8児のパパ小児科医・ゆび先生「子どもは医者を継がなくてもいい」子育ても夫婦関係も円満にした“そもそも論”とは?

8児のパパ小児科医・ゆび先生インタビュー#1~人気インフルエンサーになったワケ~

小児科専門医・インフルエンサー:ゆび先生

ゆび先生:動画で配信を始めたのは、コロナ禍の2020年でした。鳥取県米子市で「米子こどもクリニック」という小児科をやっているのですが、そこの外来で100人診察すると、100人の親御さんに同じことを説明しているなと気づいたんです。

それならまとめて正しい医療情報を出したほうがいいんじゃないかということで始めました。看護師におもしろい子がいて、それが相棒の“ひかちゃん”なんですが、「一緒にやろうぜ!」となりました。

最初はマスクの付け方、手の洗い方、風邪とは何かといった医療情報だけを伝えていましたが、エンタメ性がないのでつまらなかったんです。だから登録者数も伸びない。より幅広い層に正しい医療情報を届けるにはどうしたらいいかを考えて、おふざけ路線も入れるようにしたら登録者数が伸びました。

例えばインフルエンザの検査薬でお馴染みの長い鼻の綿棒は、どう検査すれば痛くないか、あの手この手でふざけながら検証していく動画とか(笑)。

それからうちの子どもたちにも登場してもらって、子どもが調子悪いときの診察、予防接種の反応といったリアルな様子も撮るようになりました。もし患者さんを映すとなると、保護者の同意が必要になってきます。でもわが子なら大丈夫。子どもたちは楽しんで出演してくれています。

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お話を聞いたゆび先生こと田本直弘さん。 オンライン取材にて。

──なぜニックネームが「ゆび先生」なのでしょうか。

ゆび先生:「ゆび先生」の由来は、僕の親指が太いからです(笑)。これ、YouTubeのために作ったニックネームではなくて、医師になる前の学生時代からのあだ名なんですよ。どちらかというと指が太いことはコンプレックスだったんですが、覚えてもらいやすいし、みんなからもそう呼ばれていたので動画でも「ゆび先生」にしました。

【発熱🤒】インフルエンザになりました😭💦

三女・うめちゃんがインフルエンザにかかり、回復するまでの様子を公開した。  引用:YouTube「ゆび先生&ひかちゃんねる」

弟妹も医師…親に 「医者になれ」と言われて育った

──そもそも医師を志したきっかけは?

ゆび先生:きっかけは両親の影響でした。僕の父は歯科医です。じつは父方も母方も歯科医が多い家系なんです。そうなると米子市内に親戚の歯医者さんがたくさん増えてしまって。そんな状況もあって、幼いころから両親には医師になるよう言われて育ち、ずいぶん勉強させられました(笑)。

小学6年生の卒業文集にはすでに「医師になりたい」と書いていました。それから地元の公立中学、県立高校へ進学し、大学は鳥取大学医学部です。僕には弟と妹がいますが、きょうだい3人とも医師です。

でも昔から子どもが好きなので、小学校の先生になりたいと思った時期もありました。子どもたちって、大人に対してタメ口じゃないですか。「これやってー」「あそんでよー」というふうに。上下関係のないフラットな人間関係が僕は好きなんです。だから大学時代のバイトはキャンプのリーダーや家庭教師をやっていました。

“教育パパ”だった自分が変わった理由とは

──子どもたちにも医師になってもらいたいと考えていますか。

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