子ども3人&パパという5人家族のライター・片岡由衣さんは、2019年春に、神奈川県から人口約300人の小さな離島・竹富島(沖縄県八重山郡)へ引っ越してきました。島での子育てや暮らしをお届けする連載の8回目です。
2021年11月、石垣島で開催したSDGsイベントに、家族で参加。 海に囲まれた離島で暮らしていると、「サンゴの白化」「海洋ゴミ」など、環境問題を耳にすることが多いと言います。イベントで島の子たちと交流し、子どもたちに新たな気持ちが芽生えました。
「やいま」の魅力が詰まった お祭りのようなイベント
石垣島で開催された「やいまSDGsシンポジウム」に、長男(小5)と次男(小3)、長女(6歳)に夫と私で参加しました。「やいま」とは沖縄の方言で「八重山諸島」のこと。石垣島や竹富島、西表島など12の島々を指します。
「シンポジウム」と言うと何やら難しそうですが、観光や教育について意見交換をするパネルディスカッションがあり、我らが竹富島からも登壇する人たちがいるらしい。私と夫は興味津々でした。
子どもたちに「行ってみる?」と聞いたら、「行きたい〜」と即答。島の資源を使った雑貨やアクセサリー、お弁当やスイーツの出店、「SDGsボードゲーム体験会」など、子どもと大人が楽しめる企画が盛りだくさんと聞いて、行ってみることにしました。
しかし、心配なのは6歳(年少)の娘。「帰りたい」とか途中で言いだしそう……、と不安に。どうなることやら。
島の子どもたちのパワーに圧倒される息子たち
「八重山の未来のために、みんなで真剣に考えたい!」
開会宣言をしたのは、シンポジウムの実行委員長をつとめた石垣島の高校生、当銘由羅(とうめ ゆら)さん。イベントには多くの中高生が関わっていて、行動力と主体性に感心するばかりです。
続いて、石垣島のプログラミングクラブ「CoderDojo Ishigaki(コーダードウジョウ イシガキ)」メンバーの子どもたちが登壇。舞台には、我が家の長男と次男の姿もありました。
じつは長男と次男は、何度かこのクラブに参加したことがあります。数日前に、「よかったら一緒に舞台に上がりませんか」と声をかけてもらっていたものの、「恥ずかしいから」と断っていたのです。でも当日改めて声をかけてもらい、やる気に一変。
「CoderDojo Ishigaki」の子どもたちは、小学生向けのロボットコンテスト「小学生ロボコン全国大会」の決勝戦や、「Minecraft(マインクラフト)カップ」の全国大会などに出場した経歴があります。
「Minecraftカップ2020」では、当時小学5年生だった浦添昴(うらそえ すばる)さんが18歳未満が参加するなか大賞を受賞し、石垣島で大きな話題になりました。2020年と21年のMinecraftカップのテーマが「SDGs」ということもあり、作品を解説するため舞台に上がります。
突然ステージに上がった息子たちは、ささやかな出番だったものの、竹富島から来ていた人たちが「おお、竹富代表でがんばれ〜」と応援してくれました。私たち家族にとって、竹富島は身内や旧友がいない初めての土地でしたが、応援してくれる島の人たちはまるで親戚のよう。じんわりあたたかい気持ちになりました。
ちなみに、現在(2021年12月)開催中の「Minecraftカップ2021全国大会」にて、石垣チームは全国20組のファイナリストに残っています! 2022年1月30日10時から最終審査会がオンラインで開催されるので、マインクラフト好きな子は要チェックです。