
小学生の「一人読み」におすすめ! 読解力を育む作品選びのコツ 『たいやきデカ』から始まる「ミステリー本・絵本」ガイド
出版ジャーナリスト・飯田一史が教える 絵本から児童書・マンガまで! 年齢別のステップアップ (2/3) 1ページ目に戻る
2026.09.21
出版ジャーナリスト:飯田 一史
興味を持って読み切れるかどうかが大事
表紙をパッと見たとき、子どもから見て「おもしろそう!」と感じるインパクトがあるかどうかは、未就学児~小学校低学年の子向けの本ではとても大事なポイント。そこで興味を惹かれたら、手に取って本をひらいてくれるからです。
大人なら『たいやきデカ』というタイトルで「ミステリーなのかな」と予想がつきますが、低学年くらいまでの子どもには、本を手に取るときにどんなジャンルなのかとか、どのくらい難しいのかといった知識がまだあまりありません。
ですから、目に入ってくる視覚的な情報や、タイトルのひびきで、めくってみるかどうかが決まります。ただ問題は、手に取って開いたあとで、大人が気になるのは「最後まで興味を持って読み切ってくれるのだろうか」です。
『たいやきデカ』は登場人物たちが、たいやきのコゲンボ、せんべいのカタスギ、大福屋さんのモチダなど、みんな食べものです。刑事であるコゲンボとカタスギが、大福強盗事件の犯人のゆくえを追うという話になっています。
本の中には、ちょっとした迷路や、絵から読者が謎を推理できる要素が登場します。
はたまた、あんこを飲んだ刑事コゲンボが突如パワーアップしたり、相棒のカタスギが持ち前の石頭でモノを破壊したりと、集中力がなかなか続きにくい年代の読者を飽きさせないよう、手数が多く、絵のインパクトも大きい展開が用意されています。
字を読むのが苦手な子でも、絵を追っていくだけでも楽しいと思います。
一回読んで終わりじゃなくて、くりかえし読んでくれる?
せっかく買うなら、一度読んでおしまいではなくて、子どもには何度も読んでほしいですよね。
ミステリーは「一回読んで、もう犯人やトリックがわかったからつまらない」ではなくて、くりかえし読むことで「ここでこんなふうにしていたのか」とか「ここにヒントがあったんだね」と探すおもしろさもあります。
この本ではとくに、絵の部分にもしかけ、伏線、それから本編とは関係のないオマケまでしかけられています。くりかえし、すみずみまで読むことでの発見があります。





























