あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「12月14日」(1967年)。
万城目と由利子は、道で倒れているサラリーマンを保護する。彼は目を覚ますと、「あけてくれ!」と叫びはじめた。
1966年に初回放送された『ウルトラQ』は全27話で放送が終了しましたが、その際に放送が見送られたエピソードが1話ありました。それが、今回紹介する第28話「あけてくれ!」です。「あけてくれ!」は、1967年に『ウルトラQ』の再放送が行われた際、12月14日にはじめて放送されました。
異次元列車に乗った沢村
その男性・沢村は、酔って知らない列車に乗っていた。車掌に切符の確認をされるが、沢村は切符を持っていない。すると、車掌は沢村を、友野という男性のもとに連れていく。そこには、友野の他にも数名の人物がいた。友野によると、この列車は「みなさんが、いつも行きたいと言っていた世界に行こうとしている」らしい。そして、沢村たちは偶然列車に迷い込んでしまったという。沢村は、仕事や家族関係がうまくいっていなかった。そして、すべてを捨てて旅に出たいと思っていたことを、友野に指摘される。
すると、別の乗客が、友野が著名なSF作家であることに気づく。沢村は友野の話を信じようとしなかったが、窓の外には沢村の過去が映し出されていた。この列車は時間と空間を超越した場所を走っており、列車に乗った人たちの過去に向かおうとしていたのだ。そこで、自分を呼ぶ妻や娘を見た沢村は「あけてくれ!」と叫びはじめる。その後、沢村は電車の外に解放されたようだった。