高濱正伸先生が考える 子どもの“苦手意識”を克服する方法とは

子どもの苦手に向き合うヒント〜高濱正伸の 毎日子育てガッツポーズ〜

学習の苦手意識は 算数の克服で回避

「文章題」を克服することがカギ

算数の‶つまずき″を最初に生むのは、「文章題」でしょう。計算問題は漢字学習と同じで、ドリルなどで反復学習をすれば、誰でも必ずできるようになるし、スピードアップもしますが、それと同じアプローチでは絶対にできるようにならないのが文章題。それだけに、決定的なコンプレックスを生んでしまうのです。

文章を、イメージしながら読み取り、出題者が求めている答えを導き出すことは、なかなか繊細で難しいこと。発育段階的にも大きな壁なので、つまずかないように今から準備をしておきたいですね。
精読力を身につけよう!

文章題を解くには、頭の中で整理しながら一言一句、飛ばさないように文章を正確に読み取る「精読」ができなければなりません。ストーリーを楽しむ読書とは全く違った‶読み方″なので、トレーニングも必要です。

☆クイズ方式でトレーニング
絵本の一部や創作ストーリーでもいいので、短い文章を子どもに聞かせます。そのあと「さて、クマさんが道で見つけたものは何だったでしょう?」という具合に質問をするのです。話にでてきた内容を答えるために、細かい部分まで逃さないように、集中して聞くようになるし、整理して記憶する力もつきます。

☆「なぞとき」でトレーニング
子どもたちが大好きな「なぞとき」も、思考力の訓練になるのでおすすめ。答えを導き出すためのヒントの見つけ方や、問題内容の整理のしかたが、スピーディーにできるようになっていきます。
花まる学習会、野外体験での一コマ
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