【ウルトラマンデッカー】ムラホシ隊長&カイザキ副隊長が収録現場を語る!

Blu-ray BOX発売記念・黄川田雅哉&宮澤佐江、特別インタビュー!【後編】

テレビマガジン編集部

自分だからこその、隊長と副隊長

──今回の役を演じるにあたって、過去のウルトラマンの隊長や副隊長を意識しましたか?

黄川田
ぼくは、まったくありませんでしたね。ウルトラマンの世界を大切するという意味では、学ばなきゃな、というのはあるけど、隊長としてどうあるべきか、みたいな部分は、ぼく自身でつくるんだという思いが強くて。

この役は、誰でもできるよねというのでなく、黄川田でなきゃムラホシは成立しないねという、ぼくの中でそういうムラホシをつくっていった感じですね。

役に寄っていくというより、役を呼び寄せるというか……、今回は「呼んだ」気がします。

それで自分の中にあるものを最大限、ムラホシの中にガッと入れて。で、逆に足りないものはムラホシからいろいろ学び、ということをやったんじゃないかなあ。
──黄川田さんが今まで演じてきた役の集大成みたいなところもあるんですか?

黄川田
んー、それはそんなに意識はしてないですね。

自分がまさか、隊長をやるとは思わないじゃないですか。自分は、中身がすごくのんびりしてるんですよ。

で、お話をいただいたときに「ん? おれがなんで隊長なんだろうって。隊長っぽくないよね~」って。そういう感じだったんですよ。

でも、冷静に考えたら、「いやいや、おまえはもう隊長を演じる年齢だぞ!」と。だから、今までいろんな現場で経験させていただいたことを、この役を通してやれるのかなあと。今の年齢だからこそできることに、チャレンジしてみようというのは、ありましたね。
──宮澤さんはいかがですか?

宮澤
そうですね。わたしも、過去の歴代の隊長や隊員は、全然意識してないですねえ。

『デッカー』も、今をどう生きるかを考える作品なので。過去の作品の人がこうだったからとか、前の人がこうだったから、とかじゃなくて、「わたしだったらこうする」という、今の自分に向き合って役作りをしました。

これが、シリーズの2作目とかだと、意識したかもしれないけど、ウルトラマンは、長い時間つづいているシリーズだから。

黄川田
そうそう。だから、逆に意識しなくても……

宮澤
すんだのかもしれないですね。

謎の液体シャカシャカ

──最後の質問になります。撮影の前に必ずやっていることがあれば教えてください。

黄川田
あるあるー! すみません。軽くて。これが素の自分なんです(笑)。

宮澤
雅哉さんがどれを言うかわかんないけど、雅哉さんのすること、けっこう知ってます(笑)。

黄川田
いつも飲んだり、食べたりしているのが、コーヒーと、あとグミ……。

宮澤
それと、なにかの液体。シャカシャカするやつですよね。

黄川田
!!!!! よう見てんな! よう見てんな!(絶句したあとに、急にあわてふためいて、なぜか関西弁になってしまう黄川田さん)
──なんですか、それ?

宮澤
なんかいっつも謎のシャカシャカを飲んでました。わたしは、ビタミンなんじゃないかと思ってたけど、そこには一度もツッコまず、撮影が終わり。出会って約1年経ちますが、なんなのか知らないんです(笑)​。

黄川田
だだ、だって、おれも見られてるって思ってないから。(しどろもどろになっている黄川田さん)

宮澤
プロテインとかじゃないんですか。

──載せちゃって大丈夫なモノですよね?
黄川田
全然、大丈夫!(キッパリ!)

宮澤
ひょっとして、美容系ですか?

黄川田
ううん、全然。そういうんじゃなくって。

宮澤
じゃ、体にいいんですか?

黄川田
それ以外に、コーヒーも、ずっと飲むし。グミは、ただ好きなだけなんです。(話をそらす黄川田さん)

宮澤
でも、好きな味がありますから、雅哉さん。わたしが言います。ソーダとか、コーラとか、あと、エナジードリンク味みたいなの大好きですよねえ。

黄川田
んー、今日はコーラしか持ってないです(笑)。

宮澤
ブドウとか、たぶんフルーツ系も好きなんだと思うんですけど、でも、気づいたら雅哉さんは、そっち系の味のものをよく食べてました。

黄川田
すげー観察してんね(笑)。
──グミを食べるのは、緊張をやわらげる意味も?

黄川田
撮影がうまくいってないとか、現場がピリピリしてるとか、そういうんじゃないです。とりあえず、美味しいものを口に入れているとハッピーな気分になるじゃないですか。「自分の機嫌は自分でとりまーす!」ということです。

宮澤
あー、なるほど。

黄川田
それで持ち歩いてます。
──で、シャカシャカは自分でつくるんですか?

黄川田
あ、やっぱり、シャカシャカ、気になりますよね(笑)。自分でつくるんです。割って入れるんです。それで、シャカシャカしてつくる。

宮澤
おもしろい(笑)。

黄川田
佐江ちゃんはー?(やっぱり話をそらそうとする黄川田さん)

宮澤
わたしは、ストレッチですかねえ。すごく緊張すると呼吸が浅くなっちゃうんですよ。なので、すごく朝がはやくても、家か現場で、ストレッチと、肋骨を指でごりごりやって、肋骨を下げるという作業をして、空気を吸いやすい体をつくってます。
黄川田
どうやって?

宮澤
こうやって、肋骨をごりごりするだけです。肋骨が上がっちゃうと、人間って息ができなくなっちゃうらしいんですって。ここをほぐしてあげると、肋骨が下がって、背中まで空気が入るから、これは、かならずやってましたね。(実際に、肋骨に指をあてて、実演してみせる宮澤さん)

ウルトラマンの撮影時もそうですが、ミュージカルやバラエティも、人前に立って緊張しちゃいそうなときには、息が上がらないようにストレッチをしますね。

黄川田
でも、たしかに撮影前によく言ってたかも。あのナースデッセイ号のセット、楽屋がみんないっしょだから、衣装を着替えるところくらいしか個室がなくって。だから、ストレッチしたいなあとは、よく言ってた。

塩を撒いて浄化させる

──撮影の前に、何かゲン担ぎみたいなのをされてたりしますか?

黄川田
ぼく、塩を持ち歩いてるんです。

宮澤
あー、たしかにたしかに。それ、言ってましたねー。

黄川田
スタジオとかって、やっぱり、いろんな人の「気」がある気がするんです。で、ムラホシはセリフが難しいので、ちょっと止まっちゃったり、言えなくなっちゃったりしたときに、あ、これはきっと誰かにいたずらされてるなあって。

宮澤
そうそう。そうやって人のせいにするのも大事ですよね~(笑)。
黄川田
「んー、誰だ、誰だー?」って周りを見渡して。そういうときに、塩をちょっとこう、パァーンと振って「よーし!」とリセットするみたいな。

宮澤
ほんとは、なんも見えてないのに(笑)。

黄川田
イチカ役の優香ちゃんから、撮影のときに、「なんか、ここらへん、こわくないですか?」って聞かれたことがあって、「(ひそひそ声で)大丈夫。おれ、塩持ってるから」って。

宮澤
やばいですよ。やばい人ですよ、それ(笑)。

黄川田
これは、すごく信じているというよりも、そういうことでなにか気を紛らわすというか、集中をそっちのほうに向けるというか。

宮澤
浄化ですね。

黄川田
そうそう。浄化です。
──宮澤さんは、ゲン担ぎみたいなのはありますか? どんなときでも役にすっと入っていける感じなんでしょうか。

宮澤
そうですねえ。うーん。なんだろう?

(けっこう、考え込んだあとに)必ずやってるゲン担ぎみたいなものはないです。ストレッチさえすれば、なんとか役に入っていけます!

〈まだまだ、話をお聞きしたかったのですが、ここで時間になってしまいました〉

──今日は、お忙しいなか、楽しい話を聞かせていただき、ありがとうございました。

取材の日は他社のインタビューも詰まっていていたものの、疲れも見せずに盛り上げていただいて、ありがとうございました。おふたりの息もぴったりで、チームワークの良さが自然に伝わってきて、これからの放送も見逃せません!
2022年10月 円谷プロダクション本社にて。​
黄川田雅哉(きかわだ まさや)

1980年6月生まれ。埼玉県出身。1999年のデビューから映画、ドラマ等に多数出演。『ウルトラマンシリーズ』では『ウルトラマンX』(2015年)に出演。趣味は加圧トレーニング、ビリヤード、旅行、映画鑑賞。

宮澤佐江(みやざわ さえ)

1990年8月生まれ。東京都出身。映画やドラマ、舞台など幅広く活躍。「ウルトラマンシリーズ」では映画『ウルトラマンサーガ』(2012年)に出演。趣味はスキューバダイビング、ファッション、字を書くこと。
Blu-ray 『ウルトラマンデッカー』Blu-ray BOX Ⅰ(特装限定版) 発売日:2022/12/23(金)
放送開始25周年を迎えた平成ウルトラマンシリーズ『ウルトラマンダイナ』のエッセンスを取り入れた新しいヒーローの物語『ウルトラマンデッカー』。ウルトラマンデッカーやGUTS-SELECT隊員たちが活躍する本編映像のほか、Blu-ray BOXならではの豪華特典を封入。

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テレビマガジン編集部

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 SNS:テレビマガジンX(旧Twitter) @tele_maga  SNS:テレビマガジンLINE@ @tvmg  記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『ボンボンアカデミー』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 SNS:テレビマガジンX(旧Twitter) @tele_maga  SNS:テレビマガジンLINE@ @tvmg  記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『ボンボンアカデミー』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。