伴走をやめて知った「おたすけイベント」の存在
そんな夏休みを繰り返して5年目。少し希望が見えたのが「自由研究を家庭だけで抱え込まず、外部を頼る」という解決策を知ったことでした。
息子は小5のとき、ジュニアドクター育成塾に参加しました。これは科学技術振興機構が支援する事業で、小5~中3の理数や情報に興味を持つ子どもが大学や高専などで学びを深めるプログラムです。息子もここで夏休みに取り組む研究課題について、大学生や大学院生のメンターに相談することができました。
息子の「元素について知りたい」という難易度が高いテーマに対しても「こういう形なら実現できるかもしれない」と、学生がアイデアを出してくれました。研究手順もまとめ方のアドバイスも、文系人間の私よりずっと的確です。
「そっか、親子だけでがんばらなくてもよかったのか……」
時を同じくしてSNSなどを見ているうちに「自由研究おたすけイベント」の存在を知りました。テーマや材料があらかじめ用意されていて、専門家に質問しながら進められるイベントです。
イベントに参加することで、
・テーマ決めが不要
・対象年齢の目安がわかる
・材料の準備が不要
・進め方に無駄がない
・専門家がいるのでその場で質問ができる
・その結果スムーズに考察をまとめられる
などのメリットがあります。最近は100円ショップなどで手軽な自由研究キットなども見かけますが、結局キットを使用しても、考察やまとめを考えたりするサポートの手間はかかります。
もちろんおたすけイベントに参加するだけで自由研究が完成するわけではなく、自分なりの視点や考えは必要です。それでも自由研究の保護者の負担をかなり減らしてくれる方法だと感じました。
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地方住まいでも大丈夫! おたすけイベントの探し方
ここからは具体的なおたすけイベントの探し方をご紹介します。私自身、都心部に住んでいるわけではないので、地方に住んでいても探しやすい方法を中心にまとめました。
◆イベントを探すときのポイント
・7月ごろから募集が始まるイベントが多いため、あらかじめ前年の開催実績を調べ、子どもが興味を持ちそうなイベントを絞って子どもにやりたいか聞いておく
・開催実績のある主催者のInstagramをフォローしたり、ホームページをブックマークして、次回イベントの開催情報や募集開始の案内をこまめにチェックする
・生成AIは最新のリアルタイムな開催情報を十分に拾いきれないケースが多いため、主催者のサイトを地道に直接チェックする方法が確実
・主役はあくまで子ども! 親がやらせたい内容ではなく、子どもが「やってみたい」と思えるイベントに参加する
①自治体や博物館、動植物園
1つめは住んでいる自治体、近隣の自治体に夏休みの自由研究関連のイベントがないか検索することです。自治体の場合は、生涯学習や学校教育関連の部署の管轄を見てみるとよいでしょう。
また各自治体、都道府県、国などが運営する公共施設も狙い目です。博物館や動物園、植物園などでは夏休みのイベントとして実施していることが多いです。
たとえば、東京都の水道歴史館では「夏休み自由研究おたすけ隊」というイベントが開催されます。
2025年に泊まれる植物園としてリニューアルした茨城県植物園では、「自由研究お助けプラン」が発売されています。
②大学や高校
どこの都道府県にも大学や高校がありますよね。お住まいの地域の国公立大学や私立大学で、理系学部や教育学部のある学校をチェックしてみてください。学生の勉強も兼ねて夏休みに自由研究イベントを実施しているようです。
高校の科学研究部がおたすけイベントをやっている場合もあります。より年齢の近いお兄さんお姉さんに教えてもらえるので、子どもにとっては親しみやすいかもしれません。
たとえば、京都大学総合博物館では、毎年「夏休み学習教室体験EXPO」を実施しています。
早稲田大学も「ユニラブ」という実験教室を毎年開催しています。
③民間団体
子ども向けの理科実験教室などが、夏休みに集客を兼ねたおたすけイベントを実施していることもあります。お住まいの地域名で「子ども理科実験教室」などと検索してみてください。
下記リンクからは全国の理科実験教室の一覧が見られます。ただし掲載のない個人教室もたくさんあるので、Instagramなどで探してみてもよさそうです。
民間の特に大手企業では、CSR活動の一環として夏休みの自由研究に関するイベントを実施していることがあります。CMでよく見る企業などのHPをチェックしてみてはいかがでしょうか。
たとえば化粧品会社の「ファンケル」では「夏休みの自由研究を一緒に完成させよう!」と銘打ったリアル&オンラインのイベントを2026年7月に実施予定です。
サントリーでは全国4ヵ所の森で水について学ぶことができます。親子だけでは探究の難しい森と水のつながりについて、フィールドワークに参加して学べるのは貴重な機会でしょう。
大手ばかりではなく、地元密着型の企業イベントの中にも、自由研究のおたすけイベントとして参加できるものがあります。
たとえば、住宅会社の「家の耐震性」に関するイベントなら、揺れや構造を学ぶ物理のテーマにつなげることができます。麴を使う味噌づくりや甘酒づくりができる料理教室のイベントなら、「発酵」を研究できます。
このように一見、自由研究向けに見えないイベントでも、見方を変えると研究テーマになることがあります。住んでいる地域の企業や教室などのイベントに注目してみてください。
今年の夏は自由研究おたすけイベントを活用してみよう!
自由研究のおたすけイベントの探し方をご紹介しました。実は私自身、息子が自由研究を卒業したあとに、こうしたおたすけイベントの存在を知りました。ですから、まだ実際に子どもに参加させた経験はありません。でもイベントを活用することで、テーマ決めからやらせるための声掛けまでに親が関わらなくてよくなるため、冒頭で書いたような親子バトルは劇的に減ると思われます。
毎年、夏休み前は「今年の自由研究どうする?」と聞いた瞬間から苦行が始まることがわかっているので気が重かったのですが、今年(2026年)は娘に興味のあるイベントに参加しないか聞いてみようかなと思っています。
読者の皆さんもぜひ今年は私と一緒におたすけイベントを活用してみませんか?
※クレジットのない記事内写真はすべて撮影:北林日菜
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北林 日菜
AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/ Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP
AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 2012年生まれのサイエンス好き男子、2015年生まれアート好き女子の母。都内で広告営業や出版業を経て、結婚を機に茨城県に移住。以後リモートワークを中心に、エニママや県内のご縁ある企業でフリーランスライターとして活動中。 AnyMaMa:https://anymama.jp/ Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP