しよう♪ 意気込む夜こそ 寝落ちする」(ペンネーム:みぃ)なんて、ホントそう! やっと自分だけの時間が取れそうな気配が見えてきて、「お酒飲みながら、ドラマを見よう!」なんてワクワクしているのに、子どもの寝かしつけをしたら、そのまま一緒に寝てしまっていて……。翌朝、歯も磨いていないし、コンタクトもつけっぱなしという最悪の目覚めという哀しいパターンに陥っていること、しょっちゅうです(笑)。
「何しよう♪ 意気込む夜こそ 寝落ちする」
「鼻水を 拭き取る前に つけられる」
「鼻水を 拭き取る前に つけられる」(ペンネーム:アレン)も分かるーーーー! 黒の洋服なら汚れが目立たないだろうと思って、黒ばっかり買っていたんですけど、子どもの鼻水やよだれって乾くと白くなって目立つんですよね。でも白は白で、子どもの食べこぼしやハネが目立っちゃうし、もう何色を選べばいいのかわかりません。いっそ、迷彩柄とかがいいのかな!?
「プレゼント 応募のページ 破られる」
横澤さん:「プレゼント 応募のページ 破られる」(ペンネーム:ぷくぷく娘)は小さい子あるある! 幼児雑誌やお祝いなどでいただくカタログギフトは、子どものおもちゃとかも載っていたりすると、子どもが「見たい!」と言うから渡すんですけど、そうすると大事なところがいつのまにかビリビリに破られていて、「キャー! ウソでしょ!?」と悲鳴を上げるハメに。紙を破るという行為や感触が、楽しいんでしょうね……。
「お出かけだ 着いた途端に 爆睡だ」
横澤さん:「お出かけだ 着いた途端に 爆睡だ」(ペンネーム:りんご)。私も前、ママチャリで子どもを前と後ろに乗せて、「やっと公園に着いた! よし、遊ぶぞ!」と意気込んで子どもを見たら、下の子がなんと寝ていて! それまでも、ママチャリに乗っていながら寝る子を見かけてはいましたが、ウチの子も寝る子だったんだとそこで知り……。上の子は起きていたけれど、さてどうしよう、と。あれには困っちゃいましたね~。
「時間かけ 作ったものほど 残される」
「時間かけ 作ったものほど 残される」(ペンネーム:ダンプカー)は、まさに子育ての真理。私はそこまで時間をかけては作れていませんが、揚げてから煮込んでトロみをつけた料理とかを全然食べてくれなくて、悔しい思いをすることがよくあります。ハンバーグも、お店では食べるくせに、私の作ったハンバーグは全然食べなくて、「それなら、そぼろにしたほうが早かったのに!」って思っちゃいます。でも、助産師さんから「自分の子どもじゃなかったら、絶対に許していないですよね」と言われ、「確かに自分の子どもだから、許せるんだな」って気づかされました。
「インターホン 鳴るタイミングは 今じゃない」
「インターホン 鳴るタイミングは 今じゃない」(ペンネーム:Nao)という句のとおり、インターホンは油断ならない。子どもがやっと寝て、「今、インターホンを鳴らされたら困るから、音量を変えなきゃ」と思って音量を小さくするボタンを押したんです。そうしたら、確認のためにそこで1回、チャイムが鳴ってしまって! システムだから仕方ないんですけど、あのときはどこに怒りをぶつけたらいいのかわからないくらい、腹が立ちましたね(笑)。
「手についた 米を飛ばして それを踏む」
「手についた 米を飛ばして それを踏む」(ペンネーム:ユナママ)も激しく共感! 子どもがお米を食べるときって、どうしても米粒が下に落ちるんですよね。ひとつひとつ拾うのは面倒だから、あとでまとめて拾おうと思ってしまう。まるで“SASUKE”のように、落ちているお米の粒を避けながら移動するものの、しばらくするとうっかり忘れて、自分の足で踏んでしまうというパターン(笑)。全部自分のミスなんですけど、腹が立ってしょうがないです。

子育て川柳テーマ⑫「#もう疲れた」

「投げられた 人参食べる 無のわたし」
「投げられた 人参食べる 無のわたし」(ペンネーム:はなつみん)は気持ちが本当に分かる! もう、怒るとかムカつく、腹立つ、そういう感情が一切なくなるんですよね。「あぁ、もったいないわ……」とただその人参を拾って食べるだけ。ホント、無で食べているんです。これは、親の気持ちを的確に表したうまい句だなぁ~。
「投げられた 人参食べる 無のわたし」
「トイレでも つねにあけっぱ もう慣れた」
「トイレでも つねにあけっぱ もう慣れた」(ペンネーム:ま)は私も同じ。ウチはトイレのドアを開けると、リビングがちょうど見えるんです。下の子はまだ、私がトイレに行くだけでも泣くので、「ママはそこにいるよ」というのを見せるためにトイレのドアを開けているんですけど、そのタイミングに夫が出くわすと、「なんで開けっぱなしでトイレしているの!?」と驚かれました。もういろいろなものを諦め、捨て去る部分は出てきますよね……。
「おむつ替え 数分後にも おむつ替え」
「おむつ替え 数分後にも おむつ替え」(ペンネーム:さんこん)、これもあるあるですよね。「今日、私、おむつ替えしかしてないんじゃない?」って思うぐらい、おむつ替えに追われる日があります。替えた瞬間にうんちやおしっこをされて、「あぁー、タイミングが悪い!」「どうせなら、してから替えたかったよ。おむつがもったいないじゃん!」っていう思いも湧いてきたりして。でも汚れたおむつのままもかわいそうだから、「替えてあげなきゃ」という気持ちにもなる。とっても複雑です。

子育て川柳テーマ⑬「#育児あるある」

「読み聞かせ セリフはすべて 覚え済み」
「読み聞かせ セリフはすべて 覚え済み」(ペンネーム:らむこ)。私も絵本の『ねないこだれだ』とか、たぶん全部暗記しています(笑)。読む親も楽しめる絵本は、自然と頭に入ってきて文章を覚えちゃうというところもあるのかな。
「読み聞かせ セリフはすべて 覚え済み」
「またあった ソファーの隙間 紙付録」
「またあった ソファーの隙間 紙付録」(ペンネーム:かなこ)も、読者の皆さんが共感できる句じゃないかな。我が家でも「あぁ、ここにあったんだ!」っていうことがしょっちゅう。紙付録はジッパー付きの保存袋に入れて保管するようにしているんですけど、それごと行方不明になったりして……。紙付録はまるで宝探しのように、家のあちこちからザクザク出てきます。
次回はいよいよ大賞、次席、佳作を発表★
パート5の記事は7月31日アップ予定です。お楽しみに!
写真/岩田えり イラスト/カツヤマケイコ 取材・文/木下千寿
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げんきへんしゅうぶ

げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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きのした ちず

木下 千寿

ライター

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。

福岡県出身。大学卒業後、情報誌の編集アシスタントを経てフリーとなる。各種インタビューを中心に、ドラマや映画、舞台などのエンターテイメント、ライフスタイルをテーマに広く執筆。趣味は舞台鑑賞。