「絵本ナビ」が厳選する　おつきさまの絵本４選　楽しい／幻想的／美しい　

年間2000万人が利用する絵本情報サイト「絵本ナビ」の編集者が選ぶおすすめの絵本や児童書を季節のテーマに合わせて紹介していくこの連載。たくさんの絵本や児童書の中から、絵本のプロが選んだとっておきの４冊をご紹介します。

第７回９月の前半は「おつきさま」をテーマに、「絵本ナビ」が選んだ絵本をご紹介します。

夜空にぽっかり浮かぶおつきさまは、星のなかでも身近な存在です。おつきさまがいちばんきれいに見える季節に、絵本でも「お月見」を楽しんでみませんか。

夜にきこえてくるのは、ぼうしやさんのミシンのおと。

お月さんは、ある晩、ぼうしやのおじいさんに自分用のぼうしを３種類オーダーします。はたして、帽子屋さんは、お月さんの望みどおりのぼうしをつくれるのでしょうか？

必ずぴったりのぼうしをつくってくれると評判のぼうしやさん。

でも、さすがのぼうしやさんも月がかぶれるくらい大きなぼうしはつくったことがないはず！　それに、もしお空のお月様がぼうしをかぶることがあったとしたら、地上にいる私たちには一体どんなふうに見えるのでしょう？

月の満ち欠けにまつわるとても優しいファンタジックなものがたり。おつきさまが、お空でお洒落を楽しんでいるなんて、想像するだけでうっとりしちゃいますよね。

かめじいさんからお月見の話をきいて、なまずのぽんたは興味しんしん。でも、池にはふしぎないい伝えがあって……。さて、どうしたら無事にお月見ができるかな？

まんまるいけの住人たちは、表情豊かで愛嬌たっぷり。「さかなは　くうきをすうと　しんでしまう」という迷信へのこわさを乗り越えて、お月見してみたいぽんたたちを応援してしまいます。

ついにやってきた満月の日、ぽんたが池から顔を出して見たお月様のきれいなこと！（そしてそのときのぽんたの表情といったら！）

月の美しさを池のみんなで味わう場面に、とても幸せな気持ちになります。「お月見」っていいなあと感じさせてくれる絵本です。

人知れずアスファルトの隙間や電信柱の根元に野の花の種を植えて歩く小さないきもの、じっちょりん。

おつきみの日、彼らは「おたのしみの実」をつくりに出かけます。虫の声が聞こえはじめたら、楽しいおつきみのはじまりです！

おつきみに向けて「おたのしみの実」というものをつくるじっちょりん一家。秋の草花で彩られた公園には宝ものがたくさん落ちています。彼らはここで器用に素敵なものをつくりあげるのです。

暗くなってきたころ。おつきみのおこなわれる池の近くに向かうと、そこにはなんと……!?　ワクワクする「おつきみ」の様子は絵本で楽しんでくださいね。ため息が出るような美しい場面もありますよ。秋の七草や虫の名前も覚えることができるのもポイント！

えびおの誕生日に、おじいちゃんから届いたうきわ。それは、ただのうきわではありませんでした。待ちに待った満月の夜に、えびおがうきわをふくらませると、忘れられないできごとが起こります……！

ものがたりも、登場人物も、風景も、すべてが驚くほど幻想的。

本当にありそうな、でもやっぱり絵本だからこその美しい世界。そして、優しい言葉の一つひとつが、えびおやおじいちゃん、そして家族のキャラクターを浮かびあがらせていきます。

これぞ、子どもから大人まで楽しめる絵本。何度でも訪れ、その特別な体験を味わいたくなるのです。詩人の蜂飼耳さんと画家の牧野千穂さんの出会いから生まれたものがたり、幸せな作品ですね。

おつきさまにまつわるファンタジックな絵本を４冊、ご紹介しました。

「お月見」を楽しみたいのは人間だけではないようです。ねこやなまず、ふしぎな生きものたちまで、みんなおつきさまの美しさに心を奪われていますね。

秋の夜長、月あかりのなかで、絵本を片手に「お月見」をしてみませんか？　不思議なものがたりと、おつきさまの神秘的な魅力にたっぷりと浸れることでしょう。

レビューは絵本ナビサイトからの抜粋です。

»「おつきさまの絵本」をもっとみる

無料会員サービス【講談社コクリコCLUB】では、「絵本ナビ」とのID連携を開始。「絵本ナビ」のサイトや便利なサービスに簡単にアクセスできるようになりました。【講談社コクリコCLUB】の会員マイページにログインし、そこから絵本ナビサイトへ行くと、初回限定、絵本ナビで使える500ポイントがもらえる特典も！　くわしくは、こちら​をご覧ください。