あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「7月7日」(1999年)。
前回の戦い(『ウルトラセブン 誕生30周年記念3部作』第3話「太陽の背信」)から数年後、地球防衛軍では宇宙人から地球を守るため、知的生命体が存在する惑星を発見次第先制攻撃を行うという「フレンドシップ計画」を進めていた。そんななか、月面基地・ムーンベースが襲撃され、かつてウルトラ警備隊で活躍したフルハシ・シゲルが命を落としてしまう。
謎の敵にムーンベースが襲撃される
しかし、突然地球とムーンベースの連絡が取れなくなってしまう。ムーンベースは何者かの襲撃を受けていたのだ。ムーンベースの壊滅は避けられず、残った隊員はフルハシ参謀を避難させようとするが、フルハシ参謀は彼らに銃を向け、自分を置いて脱出するよう命令。隊員たちは敬礼をしてその場を去る。その後、フルハシ参謀は謎の影に遭遇。すると体が勝手に動き、自分を銃で撃ってしまう。地球の危機を察し、ウルトラセブンがムーンベースに到着。セブンはダンの姿になり、瀕死のフルハシ参謀と再会するが、フルハシ参謀はダンに地球を託し絶命してしまった。
フルハシ参謀が命を懸けて脱出させた隊員も、脱出艇の中で死亡していた。さらに、敵と思しき生体反応が観測されないことから、地球防衛軍のメンバーがテロを行った可能性が浮上。遺体が発見できないことや、フレンドシップ計画に反対していたことから、フルハシ参謀がクーデターを企てたという噂も広まってしまう。さらにその後、ウルトラホーク3号が何者かの手により発進し街を破壊するという事件が発生。事件は解決するが、その犯人はウルトラ警備隊の整備士だった。
フルハシ参謀に代わり、元ウルトラ警備隊のカジ参謀がウルトラ警備隊の指揮を執ることになった。フレンドシップ計画を進めるカジ参謀は、フルハシ参謀の失踪やウルトラ警備隊の失態が組織を変えるいい機会だと隊員たちに語る。もしかしたら、この事件はフルハシ参謀を邪魔に思ったカジ参謀による陰謀かもしれないと感じるハヤカワ・サトミ隊員。しかし、逆に世間ではウルトラ警備隊への不信感が募っており、カジ参謀によりウルトラ警備隊は基地での待機を命じられてしまう。