『ウルトラマンA』ベロクロン・バキシム・ダイダラホーシ 超獣という新概念

『講談社MOOK ウルトラ怪獣・宇宙人150 研究序説』よりぬきコラム【第5回】

テレビマガジン編集部

一角超獣バキシム
©円谷プロ PHOTO/講談社
すべての画像を見る(全7枚)
ウルトラマンシリーズに登場する怪獣・宇宙人の誕生物語やストーリー中での活躍を追跡して、解読するムック『ウルトラ怪獣・宇宙人150 研究序説』から、作品に登場する怪獣や宇宙人がなぜこれほど魅力的なのかをお伝えしましょう。

今回は、男女変身、敵勢力・ヤプール、超獣など新機軸を盛り込んだ『ウルトラマンA』(1972年)から、ミサイル超獣ベロクロン・一角超獣バキシム・タイム超獣ダイダラホーシを紹介しましょう。

超獣とはなんだ? その答はベロクロンにある!

ミサイル超獣ベロクロン
全身からミサイルを発射する生物という姿が、ロボットでも怪獣でもない「超獣」そのものを身をもって表しています。  ©円谷プロ PHOTO/講談社
ミサイル超獣ベロクロンは『ウルトラマンA』第1話「輝け!ウルトラ五兄弟」に登場する超獣です。

男女が一体化した絶対なる善、「神性」の申し子として誕生したウルトラマンAが立ち向かうのは、異次元人ヤプールが地球侵略のために作り上げた、生きた超兵器「超獣」です。

第1話で、火器を備えている超獣が暴れる様から作品が始まる展開こそ、超獣が単なる生物ではなく「悪魔」による厄災であることの証明であり、それは超獣を生み出したヤプールそのもののイメージをも明らかにすることとなるのです。

「硬」の宇宙生物と「柔」のイモムシが合体!

次のページへ ド迫力の巨体! 「一角獣バキシム」
19 件