遊びで伸びる! 知れば子育ての不安が半減する「子どもの遊び時間」とは

「後伸びする子」に育てるために、するべき「野外学習」のヒント〜高濱正伸の 毎日子育てガッツポーズ〜

高濱 正伸

遊びで身に付く力とは

「口を出さずに遊ばせておく」と言われても、とどこか不安が残ることでしょう。

でも、「力学的、科学的な遊びを経験しておくと、学校で習ったときに肌感覚で理解できる脳が作られる」「没頭している遊びの中で算数脳が育まれる」と聞けば安心しませんか? 

遊びの中で、どんな力をつけているのかを理解して見守ってください。
写真協力:「もめごとはこやし!生きる力を育む」花まる野外体験

算数の脳を育む遊び 5

1【かくれんぼ】
かくれんぼをしたときに「昨日Aくんは、こっちの植木の陰に隠れてすぐに見つかっちゃったから、今日はあっちの神社の裏なんじゃないかな?」と予想する。

そうやって、3次元空間に自分を置いて、物事を捉えたり裏側を想像したりする体験が自然にできる遊びなんです。
これは、人の気もちや、目に見えないものを想像する力にもつながっていくんです。

2【木登り】
どのような距離感で手と足を運んでいけば、上まで登ることができるのか(降りられるのか)考え、想像しながらする木登りは、頭と体を使い‶危険″な状況から強い集中力状態も体感できる遊びです。

親が「今度は右手をその枝に……」なんてやたら指示を出してはいけません。意欲を持った、自由な木登りをさせてください。

3【釣り】
川釣りは、親子で楽しむ遊びとしておすすめします! 釣り針に工夫をして、糸を結び、えさをつける。この季節、この時間ならこの辺に魚がいそうだと生態を予測。

その場所を目指して軌道を考えながら釣り糸を投げ、魚がかかれば竿がしなって引っ張り合う。釣った魚を調理すれば観察だってできちゃう! 実に豊かな体験ができる遊びです。

4【料理】
カレーやクッキー作りは幼児でも楽しめますよね! 危険を伴う包丁や道具を使うことは、とても集中力がいることです。

ニンジンや棒状にしたクッキー生地を、いろいろな形に切ったり、型抜きしたりすると立体認識もできます!

5【積み木】
オーソドックスな遊びですが、とてもすばらしい遊びです。積み木をいろいろな物に見立てたり、ひたすら高く積み上げたり、立体的(空間を作って)に組み上げたりと、遊び方に工夫や成長があらわれます。
見えないものが見えるようになる遊びは、3次元、空間、立体、俯瞰のイメージを養うことができます。
次のページへ 国語脳を育むには、言葉の厳密性が大切です。
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