あの「ほわほわ」を忘れたくない 必死で双子育児をしていた 愛しき18ヵ月
双子が生まれてから、早くも1年半。ほんとーにあっという間だった。
たった1年半前のことなのに、正直、生まれたてのころのことはあまりよく覚えていない……。それが少し悔しい。
妊娠期間中、ほぼずっと気持ち悪くて、体調も安定しなかったことも、まんまるとずっしり重かったお腹もぼこぼこ蹴ってくる胎動もしゃっくりのピクピクの感覚も、思い出そうとしても、もうよく思い出せない。
初めて妊娠がわかって、病院に行ったとき、双子と発覚したときは、嬉しくてドキドキしてあまり驚きはしなかった。
帝王切開の前日に入院予定だった。でも入院前日の夜はお腹が痛くて眠れず、入院予定の朝におしるしも来てしまい、急いで病院に連絡。そこですぐ来てと言われた。朝もお昼もろくに食べられず、病院に向かってNST(※)をしたが、大丈夫とのことで、予定どおりの日程で帝王切開をしようということになった。
しかし、その夜、病院で過ごしていたら、陣痛が来てしまい、全然眠れず、帝王切開も少し早まって、早朝に双子が誕生した。
初めて対面した我が子たちは、ほわほわで優しい顔をしていた。感動よりも、「これが自分の子なのか」と少し不思議な気持ちになったのを覚えている。
それからの入院生活は、傷の痛みと慣れない夜泣き対応、授乳でメンタルがやられてしまい、号泣したのも今となってはとても懐かしい。あのころは必死すぎて、かわいいかわいい我が子をじっくり愛でたり、あっという間すぎる新生児期を堪能することもままならない自分に、今なら「もっと楽しんで」と言いたい。
もうあのころの小さくてほわほわの感じもあまり思い出せないのが本当に悔しい。二人が生まれてから、スマホの写真は二人の写真でいっぱいになった。少し前の写真を見返したら、今の二人ともう全然違う感じがして、成長のはやさを感じる。
もう1歳半。二人ともがっちりして、他の子と比べたらたくましい見た目をしている。もう言葉も少しずつ話している。離乳食も卒業して、ほとんど大人と同じものが食べられるようになってきた。力もすごい。
二人が一気にどんどん成長していって、もうこの時期にしか見られない二人の姿が見られなくなってしまうのか、と思うと、今が私の人生の全盛期なのだ、と毎日思う。
これまでのことを振り返ると、あのとき、もっとああしていればよかったと思うことはたくさんあるけど、もう時は戻せない。時が戻せるなら戻してまた妊娠期間からやり直したいくらいだけど、それは叶わない。
だから、今を悔いのないように二人とたくさん過ごして、二人とたくさん遊んで、たくさんの思い出を作りたい。二人が大人になっていく姿はまだ全然想像できない。想像をしただけで、寂しくなってきてしまう。時よ、止まれ、と思う。でもそれはできないから、毎日1分1秒を思いっきり誰よりも楽しみたい。
(30代/1歳男の子のママ)
※編集部注:妊娠中の胎児健康診断
ふたつの小さな命を守ることに必死だった双子のママ。1年半経って少し余裕ができた今、記憶が抜け落ちていることを「悔しい」と感じるほど、我が子への愛にあふれた率直な気持ちをつづってくれました。あの壮絶な日々があったからこそ「今が人生の全盛期」と言い切れる強さは、今まさに寝不足で戦っている双子ママ・年子ママの希望の光になりますね。
▼出産までのやさしい時間を 美しい絵と言葉で描いたフランスの絵本▼

「もういっかい!」が聞こえなくなる日 絵本がつないだ親子の時間
「もういっかい!」
絵本が大好きなうちの子たちは、同じ本を何度も何度も読みたがる。おかげで韻を踏んだ絵本は暗唱できるし、長い絵本は飛ばし読みしたくなる。何度も同じ本を読むって、大人にはなかなかないので、けっこう苦痛……。時には声色を変えたりして、自分を盛り上げながら読んだりもした。
「もういっかい!」って言うくせに、読んでる途中で他の絵本を取りに行ったりする。ページを戻ったりする。いつ終わるの? って、仕事終わりのヘトヘトな頭で考えてた。
でも、ふと、ある日気がつくと、お兄ちゃんは自分で小説を読むようになってた。お姉ちゃんは、絵本をお人形に読み聞かせてた。末っ子でさえ、自分で絵本を広げるようになっていた。すごーく楽になったと同時に、この子たちが本を読んでどう感じたか? は、もう質問しないと分からないんだなと気づいた。
「もういっかい!」は、子どもの最大限の「楽しい!」の感情表現だった。まだもう少し、読み聞かせの時期はある。子どもの「もういっかい!」をたくさん聞けたらいいなと思う。
(30代/小2、年少の男の子、年長女の子のママ)
ヘトヘトな夜の「もういっかい!」。早く終わってほしいと切望していたのに、いつの間にか子どもは一人で本を読むようになり、あの大変だった時間が実は「かけがえのない親子の対話」だったと気づく……。今エンドレスな読み聞かせに疲れているママも、早く過ぎ去ってほしいと願うその時間こそが、いつか必ず「一生の宝物」に変わる日がやってきます。
▼かわいいだけじゃない! 思いがけない結末が待つ、読み聞かせにぴったりの絵本▼

13年前絶望の中にいた私へ 子どもを産んで「自分の愛し方」がわかった
13年前の、閉鎖病棟から満開の桜を眺めている私へ。
2児の母になって数年経つ、アラフォーの私より。
新卒で入った会社が嫌になって、偶然募集を見つけた憧れの仕事に転職して、いつかの独り立ちを夢見て何でも頑張るぞって思っていた私。でも、2年もしないうちに、毎日午前様になるような激務と、熱中症になっても立って怒鳴り続けられるようなパワハラで、精神を病んで精神科に入院することになった私。
遠くの田んぼの中に1本だけぽつんと咲く桜を見て、「もうこれからの人生、どうにもならないな」って思ってたよね。家族のことも、当時お付き合いしていた人のことも、お医者さんも友達も、誰のことも信じきれなくて、これからどう生きたらいいかわからなくなっていたころだ。
そんなときに、一緒の部屋で入院していたおばあちゃんから言われた「あなたは他人に優しくできる人、あなたは生きていける人だよ」
その言葉の意味を、あなたは半分嬉しく聞いて、半分信じてなかったね。他人に優しくできる、ということの意味と価値がわからなかった。あなたは昔からずっとずっと、変に怒りっぽいとか、衝動的とか言われて、自分でも自分を持て余してた。そのことを自覚しないまま大人になって、自分を自分で助ける術を持たないままにひどい環境につっこんでいって、そして心をひどく病んでしまったんだよね。
それから、手探りで立ち上がって、別の職場で働き始めて。今度は職場の人にも恵まれて、仕事もそれなりに評価してもらって、趣味も新しく見つけて、長く付き合った彼氏と結婚して、通院も服薬もなくなって、傍目には順風満帆に回復しているように見えたけど、反面、ずっと自分を認められなくて、心がぐらぐらしている時期を過ごすよ。
そう、退院してからも、あなたはもう少しの間苦しむんだ。なぜなら、私が私自身を見直せないままだったから。
入院から5年後、あなたはとびきり大きな男の子を産む。すごく穏やかな子で、お友達からおもちゃを取られても、叩かれても、絶対にやり返さない。小学生になって、クラスメイトから意地悪をされても、謝罪されれば心から許すことができる。
あなたは息子は誰に似たのかな、夫に似たんだな、怒りんぼうの私に似なくて良かったなと考えるようになるよ。でもね、これは私も最近気がついたんだけど、彼の穏やかで考えが深くて、ちゃんと友達に優しくできるところって、私にもあるんだよ。
「小さいころの私も、同じように考えたな」
「昔の私もそうしたな」
っていう出来事が、たびたびあるんだ。
それからまた数年経って、今度は髪の毛が生まれたときからフサフサな女の子を産むんだ。
この子はまあ生まれた瞬間からとにかく頑固で癇癪持ちで、本人の思うままにいかないと、とにかくずっと大声で泣く。乳児のときは少しでもお腹が空けばこの世の終わりのように泣くから「前世は空腹の捨て猫だったんじゃない?」なんて揶揄されて。片付けようと言われれば、目にいっぱい涙をためて、頰を膨らませて仁王立ちになって。
正直「ああ、この子は私に似ちゃってかわいそうだな」って何度も思ったよ。でもね、娘が少しずつ大きくなって、彼女が自分の気持ちを私たちに伝わる言葉に換えることができるようになって、この子は意固地どころか、思いやりがあって、それでいて芯のある子なんだなってわかってきたんだよ。
そうしたら、もう自分でも覚えてないほど幼い私の姿を見たような気がしたの。私も、もしかしたら、変に怒りっぽい子じゃなくて、自分の考えを強く持っていて、でもそれを伝えられなくてもどかしい思いをしていた子だったのかもしれない。
もちろん息子も娘も私じゃない。小さいなりに、私では理解できないような行動をしたり、考えもつかない話をしたりする。私と、我が子たちは、それぞれ全然、別の人。
でも、私はふたりを見ていて「他人に優しくできる人は、生きられる人」とあの日言われたことを、13年越しに、素直に受け止められるように思うんだよ。この子たちが生まれつき持っていたのと同じ、私も持っていた【他の人に優しくできる私】を、ちゃんと受けとめて大事にしたいと心底感じたんだ。
あの日、この世から消えたいと思った私。よく頑張って踏みとどまったね。おかげで私は世界一かわいくて愛しい子どもたちに会えたのと、私自身をちゃんと好きになれそうだよ。
いつか、世界一かわいくて優しい、あなたにそっくりなふたりの子どもに会える日まで、休みながらでいいから、一歩ずつ歩いてきてね。
(30代/小3男の子、年少女の子のママ)
理不尽な環境で心を病んでしまったママが、13年の時を経て、我が子の姿の中に本来の自分が持っていた「人に優しくできる心」を見出し、自分自身を好きになれたという軌跡。涙なしには読めないエピソードでした。「他人に優しくできる人は、生きられる人」。この言葉は、今、育児のプレッシャーや自己嫌悪の渦中にいるたくさんのママたちの心も、優しく救ってくれるはずです。
▼子どもの強さを育み、疲れた大人の心にもしみる一冊▼

あのときの自分へメッセージを書いてみては?
子育ての渦中にいるときは、その時間の尊さに気づくことができず、後悔したり責めたりの毎日。ご紹介した3名の「あのときの私」への手紙が教えてくれたのは、そんな苦しい毎日の積み重ねで幸せな今があるということ。
今まさに大変な状況にいるママ。ママだけにしかわからない記憶が、宝物になる日がきっときます。いつか未来のあなたが、今のあなたに「がんばってくれてありがとう」と言ってくれます。もしこの記事を読んで、少しでも過去のあなたに声をかけてあげたくなった方がいたら1行でも2行でも、今の思いを書き残してみませんか?
※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。




































コクリコラボ
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )
コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )