子どもの目の異変 スマホ、パソコン、ゲーム… 「要注意な症状」を専門医が解説
【デジタル時代の子どもの目のトラブルとケア #1】子どもの目の問題は親が気づいてあげるしかない!
2024.04.22
子どもの目の様子やしぐさが病気発見のきっかけに
子どもの目の異変を知る方法は、年齢によって多少、異なります。特に言葉が話せない、あるいは見え方が変だと思っても異常を表現できない乳幼児の場合は、親が気づいてあげるしかありません。
「子どもの目の病気は多くないとはいえ、目の様子や子どものしぐさ次第では、重大な病気が隠れていることもあります。
特に言葉が話せなかったり、的確に異常を伝えられない乳幼児期は、親の気づきが頼りです。次のようなことが我が子に見られたら、ためらわずに小児眼科を受診しましょう。
こんなことが我が子に見られたら、ためらわずに小児眼科を受診しましょう
①1歳まで
常に目が潤んでいる、目が揺れる、黒目の向きや色がおかしい
考えられる病気=逆さまつ毛や斜視、白内障、先天性鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)、緑内障、角膜混濁など
②1~3歳まで
極端に至近距離でテレビを見る、首を傾けてものを見る、目をぎゅうぎゅう押す、太陽の下でもないのにまぶしそうに目を閉じる、上目づかいや横目でものを見る
考えられる病気=斜視、網膜変性、逆さまつ毛など
③3歳以上
遠くを見るときに目を細める、極端にものに近寄ってみる
考えられる病気=近視など
子どもは発達の途中にあり、その中でさまざまな行動をとるものですし、これらを一度見たからといってすぐに病気とはなりません。しかし、何度もそのしぐさを見たり、子どもの様子が極端なら眼科医に相談してください」(三木先生)
全年齢が注意! 目の充血は病気のサインかも
三木先生は、どの年齢でも「充血」には注意してほしいと続けます。
「特に片目に充血が見られた場合は、すぐに診察を受けてください。目の中に炎症がある証拠です。角膜の病気や、可能性は非常に低いものの緑内障が隠れていることもあります。
病気や異常は片側だけに起こることが多いため、左右に差がある状態のほうが診断の参考になります」(三木先生)
一般的に緑内障はシニアの病気であり、眼科医でも子どもの緑内障を見たことがないほど珍しい症状ですが、子どもに緑内障は起こらないわけではありません。
早期発見できれば手術で治ることもあるため、単なる充血だと思って放っておかず、異変が見られたら受診しましょう。