小さい頃の夢はプロ野球選手! 世界中に500人しかいない水中考古学者・山舩晃太郎先生を直撃!
世界中からオファーが殺到する山舩先生ってどんな人?
2023.09.06
幼いころの夢はプロ野球選手! 野球に明け暮れた少年が水中考古学者になるまで
そんな山舩先生にインタビュー!
水中考古学とはどんな研究を行うのでしょうか。また、先生が水中考古学者を目指すきっかけとは? 気になるあれこれを聞いてみました。
この記事は講談社の動く図鑑MOVE「世界の探検」から一部抜粋したものです。
目次
出会いはある一冊の本! 水中考古学者を目指したきっかけとは?
―――小さいころから考古学者になりたかったのですか?
子どものころは野球少年でした。プロになることをめざして、大学まで野球をつづけていましたが、けっきょく自分にはむずかしいと思ってあきらめました。
―――水中考古学に出会ったきっかけはなんですか?
プロ野球選手の夢をあきらめて、これからどうしようと考えていたときに、ある考古学の本と出会いました。そのなかで、泉の底で1万年前の人間の頭蓋骨(ずがいこつ)と脳の組織の一部が発見されたと書かれていて衝撃を受けたんです。陸上では絶対に残らない昔のものが、水中だと保存されたまま見つかるなんて、「こんな考古学あるんだ!」とおどろきました。
それから、水中考古学のことを調べるうちにどんどんはまっていき、これをやってみたいと思うようになりました。そして、水中遺跡の研究で有名なアメリカのテキサスA&M大学の大学院で学ぼうと決めました。
―――英語は得意だったのですか?
英語は苦手だったので、とても苦労しました。
大学院に入る前に語学学校で勉強して、日常会話ができるほどになったのですが、いざ大学院の授業を受けると、教授の話す内容がまったくわかりません。それでも必死に勉強をつづけて、なんとか授業についていけるようになりました。
それまではとてもたいへんでしたが、本気でがんばっていたらいつか理解できるようになると思っていましたし、なにより水中考古学が楽しかったので、つらくはありませんでした。
ーーー子どもたちへのメッセージをお願いします。
何時間でも打ち込めるような、自分が本当に好きなことを見つけてほしいです。もちろん、それを見つけるのはかんたんではありません。
だから、いろいろなことを試してみて、自分が熱中できるものを探してください。そして、やりたいことが見つかったら、とにかくやってみること。失敗したらどうしようとか考えず、まずは挑戦してほしいです。