0~2歳のニューヨーク流「おうちモンテッソーリ教育」実践法を詳しく解説

#2 身近なものを利用して、本物のモンテッソーリ教育をおうちで実践!

1歳~子どもの自立心が養うような活動をしよう!

1歳の1年間で大切なのは、モンテッソーリ教育の中心概念をしっかりと踏まえたうえで、より動き回るようになった子どもに合わせて環境を整えることです。必要不可欠なのは、五感を活性化させ、自立心を養い、言葉によるコミュニケーションのスキルを高める教具や活動です。

自分で顔を拭いてみよう!

子どもは1歳になると、あなたが顔を拭いてあげるミニタオルに指をかけるでしょう。そしてどうして濡れたタオルを顔につけるの? と好奇心を抱くのです。

この活動では、その疑問への答えを見つける手助けをし、自分で顔を拭こうという気持ちを起こさせます。それが自立心と達成感につながります。

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・準備するもの
濡れたミニタオル

・やってみよう!
1 子どもが食事を終えたら、顔を拭くという概念を伝えます。「濡れたタオルで顔を拭いてあげるね。手伝ってくれる?」
2 タオルを見せ、触らせて、生地と湿った感触を確かめてもらいます。濡れていることを伝えましょう。
3 一緒にタオルで子どもの口の周りを拭きます。「顔についた食べ物を、タオルで拭こうね」
4 子どもが自分で顔を拭くよう促します。
5 拭けていないところがあったら、食べ物のついているところを全部拭くように伝えます。「まだついているところを、一緒に拭こうね」
6 拭いたタオルをどこに持っていくか示し、次回は自分で拭いていいと伝えます。「ごはんを食べた後は、いつも顔をきれいにするんだよ。次は自分で拭いていいからね」

・できるようになったら…
食事の前と後の自分の顔を見られるよう、鏡の前や近くで食べてみましょう。食後に拭けば、拭いた結果も見ることができます。

2歳~選択ができるように! どんどん子どもに選択させよう!

子どもが母親の手を離して歩み始める移行期は、2歳ごろに始まり、3歳になるまで続きます。子どもはこの時期に、あなたから離れて1人で歩いていけることを理解し、言葉やそれ以外の方法で自分を表現します。そして、自分の体に出入りするものをコントロールできるようになります。

なにが見えるか虫眼鏡で観察してみよう

子どもはものをじっくりと見るのが好きです。虫眼鏡で細部を拡大して見てみましょう。大きく見える様子にわくわくするはずです。

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・準備するもの
プラスチック製の虫眼鏡

・やってみよう!
1 自然散策のときに、地面を歩くアリを指さします。「ほら、アリだ。小さくてよく見えないね。この特別な眼鏡を使ったら、大きく見えるよ。虫眼鏡っていうの。虫眼鏡でアリを見てみよう」
2 虫眼鏡を持って、アリを拡大して見る方法を提示します。
3 葉っぱやまつぼっくりなど、子どもの目に入るさまざまな物も見てみます。

・できるようになったら…
家庭でも、虫眼鏡で見ると面白い物を入れたかごを用意し、定期的に中身を替えます。貝殻、花、糸、茶殻など。

無理せず、楽しく子どもと一緒に成長しよう

0歳~2歳までの成長は、日々のお世話もあり、あっという間に過ぎてしまうもの。
しかし、この時期に、自立心を養い、「自分でできる」体験を積むことは、それ以降の子どもの成長にも大きく影響します。
お母さんも無理せずに、お家にあるもので、子どもの成長を手助けできれば最高ですよね。

子どもの世界の中心は、いつでもお母さん、お父さんのいるお家です。お家で素敵な体験を積み重ねることで、子どもも大きく成長することでしょう。

取材・文/佐々木 奈々子

『0歳からのニューヨーク流 おうちでできるモンテッソーリ教育』
モンテッソーリ園と同じように教具を取り揃えなくても、身近にあるものでモンテッソーリ教育がおうちで実践できる! 細かな手順も満載です。

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