
子どもの食欲を刺激する“食べもの絵本”3選[絵本専門店の書店員が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #27~食いしん坊な子へ~ (3/4) 1ページ目に戻る
2026.10.15
ブックハウスカフェ店長:茅野 由紀
想像をかき立てる世界各国の料理を紹介
次にご紹介するのは、『ライラックどおりのおひるごはん みんなで たべたい せかいの レシピ』(BL出版)。
作者は、イタリア・ローマ在住の絵本作家、フェリシタ・サラさん。近年、日本でも多数の絵本が翻訳出版されている、今、注目の作家さんのひとりです。
本作が描くのは、ライラック通り10番地の建物に住む、住人たちのお昼ごはん。この建物の前を通ると、いつもいいにおいが漂ってきます。さて、今日は何を作っているのでしょうか。
ある部屋では、スペインのトマトの冷製スープ「サルモレホ」。別の部屋では、南インドの赤レンズ豆のカレー「ココナッツ・ダール」。
また別の部屋では、アメリカの「ピーナッツバター・チョコチップ・クッキー」。チーズがたっぷりの「ミニ・キッシュ」や「ストロベリー・クランブル」が焼けるにおいも! ちなみに、日本のある家庭料理も登場しますよ。
この絵本の魅力は、見開きごとに世界のさまざまな地域の料理が、レシピとともに紹介されているところ。
中には、日本人にあまりなじみのない料理も出てくるのですが、材料や調味料が絵として描かれているので、想像しながら楽しむことができます。お子さんと「どんな味なのかな?」とおしゃべりしながら読むのもいいですね。
最後、住人たちが庭に集まり、みんなで食事をするシーンが大好きで、何度読んでも胸が熱くなります。国籍も肌の色も関係なく、みんなで同じテーブルを囲んで、お互いの国の料理を食べている──。
相手の国の料理を食べることは、相手の文化への敬意でもありますよね。今も世界各地で紛争が続いている中、世界平和への第一歩のように感じるのです。
色彩豊かな絵も美しく、眺めているだけで幸せな気持ちに。お子さんにとっては、料理やレシピを通して、世界の国々に興味が広がる一冊ではないでしょうか。
*読み聞かせ 5さいくらいから
*ひとり読み 小学校低学年くらいから































