「パウ・パトロール」やテイラー・スウィフト!? 東大卒の勉強の達人ママが伝授する独学で英語を習得する方法

勉強の達人が教える 子育てしながら勉強する方法 #3

リスニングは「ながら勉強」に最適。  写真:アフロ
すべての画像を見る(全5枚)

通勤中はテイラー・スウィフトの曲を楽しみながらリスニング力をアップ

「通勤中や家事中は、洋楽をお供にするといいでしょう。リスニング力がアップできます。

私のおすすめアーティストは、テイラー・スウィフトです。発音に癖がなくて聞き取りやすいのと、スラングが少なく、普段使えそうな英語表現が多いことがメリットです。

最近の曲は聞き慣れているけれどスピードが速い場合は、彼女はカントリー歌手から出発しているので、デビュー当時のカントリー曲を活用するといいでしょう。

その他の女性アーティストなら、アリアナ・グランデやレディー・ガガもおすすめです。男性アーティストなら、ジャスティン・ビーバーやエド・シーランもいいですね。

実は誰もが一度は耳にしたことがあるであろう、ビートルズやカーペンターズ、ジャクソン5も聞き取りやすい洋楽です」(石黒さん)

このほかにディズニーの長編アニメだけでなく、『グレイテスト・ショーマン』といったミュージカル映画の挿入歌も役立ちますが、石黒さんは意外なジャンルもおすすめとして挙げます。

「季節にそぐわないときもありますが、クリスマスソングは子どもも聞けるようにつくられているものが多いので、比較的どの曲も教材になります。マライア・キャリーの〈All I Want For Christmas Is You〉などは、好例です」(石黒さん)

忙しい人が勉強で成功するカギとは?

英語といわず、どんなジャンルの勉強でも、毎日30分は学習にあてたいと石黒さんは話します。しかし、日常でやるべきことがたくさんある方にとって、30分の確保すらハードルが高いことに思えます。

「30分という時間は1日のトータルの時間です。一度にとれればそれに越したことはありませんが、そういうわけにもいきません。ですから、通勤やお昼休みといった隙間時間を少しでも勉強にあてて、積み重ねていけばいいんです。

私は、通勤中は洋楽を聞くほかに、問題集を解いたり、以前は英字新聞を読むこともしていました。ニューヨーク・タイムズみたいな難しい新聞ではなく、英語の意味が丁寧に書いてある英語学習者向けの英字新聞です。

また、昼間に時間がとれないときは、子どもを寝かしつけたあとにそのまま寝転がりながら勉強もしています。ベッドの横に本をセットして、寝そべったまま勉強ができる仕組みをつくっています」(石黒さん)

少しの時間でも、積み重ねることで知識は積み上がっていきます。これが家事・育児・仕事に忙しい方が勉強で成功するコツです。

「基本的なことですが、勉強はコツコツやることが重要なんです。忙しくて何ひとつできない日もありますが、それもToDoノートを見返すとほんの数日間だったりもします。無理せず、できる範囲で継続してみてください」(石黒さん)

子育てしながらの勉強は、大変なことです。予定どおりにいかない日もたくさんあります。

しかし、1問でも勉強に取り組めた自分がいたら「1問だけでもできた!」と褒めてあげてください。そうやって毎日、少しずつ前進することが目標達成を実現させます。

─◆─◆─◆─◆─◆─◆

◆石黒 由華(いしぐろ ゆか)
東京大学卒業、勉強の達人
学生時代から勉強法を研究し、「だれでも、どんなに時間がなくても結果の出る勉強法」を考案。偏差値30台から東大に逆転合格する。東大卒業後はマスコミ企業に就職し、社会人になってからも自身で築き上げた勉強法を実践して、留学経験なしでTOEIC950点超、プログラミング技術など8つの資格を独学で取得する。結婚・出産後は、さらに子どもを育てながら勉強を続け、東京大学大学院に合格。現在、同大学院に在学中。効率的な勉強法の研究は、今も勉学に励みながらアップデートしている。著書に『夢を先送りしない勉強法』(技術評論社)がある。


【勉強の達人が教える 子育てしながら勉強する方法】の連載は、全3回。
第1回を読む。
第2回を読む。
※公開日までリンク無効

取材・文/梶原知恵

【関連書籍】

この記事の画像をもっと見る(全5枚)
28 件
かじわら ちえ

梶原 知恵

KAJIWARA CHIE
企画・編集・ライター

大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。

大学で児童文学を学ぶ。出版・広告・WEB制作の総合編集プロダクション、金融経済メディア、外資系IT企業のパートナー会社勤務を経て現在に。そのなかで書籍、雑誌、企業誌、フリーペーパー、Webコンテンツといった、さまざまな媒体を経験する。 現在は育児・教育からエンタメ、医療、料理、冠婚葬祭、金融、ITシステム情報まで、各媒体の企画・編集・執筆をワンストップで手がけている。趣味は観劇。特技は長唄。着付け師でもある。