ツバメはなぜ春になるとわざわざ日本までくるの?

【MOVE生きもの相談室】子どもたちから集まった生きものにまつわる質問に答えます!

「ツバメはなぜ、春になると日本に来るのですか? わざわざ2000km以上も飛んでくる途中に、もっといい場所がありそうですが」(はるか・小学3年)
「講談社の動く図鑑MOVE鳥」P156-157より

回答:日本にはライバルとなる鳥があまりいない

ツバメはどうして渡りをするのか、それは冬になると食べものがないからです。ツバメの食べものは飛んでいる昆虫なので、寒くなると日本では飛んでいる昆虫がいなくなり、お腹が空いてしまいます。そのため、冬でも飛んでいる昆虫がいるフィリピンやタイなどの暖かい国へ飛んでいって過ごします。
それだったら渡りなんかしなくて、暖かい国にずっといればいいと思いますよね。ところが暖かい国には虫を食べる鳥が他にもたくさんいるので、子育てする分までたらないのです。それで子育てする季節、すなわち夏には日本に飛んできて子育てをするのです。日本には飛んでいる昆虫を食べるライバルとなる鳥があまりいないので、ヒナの分まで十分あるからです。

答えてくれたのは…

柴田佳秀/しばたよしひで
元ディレクターでNHK生きもの地球紀行などを制作。科学体験教室を幼稚園で実施中。著作にカラスの常識、講談社の図鑑MOVEシリーズなど。BIRDER編集委員。都市鳥研究会幹事。科学技術ジャーナリスト会議会員。暦生活で連載中。

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