
歯磨きイヤイヤ期に効く! 楽しく読める「歯磨きの絵本」おすすめ3選[絵本の専門家が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #16~歯磨きの絵本~ (4/4) 1ページ目に戻る
2026.04.18
絵本コーディネーター:東條 知美
最後にわかる「忘れていること」とは?
大好きな五味太郎さんの作品からもう1冊、最後にご紹介するのは、『がいこつさん』(文化出版局)。主人公の「がいこつさん」と、語り手との掛け合いで展開される絵本です。
「がいこつ」という存在の意味するところを、ふと思い出させるようなやり取りもあり、大人も思わず笑ってしまう、どこかシュールな雰囲気が漂います。実際に声に出して読むと、よりおもしろさが感じられるので、読み聞かせにもおすすめですよ。
よく眠れずに、目を覚ましてしまったがいこつさん。何だか気になることがあるようです。
「──なにか 忘れているような気がする……」
「なにを忘れているのでしょうか。ちゃんと思い出さないと いつまでたっても ねむれませんよ。」
「──それもそうだな。」
がいこつさんは、忘れていることを思い出そうと、考えを巡らせながら散歩に出かけます。洗濯を忘れていたかな。電話をかけることだったかな、それとも、手紙かな……。
「──病院に 予約してあったかな。」
「まさか。がいこつさんに 病気するところ どこもない。」
「──それも そうだな。」
語り手の言葉にいちいち納得し繰り返される、がいこつさんの「それもそうだな」。このひとことが、物語によいリズムを生み出しています。
そうして、デパートにやってきたがいこつさん。店中を歩き回っても、やっぱり思い出せません。一体、がいこつさんが忘れていることとは──?
読み手をぐっと物語の世界に没入させる展開は、実にお見事。この記事を読んだみなさんでさえも、今回のギフト絵本のテーマが何だったのかすっかり忘れて、絵本に入り込んでしまうかもしれませんね。
ま、最後の最後に思い出せるので、問題ないのですがね。
──それも そうだな。
*読み聞かせ 3さいくらいから
*ひとり読み 5さいくらいから
この3冊を読んで、ぜひお子さんには歯磨きを好きになってもらえたらと思います。
取材・文/星野早百合
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星野 早百合
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。





















































































東條 知美
1973年、新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、小・中学校図書館などでの勤務を経て、「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。 子育てや教育、ジェンダーなどのテーマの下、絵本の可能性と魅力を幅広い世代に伝えながら、全国自治体で課題解決へのヒントを探る講演を行う。各種メディアのほか、バラエティ番組や情報番組にも出演。バンタンデザイン研究所では、絵本作家コースの講師を務める。 公式サイト https://www.tojotomomi.com/ ブログ「僕らの絵本」 https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entrylist.html
1973年、新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、小・中学校図書館などでの勤務を経て、「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。 子育てや教育、ジェンダーなどのテーマの下、絵本の可能性と魅力を幅広い世代に伝えながら、全国自治体で課題解決へのヒントを探る講演を行う。各種メディアのほか、バラエティ番組や情報番組にも出演。バンタンデザイン研究所では、絵本作家コースの講師を務める。 公式サイト https://www.tojotomomi.com/ ブログ「僕らの絵本」 https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entrylist.html