子どもの「片付けない・勉強しない・朝起きない」に響く親の声がけとは？　人気ポッドキャスト『Teacher Teacher』の２人が教える子育て術

はるかさんを全力で支えるひとしさんは、「番組を続けていく中でリスナーさんたちの声がたくさん届くようになって、それはもっと社会にとって意味のある活動をしていこうというエネルギーになっている」と話します。

「Ｑ＆Ａ形式でお悩みに答えていく子育てのラジオ『Teacher Teacher』は、リスナーさんにとって役に立つコンテンツになっていると思います。その中で、次の行動としてフリースクールの開設に動き出したんです。

ひとつひとつ配信がおもしろく役に立つものであるのに加えて、フリースクール開設に向かって進んでいくプロジェクトの背景や進捗もお伝えできるともっと学びあるものになるんじゃないかって」（ひとしさん）

そこで２人は、兼ねてから構想していた「不登校の子どもたちへのアプローチ」を始動。フリースクールの開校を企画します。

「僕が海外に出たきっかけが、学校の外にいる不登校の子どもたちに学びの機会を作りたい、という思いだった。いろいろな国のいろいろな事例を見てきて、日本に帰ってきたらフリースクールをやりたいというのは『Teacher Teacher』を始めた当初からひとしと話していました」（はるかさん）

はるかさんが視察に訪れた国は、これまで18ヵ国。もっとも印象に残ったのは、フィンランドの学校での学び方です。

「フィンランドは教育に関して世界最先端と言われる国。でも、目の当たりにすると、教育の水準は日本も劣ってないなと思ったんです。ただ、大きく違ったのは、子どもたちが学ぶ環境。

例えば、ワイワイとグループワークをしている子たちもいる中に、イヤーマフをつけて一人で自習をしている子がいる。集中するのが苦手な子は先生と個別レッスンをしている。

いろいろな学び方をする子どもたちに、教師が複数ついているんです。要するに、それぞれの学びのスタイルを実現する環境が手厚いんですよね」（はるかさん）

一方で、はるかさん曰く、「日本は諸外国と比べても、不登校の子どもたちの学びのサポートをしようとしている人々や施設が多い国」だといいます。

「海外では、ホームスクーリングOKだから不登校という概念がないと言われたりもしますが、実際にホームスクーリングを利用されているご家庭に行くと、費用の工面や教育の質を保つことの難しさに直面していることがわかりました。じゃあ、今の日本にマッチする新しい仕組みはどんなものなのだろう。日本で新しい形の支援の仕組みを作りたいと思って、オンラインで学べる無料のフリースクールにたどり着きました」（はるかさん）

番組でビジョンを話し合い、クラウドファンディングで寄付を募って、2024年４月、無料のオンラインフリースクール「コンコン」が開校します。

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『Teacher Teacher』の２人が作った、オンラインで学べる無料フリースクール「コンコン」。メタバースの校舎に登校するコンコンでは、子どもたちそれぞれのペースを重んじながら支援をします。

コンコンってどんな学校？　２人の絶対に譲れない“無料”という点はどう実現されるの？　次回最終回は、フリースクールについてのお話を伺います。


取材・文／遠藤るりこ

※『子育てのラジオ「Teacher Teacher」』はるかさん＆ひとしさんインタビューは全３回（公開日までリンク無効）
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