親子で水族館なら必見! 「水族館」が絶対に楽しくなる究極の回り方
サカナに特化した本屋「SAKANA BOOKS」が教える水族館のヒミツ#2 水族館の楽しみ方と子どもにおすすめの魚の本
2023.08.04
ライター:星野 早百合
東京・四谷三丁目に昨年(2022)7月オープンした、日本初&唯一のサカナに特化した小さな本屋「SAKANA BOOKS(サカナブックス)」。
第1回は、「SAKANA BOOKS」を運営する「株式会社週刊つりニュース」の社長・船津紘秋(ふなつ・ひろあき)さん、「SAKANA BOOKS」の大久保徹(おおくぼ・とおる)さんに、書籍『水族館人 今まで見てきた景色が変わる15のストーリー』(SAKANA BOOKS/文化工房)より、水族館がもっと好きになるトリビアを教えていただきました。
第2回は、子育て中のパパでもあるおふたりに親子で水族館を楽しむためのポイントをうかがいました。「SAKANA BOOKS」がセレクトした、子どもにおすすめの魚の本もチェックです。
※2回目/全2回(#1を読む)
「SAKANA BOOKS」が提案する親子で水族館を楽しむポイント
●ポイント1『ときどき逆まわり』
船津紘秋さん(以下、船津さん)何度か訪れたことのある水族館なら、ときどきは順路を守らず、逆まわりをしてみるのもおすすめです。特に混んでいる日は、全員が同じようにまわるのでずっと混雑が続きますし、メインの水槽以外はうっかり通り過ぎてしまうことも。
もちろん、水族館側もいろいろなことを考慮して順路を考えているわけですが、逆まわりだと混雑も避けられ、「ここに、こんな展示があったんだ」という驚きも。
街歩きと同じで、普段とちょっと目線を変えてみると、新しい発見があります。まわりに迷惑が掛からないように注意してくださいね。
●ポイント2『サカナは“個”に注目』
船津さん 『水族館人』にも登場していただいた、岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんがお話ししていましたが、サカナは“種”ではなく“個”で見てみると、より水族館が楽しくなります。
同じ種類のサカナであっても姿形が微妙に違いますし、性格も違います。何となく眺めるのではなく、「この子を観よう」と決めると、例えば活発な子なのか、おとなしい子なのか、違いがわかりやすいはずです。
香里武さん曰く、“個”を見分ける方法のひとつとしておすすめなのが、サカナの正面の顔写真を撮ること。
顔写真を撮るのは非常に難しいですが、しばらく観察していると「この子はこのルートを通る」と、行動パターンがわかってくるなど、いろいろな気づきがあるようです。ぜひ試してみてください。
●ポイント3『サカナの絵を描き水族館で答え合わせ』
大久保徹さん(以下、大久保さん) 予習というと堅苦しくなってしまいますが、水族館に行く前の準備として、水族館にいるサカナをパソコンやスマホで子どもに見せて、一緒に絵を描くのがおすすめです。
水族館に行ったら「このサカナはどこにいるかな?」と探して、絵と見比べながら「ここが同じだね」「ここは模様が違ったね」などと答え合わせをします。
実物のサカナを探す“宝探し感”もありますし、楽しみながら予習ができますよ。
●ポイント4『子ども&サカナの撮影はシルエット重視で』
大久保さん 子どもと水族館に出かけたら、デジカメやスマホで、子どもと水槽のサカナを一緒に撮影したくなりますが……きれいに撮るのはかなり難しいです!
水族館は暗く、さらにサカナは動くので、きれいに撮るにはそれなりの性能を備えたカメラやレンズを用意したいところです。そうすると、荷物が重くなって機動力が下がり、子ども連れでは大変ですよね。
水槽をバックにお子さんを撮るときは、顔を写すのはあきらめて、シルエットを生かすのがおすすめです。水槽に寄ってしまうとブレが目立つので、大きな水槽の前でなるべく引いて撮ると雰囲気が出ますよ。
●ポイント5『旅行のルートに水族館を入れてみる』
船津さん 水族館大国ともいえる日本には、あまり知られていないけれど、実は素晴らしい水族館がたくさんあります。子ども連れで遠方に行く際には寄り道スポットのひとつとして、水族館も入れてはいかがでしょうか。
ほとんどの都道府県に水族館がありますし、ルートのひとつなら、普段はなかなか行けない水族館にも行く機会が作りやすいはずです。