動物の親子は、なぜ見た目が違う?

聞いて納得。旭山動物園園長が教えてくれる、親子で知りたい3つの理由!

テレビマガジン編集部






正解は …… マレーバク!
マレーバク Photo by Aflo
白いテンテンが白黒のツートーンに! マレーバクの親子はかたちは似ていますが、ホントに親子? と驚くほど模様がまるで違います。マレーバクは名前のとおりマレー半島など東南アジアにすむバク。生まれたときは、白い斑点や筋模様がありますが、生後6ヵ月ほどすると、親と同じ白黒ツートーンになります。

「なぜ、こんな模様になっているのか――トラやヒョウなどの捕食者に見つからないために白黒模様になっています。マレーバクは食べられる側なので、捕食者から見つかりにくい保護色になっているのです」(坂東園長)

昼間の熱帯雨林では、木の葉の影で地面がまだら模様になりますが、そこでは赤ちゃんはテンテン模様によって敵に見つかりにくいのです。おとなのマレーバクは夜になるとエサを探して活動的になります。くっきりした白黒模様は、暗闇ではどちらが頭なのかなど輪郭がつかみづらく、捕食者が襲いにくいと考えられています。つまり「夜に敵に襲われないために、変化した」と考えられます。

ナマケモノのからだの色が変わる、とんでもないわけ

自分から変化していないのに、いつのまにか見た目が変わってしまう動物もいます。それがナマケモノです。

ナマケモノは子どものころは茶色い毛ですが、おとなになると緑色になっていきます。でも緑色の毛に生え変わるわけではありません。ナマケモノは、長いかぎ爪で木にぶらさがって、1日に15~20時間寝ています。地面に降りるのは一週間に一度、ウンコやおしっこのときだけです。あまりに動かないため体中の毛に苔が生えてきてしまうのです。

苔は保護色の役割をします。もともとの毛の色も木の色に似ているので、苔の生えた木のように見えます。天敵のオウギワシに見つかりにくくなっているのです。
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